【鋼の錬金術師 完結編/最後の錬成】VD-796

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洋画

作品データ

公開年月 2022/06/24
ジャンル ファンタジー/アクション
原作 荒川弘 『鋼の錬金術師』
監督 曽利文彦
脚本 曽利文彦、宮本武史
製作 葭原弓子
製作国 日本
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

暴食のホムンクルス・グラトニーに飲み込まれてしまったエドたちは、ちょっとした思いつきの方法で脱出する事に成功した。
そんな彼らの前にホーエンハイムとまったく同じ姿をした「お父様」と呼ばれる男が現れ、彼こそエルリック兄弟が戦ってきたホムンクルスの生みの親だと判明する。
国家の秘密と「約束の日」やホーエンハイムの過去などの謎と真実が解き明かされる中、エドとアルは軍の暗部に立ち向かうマスタングやリンたちと陰謀を阻止していくのだった。

登場人物&出演者

エド/エドワード・エルリック(演:山田涼介)

近年の出演作に『大怪獣のあとしまつ』、『燃えよ剣』などがあります。

主人公。国家錬金術師で「鋼の錬金術師」の異名を持つ。真理の扉を開けて右腕と弟の体を持っていかれた。

グラトニーに飲み込まれるが、人体錬成を使って真理の扉を経由して元の世界に戻った。
「お父様」が国土錬成陣を仕掛けると知って、止めようと先回りするも結局は失敗していた。
人柱にされる為に捕まるが、裏国土錬成陣で解放され、セリムを胎児に退行させて倒した。
最後はお父様を倒し、錬成術と引き換えに弟を連れ戻し、ウィンリィに告白して旅に出た。

アル/アルフォンス・エルリック(演:水石亜飛夢)

近年の出演作に『あなたの番です/劇場版』、『黄龍の村』などがあります。

エドの弟。真理の扉を開けた時に肉体のすべて持っていかれ、兄が右腕を対価に魂だけを鎧に定着されている。

グラトニーに飲み込まれた兄たちを助けるべく、「お父様」の元へ案内してもらっていた。
自力で戻ってきた兄たちと再会を果たし、危険なお父様からギリギリで脱出を果たした。
セリムを止める為にホーエンハイムとの作戦で闇に閉じ込めるも失敗し、捕まってしまう。
最後は兄の右腕を錬成する為に魂を等価交換するが、迎えに来て肉体をすべて取り戻した。

ウィンリィ・ロックベル(演:本田翼)

近年の出演作に『劇場版 ラジエーションハウス』、『都会のトム&ソーヤ』などがあります。

ヒロイン。エルとアルの幼馴染み。エルの右腕のオートメイルを作った。田舎では義肢を必要とする人の為に働く。

ブリッグズ要塞まで向かったエドの為、寒冷用のオートメイルに改造するべく呼び出された。
エドたちの弱みになっている事を察知して、申し訳ないとしながら田舎へ戻っていった。
国土錬成陣の危険から街を出るように言われるが留まり、実際に発動して魂を抜かれていた。
最後は裏国土錬成陣で魂が戻り、錬金術を失ったエドが旅へ出る前にプロポーズを受け承諾。

イズミ・カーティス(演:遼河はるひ)

代表作に『はなちゃんのみそ汁』、『鋼の錬金術師/完結編・復讐者スカー』などがあります。

錬金術師。エルリック兄弟の師匠。肉屋の夫と暮らす。強力な格闘術と手合わせによる錬金術が使える。

過去に亡くなった子供を人体錬成しようとして、内蔵を持っていから事から虚弱体質になる。
馬車で偶然ホーエンハイムと乗り合わせ、野盗の襲撃から夫とともに全員を救い出した。
ホーエンハイムに真理の扉を見たと説明し、彼によって内蔵を整理されて体調が回復した。
最後は人柱として呼び集められ、お父様相手に戦うも圧倒的な力に倒れ、エドたちに任せた。

