作品データ
あらすじ
麻薬カルテルの税理士であるペドロは、組織から足を洗いたいと思い、組織との関係を断つ最後の取引に着手する。
万全を期す為にペドロと彼の家族が住む人里離れた場所に建つ、最先端のセキュリティを備えた要塞のような家で行われていた。
そこへ一人の美少女が助けを求めペドロは家に迎え入れるが、彼女を追っていた謎の武装集団は用心棒たちを一瞬で倒し迫ってくるのだった。
登場人物&出演者
・ペドロ(演:ダニエル・マティネス)
代表作に『トラフィック』、『ポワゾン』などがあります。
主人公。麻薬カルテルの税理士。父親は組織の元ボスだったが、家族の為に足を洗おうと最後の取引を豪邸で行う。
兄弟分のアランとエリックが取引の為に来るが、送金できないトラブルを起こしてしまう。
リーナがやって来ると同時に謎の武装集団に襲撃され、豪邸を要塞化して防ごうとする。
謎の武装集団の目的がリーナと分かって引き渡そうとするが、アランの暴走で失敗していく。
最後はアランがベトを撃つが、リーナに吸血鬼させ、自分の血を与えて代わりに死亡した。
・フランシス(演:リセッテ・モレロス)
代表作に『アサシンズ/極限の92分間』、『Me gusta, pero me asusta』などがあります。
亡くなったペドロの妻の妹。現在はペドロと恋人関係を持ち、子供たちの伯母で母親としても接している。
麻薬カルテルから足を洗うペドロに賛同し、姉に会いたいベトの気持ちを分かっている。
リーナが来て謎の武装集団に襲撃され、豪邸を要塞化するも外にいたマリアを心配していた。
アランが暴走をして要塞化をすべて解除させると、ヴェルカンに立ち向かおうとした。
最後はヴェルカンに捕まったマリアを助けようと剣を自分に刺し、ペドロに見送られて死亡。
・ベト(演:マティアス・デル・カスティーロ)
代表作に『El Jeremías』、『Los trapos sucios se lavan en casa』などがあります。
ペドロの息子。生まれつき両足が不自由。ガンで母親を亡くして交信しようとウィジャ盤を使っていた。
少女が来る事を予言したようなメッセージを受け取って、リーナが実際に保護されていた。
少しビビりながらもリーナに話しかけ、母親をガンで亡くして足が不自由だと説明していた。
リーナが怪物だと知って、暴走していたアランを殺そうとすると、マリアと逃げ出した。
最後はアランに撃たれて死にそうになるが、リーナに吸血鬼として復活させて足も治った。
・マリア(演:アナ・パオラ・マリン)
本作が長編映画デビュー作となります。
ペドロの娘。母親を亡くした事を未だに引きずっていて、その様子を見せない父親に対して反抗期を発動する。
大事な取引をする父親から話しかけられるも反抗期を発揮して、部屋に閉じこもっていた。
実際は外に出てタバコを吸っていたが、リーナのせいで武装集団の襲来して取り残された。
中に入ろうと騒いでいたところでヴェルカンに捕まるが、フランシスの犠牲で逃げ出した。
最後はアランに追撃されるも父親が奮闘して助かり、ベトとリーナの三人で旅立っていた。
・アラン(演:オラシオ・ガルシア・ロハス)
代表作に『Julia』、『モレニータ・スキャンダル/消えた聖女』などがあります。
麻薬カルテルに所属するメンバー。弟のエリックと所属しており、ペドロを兄弟分として信頼している。
足を洗おうと最後の取引をするペドロの豪邸に来て、弟ともに殺し屋の心配をしていた。
謎の武装集団に襲撃され、エリックやベトのメモから保護した少女が危険だと主張する。
ペドロから金を奪おうと取引を裏工作していたが、自らバラして全滅すると諦めていた。
最後は逃げ出したペドロたちを追い、ベトを撃って、マリアも人質にするも結局は殺された。
・エリック(演:ラモン・メディナ)
