作品データ
あらすじ
ノストラダムスの大予言を信じ、来るべき世紀末に備え、人里離れた地で幼き頃より殺人拳である“無戒殺風拳”の修行に明け暮れてきた勝平。
西暦が1999年をというに過ぎた2022年、勝平をはじめ、厳しい修行に耐えて“無戒殺風拳”を極めた週末の戦士たちの前に、師範から無情の解散を告げられてしまう。
目的を失い、時代に必要とされる事がなくなった勝平は流れ着いた東京で、気弱な大学生・啓太を助け、天真爛漫な女子大生・山瀬ハルと出会い恋に落ちるのだった。
登場人物&出演者
・勝平(演:伊藤英明)
近年の出演作に『THE LEGEND & BUTTERFLY』、『燃えよ剣』などがあります。
主人公。人里離れた孤島で“無戒殺風拳”を極めた男。殺気を赤い熱気に変える「獅闘流」を使う。
師範から解散を受けて東京に行くと、絡まれていた啓太を助け、ハルと出会って恋に落ちた。
啓太を悪から守るという事で大学まで付いていくが、その目的はハルに会う事になっていた。
兄弟弟子たちと再会し、それぞれの終末の思いを拳で語り、英雄とハルを巡る対決をした。
最後はハルに告白するも振られ、一年後に再会を果たすと隕石で終末となって二人で戦う。
・山瀬ハル(演:上白石萌歌)
代表作に『子供はわかってあげない』、『夢の雫と星の花』などがあります。
ヒロイン。女子大生。アクション映画好き。勝平を「アーノルド・シュワルツェネッガー」と表現していた。
高校生の頃から先輩に片思いしていて、一大決心をして告白するも振られ勝平に励まされた。
気持ちが吹っ切れない状態ながら、恋敵となった勝平と英雄の告白を断って卒業を迎えた。
一年後に勝平たちと再会を果たして、彼から未だに気持ちが変わらないと言われて驚く。
最後は隕石が堕ちて世界が終末になると、戦士となって勝平とともに弱き者を助けていた。
・入間啓太(演:西畑大吾)
代表作に『関西ジャニーズJr.の目指せ♪ドリームステージ!』、『映画 少年たち』などがあります。
大学生で童貞。チンピラに絡まれていたところで、弱者を助ける使命を持った勝平によって助け出された。
その縁で勝平を友人たちに紹介し、大学へ遊びに誘ったせいでいつまでも家に居候される。
勝平の兄弟弟子たちが倒されるとなぜか家に居候が増えて、文句を言っても食事を出した。
ついに勝平と英雄がハルを巡って告白対決すると、どっちも振られる結果を見届けていた。
最後は就職しても勝平たちの居候は変わらず、ハルたちと再会すると隕石を落下を目撃した。
・新井久美子(演:浅川梨奈)
近年の出演作に『胸が鳴るのは君のせい』、『かぐや様は告らせたい』シリーズなどがあります。
ハルや啓太の友人。メガネをかけている。フリーターの彼氏を持っているが、LINEの返信がされずにいる。
悩んでいるところで彼氏が深夜バイトという事で、勝平の後押しで家に行くも浮気を知った。
落ち込んで泣いていたが、戦って悔しい結果を残した事で勝平から励まされて立ち直る。
振られたハルがバイト仲間からデートに誘われていると、すぐに行くべきだと後押しした。
最後は盛大に勝平たちが振られ、一年後に勝平たちと再会すると隕石の落下を見ていた。
・守(演:大貫勇輔)
代表作に『劇場版 ルパンの娘』、『鋼の錬金術師/完結編 復讐者スカー』などがあります。
“無戒殺風拳”の「蛇戦流」の使い手。殺気を青い毒に変えて戦う。長い金髪で上半身裸にサスペンダーをしている。
勝平を探し当てて共に終末を起こす協力を申し出るが、拒否されて戦うも負けてしまう。
実はポッチャリな女性に片思いし、得意な武術で振り向かせようと終末を起こそうとした。
勝平に倒されてから兄弟弟子たちを探して、止めようとするも何度も返り討ちに遭った。
最後は勝平と英雄が派手に振られると、啓太の家に居候したまま一年後に隕石の落下を見る。
・正義(演:山本耕史)
