作品データ
あらすじ
911緊急通報センターに勤務するコールオペレーターのジョー・ベイラーは、一本の謎の電話から通報者の女性が何者かに拉致された事を予測する。
電話から聞こえてくる声と音だけを頼りにジョーは話しかけながら彼女を助けようとする。
しかし、次第に何もかもが自分の思っている状況と食い違い始めると、ジョーはそこで初めて真実を知るのだった。
登場人物&出演者
・ジョー・ベイラー(演:ジェイク・ギレンホール)
近年の出演作に『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』、『ベルベット・バズソー:血塗られたギャラリー』などがあります。
主人公。911緊急通報センターでコールオペレーターとして勤務する。翌日には現場復帰が約束されている。
法廷で相棒がウソの証言をして有罪を免れる事で、内心では落ち着かず人や物に当たり散らす。
エミリーからの通報で監禁されると察知し、感情的になって夫のヘンリーを侮辱していた。
交代時間になっても帰らず、エミリーの真実を知って彼女の自殺を食い止めようと必死になる。
最後はエミリーが保護されると、安堵して相棒に真実の証言を頼んで記者の取材に答えた。
・エミリー・ライトン(声:ライリー・キーオ)
代表作に『ランナウェイズ』、『イット・カムズ・アット・ナイト』などがあります。
何者かに連れ去られた女性。911に電話をかけると、夫に連れ出されて監禁されるとジョーに説明する。
動揺してパニック状態となっていたが、ジョーが必死に落ち着かせて状況説明を始めた。
子供たちに早く会いたいと話し、一度電話が切れるが、本腰を入れたジョーに再び繋がる。
その正体は精神病院に入院していて、赤ん坊の息子に蛇が付いているとして殺していた。
最後は自分のやった事に気付き自殺を図ったが、ジョーの説得によって回避されて保護された。
・アビー(声:クリスティアナ・モントーヤ)
代表作に『Picture Perfect Lies』、『A Dangerous Defense』などがあります。
エミリーとヘンリーの娘。弟のオリバーとともに母親の元にいる。911緊急通報センターに電話をしていた。
当初は母親を求めて電話をしたが、ジョーの話しを聞いて父親の電話番号を教えていた。
そのおかげでジョーはヘンリーの車番を突き止め、何かあったら911にかけるよう言われる。
またしても電話をかけてジョーと話していくが、警察官が家に来る事を聞いて拒絶していた。
最後は実際に警察官がやって来ると、オリバーの血に染まっていて彼らに保護された。
・ヘンリー・フィッシャー(声:ピーター・サースガード)
近年の出演作に『赤い闇/スターリンの冷たい大地で』、『ニューヨーク/あなたの音を探して』などがあります。
エミリーの夫。過去に暴力沙汰などで何度も逮捕されている。エミリーと子供たちの親権を争っている。
通報したエミリーの電話からジョーに存在を知られると、すぐに経歴を調べられて疑われる。
個人的に電話をかけてきたジョーに自首するよう言われるが、真実を話さずに切ってしまう。
その真実はオリバーを殺害した妻を精神病院に連れて行くだけで、犯罪を犯していないと判明。
最後はエミリーに頭を殴られてしまい、ジョーから誤解が解けたと言われるも納得しなかった。
・リック(演:イーライ・ゴリー)
代表作に『栄光のランナー/1936ベルリン』、『あの夜、マイアミで』などがあります。
ジョーの相棒。コールオペレーターの内勤をしていたジョーが現場復帰するような証言をすると相談していた。
法廷を翌日に控えながらウソの証言をするプレッシャーを和らげる為にバーで飲んでいた。
ジョーから電話をもらって礼状なしでヘンリーの家に行くように言われて仕方なく従った。
催促状の山を見つけると、ジョーに言われて一つずつ確認して精神病院の患者だと突き止める。
最後は事件を解決させたジョーから電話をもらい、真実の証言を話すように言われて承諾した。
・デニス(演:クリスティナ・ヴィダル)
代表作に『フォーチュン・クッキー』、『シー・ノー・イーヴル/肉鉤のいけにえ』などがあります。
911緊急通報センターでジョーの上司を勤めている。仕事中にプライベートな通話していたジョーを注意する。
ジョーが帰る時間になっても帰らず、別室で対応している状況を見て一声をかけていた。
権限以上の行動をしようとしたジョーに注意して、感情的に当たり散らす彼を睨んでいた。
最後は事件が解決してエミリーが保護されたとジョーに伝え、落ち着いた彼を見送っていた。
感想
[個人的な評価]
本作は2018年にグスタフ・モーラー監督による同名映画のリメイクとなります。
この作品はNetflixで独占配信され、主演のジェイク・ギレンホールが製作として参加しています。
オリジナルの作品と同様に本作も緊急通報センターが舞台となっていて、あくまで会話劇が中心となっています。
日本の警察と少しシステムは違うと思いますが、本作では通報を受けてコールオペレーターが適切な対応をしていると思います。
やはり、オリジナルと比べてしまうところがあるけど、なぜか本作は主人公に同情を誘うような設定が加わっています。
オリジナルでは主人公の過失で少年が死んでしまい、それに対して罪悪感を持つようなドラマ性が中心となっていました。
あくまで主人公の問題が中心だったが、本作だとオマケのような扱いで、子供に会えない事を優先していました。
さすがは舞台がアメリカという事で、個人の問題より家族が大切で主人公が被害者のような扱いをしています。
しかし、あくまで主人公の過失によって少年の命を奪っていて、それに対してウソの証言で無罪になろうとしていました。
どう考えても問題のある行動であり、本作でそれを中心に描いてしまうと、主人公への同情が集まらないと判断して設定を付け加えたと思います。
ただ、オリジナルを知っている人間ならば、それは単なる付け焼き刃であり、見え透いた手法は逆に主人公のクズを引き出す結果になったと感じました。
主人公はクズである事に変わりないが、演じたジェイク・ギレンホールのヤバそうな雰囲気は充分に伝わっていました。
むしろ、ジェイク・ギレンホールじゃないと厳しい内容になっていて、あのような感情的な演技はハマっていると思いました。
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