作品データ
あらすじ
誰にもヤラせてもらえない出刃亀太郎は、新婚初夜からセックスレスで妻は不倫相手とヤリまくりという事実を知らずにいた。
亀太郎はついに妻の不倫を知ってしまうと、逆上して妻を惨殺して凶器の包丁とともい山中の滝壺に遺体を捨て去ってしまう。
その結果、浮き上がった妻の死体に呪われてしまい、股間に金・銀・鉄の三本の刀を生やし、ヤッた相手を図らずも一撃必殺にしてしまうシザーチンPに成り果てるのだった。
登場人物&出演者
・出刃亀太朗/シザーチンP(演:はやしれん)
本作が長編映画デビュー作となります。
主人公。のぞきが趣味。一流企業に勤め、副業でラブホテルのバイトで各部屋に隠しカメラを設置して性欲を処理していた。
婚活パーティーで鉄子と出会って結婚するも性行為を拒否され、のぞきの趣味を爆発させる。
鉄子の裏切りでブチ切れて惨殺して滝壺に捨てるが、彼女の呪いで股間が三本の刀となる。
繰り返される日常の中で何人か殺害し、ついに女子高校生を殺害して箱根山に隠れていた。
最後はバニーガールの宇佐子と対決して勝利し、愛し合う結論を導いて二人で姿を消した。
・因幡宇佐子/バニーガール(演:範田紗々)
近年の出演作に『夫婦交換/クロッシング』、『ストレンジデイズ2/裸の7日間』などがあります。
ヒロイン。婚活パーティーに参加していた女性。亀太郎に声をかけられるも勝手に自分から振られた。
別の世界線では婚活パーティーで勇気を出した亀太郎に告白され、そのまま結婚を果たした。
新婚初夜で興奮した亀太郎の股間が三本の刀になって、体を切り刻まれて死亡してしまう。
実はバニーガールと二本の刀でカップルを惨殺する犯人で、特殊な女性器のせいだと説明。
最後はシザーチンPと対決すると、お互いに愛し合うべきだと分かって和解して姿を消した。
・女狐鉄子(演:しじみ)
代表作に『ヘルドライバー』、『花と沼』などがあります。
婚活パーティーに参加していた女性。女性に声がかけられない高学歴で高収入の亀太郎に狙いをつけていた。
すぐに亀太郎を誘惑して結婚をするが、新婚初夜で気持ち悪いとして彼を拒否してしまう。
その代わりとして金だけをもらって、裏では他のイケメンたちとやりたい放題していた。
亀太郎がバイトするラブホテルに不倫相手と現れ、ブチ切れた彼によりバラバラにされる。
最後は滝壺に遺体を捨てられるが、なぜか金、銀、鉄の包丁を彼の股間にする呪いをかけた。
・女狐銀子(演:八ツ橋さい子)
代表作に『夫だけでは満足できない誘惑美人妻』、『TOKYOドラゴン飯店』などがあります。
UMA研究家で地下アイドル。イケメンの男は一切受け付けない。UMA研究会と箱根山までやって来ていた。
研究会のメンバーが全員童貞と見抜いて、暴言を吐いた後にDVDを売りつけて金を奪った。
調子に乗っていたところでシザーチンPに石を投げられ、頭に当たって無様に気絶していた。
違う世界線では普通に地下アイドルとしてライブするが、裏ではイケメンとイチャイチャ。
最後は純粋なファンを蔑ろにして、逆上されて包丁で刺されて内蔵を抉られて死亡した。
・女狐金子(演:嶺生まや)
代表作に『2年C組もきゅ先生』、『幽霊報道』シリーズなどがあります。
女子高校生。朝の満員電車に乗っていると、背後のオッサンに尻を触られて違う人を痴漢として訴えていた。
亀太郎が金だけを搾取される妄想の中に登場し、他の女とイケメンにベッタリとしていた。
4人の女性とともに道を歩いていた亀太郎の前に現れ、彼から金を横取りして立ち去った。
またしても金を搾取される妄想を見る亀太郎に向けて、服を脱いでイケメンとイチャイチャ。
最後は繰り返される亀太郎が電車通勤中に興奮させ、股間の三本の刀でバラバラにされた。
感想
[個人的な評価]
本作は『レイプゾンビ』シリーズで知られる友松直之が監督と脚本を務めています。
この作品はまさかのアルバトロスフィルムから配給されているという事実があります。
友松直之監督と言えば、持論と哲学を惜しげもなく作品に投じるのが当たり前となっていますが、本作こそ本領発揮していると言えます。
珍しく友松直之監督にして87分の長編になったと思ったら、約30分ぐらいは持論と哲学をナレーションしていました。
まったく本編とは関係ない主張をしていて、やたらと世界の問題を盛り込んでいるけど、言っている事はすべて極論とも言える暴論でした。
これは『レイプゾンビ』シリーズで散々見てきたが、本作は特に力を入れて本編よりも濃いメッセージ性となっていました。
ようやく物語がちゃんと動くのが30分過ぎになってくるが、これもまたタイムループしているような感じで展開しています。
やはり、物語を描く事が苦手である友松直之監督にとって、この繰り返す手法はお気に入りかもしれません。
一応、タイトルに寓話が付いているので、本作ではシザーチンPとなった主人公が呪われるきっかけを「金の斧」に例えていました。
ここら辺はちゃんと考えているようで、繰り返される主人公の生活で銀子、鉄子、金子と後に股間が変化する事を示唆したエピソードを盛り込んでいました。
もちろん、本作にはAV女優たちが当たり前のように登場していて、ちゃんとエロのシーンを盛り上げてくれています。
すっかりとオリジナルビデオでの活躍がメインとなったヒロインの範田紗々も、しっかりと脱いでいるが、他の女優とは格の違いを見せていたと思います。
『レイプゾンビ』シリーズは終盤だとグダグダな展開になったけど、本作はちゃんと純愛に収めたところに驚きを持ちました。
それにやたらと男性による性犯罪を肯定的なメッセージを送っているけど、反対意見のフェミニストも出しているから両論併記が成立している。
確かにバカみたいな内容で人にオススメできるような内容じゃないが、友松直之監督がマトモな映画を作りそうな片鱗を見せてくれました。
リンク
コメント