近年の出演作に『鋼の錬金術師』シリーズ、『シン・ウルトラマン』などがあります。
殺人拳“無戒殺風拳”の「馬跳流」の使い手。変人扱いされ、尾崎豊の「15の夜」に触発されて不良になってしまう。
中学生たちを束ねて夜な夜な校舎の窓を叩き割り、止めようとした守を返り討ちにした。
敵を取る為に勝平が乗り込んでいくると、最強の流派を使うも実戦向きじゃなく倒された。
そのまま啓太の家に居候となり、英雄と勝平のハルを巡る告白合戦を守と見届けていた。
最後は一年後も啓太の家に居候していて、ハルたちと再会すると隕石落下を見て終末に突入。
・英雄(演:小澤征悦)
近年の出演作に『キングダム2/遥かなる大地へ』、『水上のフライト』などがあります。
殺人拳“無戒殺風拳”の「龍咆流」の使い手。最強の戦士と言われ、唯一師範に認められて師範代となった。
守から世界を終末に陥れる為に行動していると言われ、その行方を勝平たちが追っていた。
実は一般常識を身に着け、ハルと同じバイト先で働いていて、勝平たちの問いかけを無視。
師範の真実を知って孤島を爆破し、社会に出て変人扱いされるとハルに助けられ恋を落ちる。
最後は勝平との告白合戦で共に負けて、一年後も啓太の家に居候して隕石の落下を目撃した。
・師範(演:古田新太)
近年の出演作に『仮面ライダー/ビヨンド・ジェネレーションズ』、『空白』などがあります。
殺人拳“無戒殺風拳”の師範。ノストラダムスの大予言を信じて、少年たちと孤島で終末に備えて修行させていた。
大予言が見事に外れても数十年間粘っていたが、自信がなくなって解散を戦士たちに告げた。
修行の間は戦士には女という生き物は必要ないとして、あらゆる教訓を与えて戒めていた。
その真実は女の子にうつつを抜かす性欲の塊で、師範代だった英雄にバレても気にせず。
最後は人生を弄ばれた怒りでブチ切れた英雄の殺風拳により、孤島ごと破壊されてしまう。
感想
[個人的な評価]
本作は若杉公徳の同名漫画を実写映画化した作品となります。
この作品は『ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭』や『シッチェス・カタロニア国際映画祭』にて出品されています。
これまで多くの漫画が実写映画化されていましたが、邦画に関しては原作者へのリスペクトが少ないせいで失敗作が非常に多いです。
アメリカではマーベルやDCなどが実写映画化を成功させているが、邦画の場合は大人の事情が大きく絡むせいで今ひとつになっています。
そんな中でも本作はそこまで原作は世の中に知られていないが、徹底的に寄せたバカみたいな世界観は良かったと思います。
これは同系列とも言える『変態仮面』通じるモノがあって、あくまで原作の世界観を壊さないようにしているところが面白い。
何より余計なモノを加えていないような感じで、個性的なキャラクターたちがしっかりと描かれているのは悪くないと思わせます。
特に主人公であるカッペイを演じている伊藤英明は二枚目ながらコミカルな演技が上手くハマっていて、大貫勇輔、山本耕史、小澤征悦たちのキャラクターも良かった。
男臭いバトル漫画のような雰囲気でありながら、物語のメインは恋を成功させるギャップもまた実写映画としてもハマっていると思います。
決してシリアスな展開にせず、ちゃんと緩い展開にしている点でも作品の雰囲気を保っているところも面白さを維持させていました。
やはり、一流の俳優たちが変態とも言えるようなコスチュームを着ても、演技が本物だからこそ妙な説得力を生んでいました。
シリーズ化できるような作品ではないけど、一本の作品としてバランスが非常にいいから漫画原作の実写映画の中でも面白い部類になっていると思います。
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