作品データ
あらすじ
海洋学者のミン・シューヤンは、人を助けた代わりにサメに食いちぎられた過去があり、トラウマになっていた。
ある日、シューヤンは上司のジョーンズ博士と海洋遺伝子研究所を訪れ、サメを始めとした海洋生物の種を保存する為の実験が行われ観光客を呼び込む巨大施設だと知る。
絶滅危惧種のホオジロザメの個体数を増やす危険な遺伝子実験が失敗し、凶暴化すると圧倒的な力で施設を破壊してシューヤンたちが危機に陥るのだった。
登場人物&出演者
・ミン・シューヤン博士(演:アレックス・フォン)
代表作に『カンフーサイボーグ』、『レクイエム/最後の銃弾』などがあります。
主人公。海洋生命遺伝子バンクの研究員。過去に女の子をホオジロザメから助け片足に重傷を負っている。
独自に開発した薬で足を治療していくが、チーグアンとは犬猿の仲という状態になっている。
ホオジロザメの遺伝子改造をするチーグアンのやり方に不満を持つが、勝手に薬を使われた。
ブラッドシャークによって振り回されてしまい、抹殺するべきだとチーグアンに主張した。
最後は他のホオジロザメを呼んでブラッドシャークを倒させ、ホワンと海外旅行へ出かけた。
・チー・ホワン(演:チョウ・ウェイトン)
代表作に『決戦刹馬鎮』、『Z108地区/ゾンビ包囲網』などがあります。
ヒロイン。「リーアン・シー・ワールド」の調教師。過去にシューヤンとともに女の子をホオジロザメから助けている。
立ち去ったシューヤンの事をずっと思っていて、彼と海外旅行する為にパスポートを渡す。
当然ながら拒否されてしまうが、ブラッドシャークの暴走によって協力して逃げ出した。
海に解き放たれたブラッドシャークを捕まえる為にゲージで迎え撃つも失敗してしまう。
最後はシューヤンによりブラッドシャークが倒され、念願だった彼との海外旅行を実現した。
・ジョーンズ博士(演:タラ・クラレンス)
本作が長編映画デビュー作となります。
海洋生命遺伝子バンクの博士。「リーアン・シー・ワールド」を辞めたシューヤンとともに遺伝子の研究をしている。
ホオジロザメを変異させる論文を出していて、実験するチーグアンの元にシューヤンと来る。
当初は建設的な話し合いで説明を受けて、ブラッドシャークに変異させる事を承諾した。
暴走するブラッドシャークを捕まえる為に海へ行くが、ほとんど役に立たずに棒立ちする。
最後はブラッドシャークに足を噛まれるが、麻酔薬をシューヤンに渡して生還を果たした。
・チン・チースー(演:ワン・リーアン)
代表作に『Linglong Wells』、『Taboo Terror of Going Back』などがあります。
「リーアン・シー・ワールド」の調教師。チーグアンの弟。ホワンに片思いをしているが認めてもらえない。
シューヤンが帰ってきた姿を見てすぐに話しかけるが、兄の暴走を注意されて怒られていた。
プールに落ちてシューヤンとホワンが仲良くすると、なんとか割って入ろうとしていた。
暴走するブラッドシャークを捕まえる為に海へ出るが、兄の犠牲によってブチ切れていた。
最後は海に飛び込んで追いかけたホワンを突き飛ばして、代わりに食われて犬死にした。
・ヤオ(演:リウ・ジーチン)
代表作に『The Monkey King』などがあります。
「リーアン・シー・ワールド」でチーグアンの秘書を務めている。シューヤンたちを社長とともに出迎えた。
社長に変わって水族館についての説明をして、不安を漏らすシューヤンに冷静に対処した。
ブラッドシャークが暴れて海に出てしまい、なぜかみんなと一緒に捕まえる為に同行した。
足を噛まれたジョーンズ博士を介護し、彼女の過去と社長に惚れ込んでいる事を話した。
最後は社長が犠牲になって呆然とし、海に落ちて溺れながらブラッドシャークに食われた。
・チン・チーグアン(演:ウェン・ドンジュン)
代表作に『梁山泊の英雄』シリーズなどがあります。
「リーアン・シー・ワールド」の社長で投資家。魚を遺伝子改造して見世物にして大儲けしようとする。
シューヤンの治療費を出していて、彼が開発した薬を使ってブラッドシャークを作り出す。
見世物として喜んでいたが、人間並みの知能を持ったブラッドシャークに施設を破壊される。
施設を破壊させない為に海へ解き放つが、捕まえるべくシューヤンたちとボートで向かう。
最後は海に落ちて弟が助けに来るが、間に合わないと感じて自ら犠牲となって食われた。
・ファン博士(演:シェン・モンション)
代表作に『弾道』、『楼下の房客』などがあります。
「リーアン・シー・ワールド」の生物研究員。たった一人でホオジロザメの遺伝子操作を研究していた。
シューヤンたちが来る直前に薬品を地面に落とし、そのせいで施設のパイプを破損させた。
ジョーンズ博士の論文を参考にしてホオジロザメの遺伝子改造するが、失敗が続いていた。
社長の指示でシューヤンの薬をホオジロザメに投与し、ブラッドシャークに変異させた。
最後はエサをやっていたところで水槽に落とされ、ブラッドシャークに呆気なく食われた。
感想
[個人的な評価]
本作は近年で猛威を振るっている中国の低予算サメ映画となっています。
この作品はなぜかアルバトロスフィルムが配給を行っています。
中国の低予算映画というのは今まで当たりを引いた事がなく、全部同じに見えてしまうところに面白味を感じていません。
何より中国人のプライドが画面から伝わってきて、面白くない作品なのに壮大なストーリーと安っぽい人情を押し付けてくるから好きになれません。
今回はサメ映画という事で仕方なく鑑賞しましたが、完全なる『ディープ・ブルー』の超絶劣化版となっていました。
劇中に登場する遺伝子が変異したブラッドシャークの姿は良かったけど、どうにも『ディープ・ブルー』のホオジロザメと同じようなパターンで既視感たっぷりでした。
一時期の中国映画は大金に物を言わせて派手なCGなどを使っていたが、どうやら経済も落ち目になっているせいで作品のクォリティーにも直結してしまっている。
本作は全体的にCGの出来が悪く、合成が見え見えの映像と笑いを取りに来ているとしか思えないような演出が連続していました。
ただ、ここで中国人のプライドが主張して本作をあくまでシリアスにやっているから、逆効果でコントのようなギャグにしか見えてこなくなる。
登場人物が命をかけてブラッドシャークに戦いを挑んでいるのに、ずっと茶番劇にしか見えなから笑うにも笑えない。
しかも、途中で脇役の余計なドラマや個人的な問題を絡めてくるから、非常にタチが悪くて飽き飽きしてしまう。
すべての演出において『ディープ・ブルー』からパクってきた感じがして、主人公の立ち回りと性格も描写しきれないほど薄かったです。
ヒロインも典型的すぎる主人公にべた惚れで、まさに中国映画の悪いところを寄せ集めたような内容になっていました。
いくらサメ映画と言っても、こういう質が悪くネタにもならないような中国映画は避けるべきだと感じさせました。
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