代表作に『En la mira de mi gatillo』、『Los trapos sucios se lavan en casa』などがあります。
麻薬カルテルに所属するメンバー。兄のアランとともにペドロと兄弟分。しゃべる事ができず筆談で会話する。
足を洗おうとするペドロが行う最後の取引の為に兄と来て、警戒するべく見張りをしていた。
リーナが敷地内に入って連れて来られると、何者かすぐに察知するも矢を口部に食らった。
瀕死状態で要塞化する豪邸に兄とペドロに引きずられ、なんとか避難するも治療できず。
最後はリーナが悪魔の使いだとメモ書きを遺し、アランに渡して静かに息を引き取った。
・ヴェルカン(演:アラップ・ベトケ)
代表作に『Amor de mis amores』、『39 Weeks』などがあります。
吸血鬼を一掃する武装集団「アルカネス」のメンバー。世界中から集められたメンバーの中でリーダー格を務める。
逃げていたリーナを追っていた仲間がペドロたちに殺され、彼女を引き渡すよう警告した。
外にいたマリアが中に入ろうと分かって、仲間たちが捕まえるとリーナとの交換を迫る。
母親として自覚を持つフランシスが一人で来ると、剣を自分に刺してマリアに逃げられる。
最後はペドロとタイマン勝負で互角の戦いを繰り広げるが、結局はあっさりと殺された。
・リーナ(演:パウリーナ・ヒル)
代表作に『Restos de viento』などがあります。
外から逃げてきた少女。ペドロの豪邸まで逃げ出すと、手下に捕まってフランシスたちに保護された。
何かに怯えているような状態で沈黙していたが、ペドロが安心させ、ベトに病気だと話す。
謎の武装集団が豪邸を襲撃すると、自分がターゲットだと告白し、どこかへ姿を消した。
その正体は吸血鬼になったばっかりで、殲滅しようとする「アルカネス」に追われていた。
最後は銃撃で死にそうになったベトを吸血鬼にして、マリアたちと三人でどこかへ旅立った。
感想
[個人的な評価]
本作は『ダイ・ハード4.0』や『ホステージ』を制作した重鎮が手掛けた作品となります。
邦題があまりにも適当すぎるのは仕方ないとして、残念ながら内容に関しても負けないぐらい適当でした。
まず、作る側として吸血鬼で何かアクション映画が作れないかと考えて、メキシコ名産の麻薬カルテルを絡めてきた感じです。
麻薬カルテルが出てくるのはメキシコらしい雰囲気だが、物語はすべて要塞化した豪邸の中だけでほぼ終わります。
更に色々とごまかす為に薄暗い照明の中でやっているので、ちゃんと目を凝らさないと何が起きているのか分かりません。
最初は麻薬カルテル関連の揉め事から始まって、謎の武装集団に襲撃されて、ようやく吸血鬼っぽい設定が見えてくる。
ただ、本作ではハッキリと吸血鬼について明言しておらず、回想シーンや変異する少女の描写だけで察すると事になります。
ハッキリと物事を描かない作品はあまり好きじゃないし、薄暗い中でやっている物語も好きではありません。
なので、ずっとイライラしながら鑑賞して、何かハマるような要素を待っていたが、残念ながら何一つ面白いと感じなかったです。
麻薬カルテルの設定は中途半端、吸血鬼の設定も中途半端、何がしたかったのかまったく伝わって来なかったです。
何より少女のせいで家族が崩壊したのに、主人公は彼女を必死にフォローする理由がほぼなくて納得できない部分もありました。
こういう場合、麻薬カルテルにする意味がなく、もっと吸血鬼と謎の武装集団との物語を中心に持ってくるべきだったと思う。
中途半端に家族の絆を引っ張り出したのも物語として核にはなれず、全体的にすべての描写が薄くなったと思われます。
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