ロイ・マスタング大佐(演:ディーン・フジオカ)

近年の出演作に『バスカヴィル家の犬/シャーロック劇場版』、『Pure Japanese』などがあります。

国家錬金術師で「焔の錬金術師」の異名を持ち、アメストリス国軍の大佐として将来を期待されている。

大総統がホムンクルスとして上層部を見極めるが、全員が真っ黒と知って絶望をしていた。
革命を起こす為に大総統の列車を爆破し、クーデターを仕掛けるとエドたちと合流を果たす。
エンヴィーに負の感情をぶつけるが、リザやエドたちの説得で闇に落ちずに留まった。
最後は人柱としてセリムに人体錬成をさせられ、視力を失うもリザと立ち上がる事になる。

メイ・チャン(演:ロン・モンロウ)

代表作に『DIVOC-12』、『鋼の錬金術師 完結編/復讐者スカー』などがあります。

シン国の第十七皇女。リンとは異母兄妹。チャン族出身の錬丹術師。一族を地位を向上する為に奔走する。

グラトニーとの戦いで負傷したスカーを治療し、「お父様」の元に行くアルたちを追った。
錬丹術でエンヴィーからエドたちを引き剥がすが、グラトニーに殴られて倒れてしまう。
お父様から逃げてスカーの兄が残した研究書から裏国土錬成陣を読み取り、準備していた。
最後はアルを錬成陣でエドの右手を錬成させ、リンが皇帝になると一族の安堵を保証された。

リン・ヤオ(演:渡邊圭祐)

代表作に『仮面ライダー』シリーズ、『ブレイブ/群青戦記』などがあります。

シン国の第十二皇子。ヤオ族出身で地位の向上と次期皇帝の座を狙う為にアメストリス国で賢者の石を探し求める。

グラトニーに飲み込まれ、本当の姿を見せたエンヴィーと戦うもエドの機転で戻ってきた。
セリムに捕らわれ「お父様」を前にして警戒するが、グリードの器として快く受け入れた。
グリードと肉体を取り合いながらもエドたちと協力し、ブラッドレイと対決をしていた。
最後はお父様にグリードが奪われるも賢者の石を手に入れ、皇帝として君臨が約束された。

スカー(演:新田真剣佑)

近年の出演作に『るろうに剣心/最終章 The Final』、『ブレイブ/群青戦記』などがあります。

イシュヴァール人の生き残り。額に✕の傷を持っている。右腕に錬金術と錬丹術を組み合わせた錬成陣で破壊する。

グラトニーとの戦いで負傷するもメイの治療を受け、「お父様」の元に行くアルを追った。
お父様と戦うも人体破壊が効かず、エドたちの協力によってギリギリで脱出を果たした。
兄が残した研究書から裏国土錬成陣についてメイから説明を受け、左腕に錬成陣を描いた。
最後はブラッドレイを倒し、裏国土錬成陣を発動させ、生き残ると一族の復興に立ち上がる。

ヴァン・ホーエンハイム(演:内野聖陽)

近年の出演作に『きのう何食べた?』、『初恋』などがあります。

エドとアルの父親。長い間、一人旅に出ている。不死身の体を持ち、元々はクセルクセス王国の奴隷であった。

フラスコの中の小人により知識と不死身の体を手に入れ、錬成陣なしで錬金術が使える。
実は同じく生まれた「お父様」の企みを知っていて、それを止める為に長年準備をしていた。
お父様と再会を果たして止めようとするが、予想以上の力によって逆に取り込まれてしまう。
最後は息子たちの復活を見届けると、亡き妻の墓前で死亡し、天国で再会を果たしていた。

キング・ブラッドレイ大総統/ラース(演:舘ひろし)

近年の出演作に『ヤクザと家族/The Family』、『アルキメデスの大戦』などがあります。

「憤怒」の異名を持つホムンクルス。アメストリス軍の最高責任者にして事実上の国家元首。左目に眼帯をしている。

国家錬金術師制度を導入し、アメストリスを強権的な軍事国家として再編成を果たしている。
「お父様」によって人間の体に賢者の石を取り込まれ、他と違い老化とケガをする存在に。
クーデターを企てたマスタングに列車を爆破されるも生き残り、リンたちと対決をした。
最後はスカーと一対一で圧倒するが、左腕の錬成陣と太陽の光にやられ、そのまま死亡した。

セリム・ブラッドレイ/プライド(演:寺田心)

代表作に『トワイライト/ささらさや』、『妖怪大戦争/ガーディアンズ』などがあります。

「傲慢」の異名を持つホムンクルス。普段はキング・ブラッドレイの息子として無邪気に振る舞っている。

その正体は「お父様」が最初に生み出したホムンクルスで、影を自由自在に操る事ができる。
人柱の居場所を探る為にアルを使ってエドを探し出し、裏切ったグリードに怒りを持った。
アルとホーエンハイムの作戦で完全な闇に閉じ込められ、グラトニーが助けるも取り込んだ。
最後はエドと対決して取り込もうとするが、賢者の石に錬成され胎児にまで退行していた。

お父様/フラスコの中の小人(演:内野聖陽)

ホムンクルスを束ねる父親的な存在。ホーエンハイムを模した姿であるが、本体は影のような球状に1つ目と口を持つ。

クセルクセス王が不老不死を求める結果、ホーエンハイムの血により生成されて誕生した。
全国民を賢者の石に変換して半分だけをもらい、今度はアメストリスの全国民を狙っていた。
国土錬成陣で神の力を手に入れるが、ホーエンハイムたちの裏国土錬成陣で対抗される。
最後は賢者の石の力を使い果たし、エドによって真理の扉に送られて真理に囚われしまう。

感想

[個人的な評価]

評価 :2.5/5。

本作は荒川弘の同名漫画を実写映画化した前後編の後編となります。
この作品は『鋼の錬金術師』の続編で二部構成となり、キャストとスタッフが続投している。
最初から実写映画化にはムリのあった原作だが、1作目は当然のような酷評がなされて続編はないと誰もが思っていました。
しかし、まさかの二部構成による続編を作った事によって、原作ファンだけじゃなく、原作を知らない人すら驚いただろう。
邦画での実写映画化にはムリがあったのに、これをまた繰り返す製作側の精神力は只者じゃないと思わせる印象でした。
いくら酷評を食らってもそれ以上の売上で黒字にできる自信があったからだろうけど、原作者やファンからすると冒涜しているようにしか思えない。
そもそも邦画による実写映画化はほぼ失敗している上に、ヨーロッパを意識した世界設定を日本人が演じる事にムリがありすぎました。
相変わらず揃って演劇でもやっているような大袈裟な演技が目立つが、その中でも物語のカギを握るヴァン・ホーエンハイムを演じた内野聖陽は主人公と言ってもいい。
それぐらい物語の中心にいて、本来の主人公であるエドがオマケみたいになって、最後だけは主人公という事でいいとこ取りしている印象でした。
それと、前作からも感じている事だが、登場人物が多すぎて物語が渋滞しており、原作をまったく知らない人からするとワケが分からなくなる。
続編が二部構成になったのはボリュームの多さからだろうけど、それでも圧倒的に説明が足りていなかったです。
何より原作の物語をダイジェストにしたような展開も、明らかに映画よりもドラマでやった方がいいというレベルで薄っぺらいです。
こういうファンタジー映画を最初から完結まで作るならば、映画よりもドラマの方が向いているけど、日本では絶対にムリだろうと思います。
だから無理やり映画にしているけど、それでもキャラクターの深みがまったく出ておらず、逆に原作の漫画やアニメを観たくなるほど足りていなかったです。
唯一、褒めるべきは最後までやり遂げたところで、途中で企画が中止する事が多い中で、完結させたのは素直に認めるべきだろうと思います。

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