作品データ
あらすじ
東京近県の静かな町に暮らす女子高生の内田真由は、義父からの暴力に耐えかね、東京に住む叔父の家を頼りに家出を計画する。
東京行きの最終バスに駆け込もうとした真由だったが、直前に薄気味悪い老婆に邪魔され、バスを逃して仕方なく徒歩で峠を越えようとする。
その一方、フリーの記者である内田一輝は、人を襲う巨大な顔面の怪物ヨシエの正体を探っていると、真由の家出を知って必死に捜索するのだった。
登場人物&出演者
・内田真由(演:宇野愛海)
代表作に『きみは僕の未来』、『歩けない僕らは』などがあります。
主人公。母親とその恋人と一緒に暮らしている。日常的に暴言と暴力を振るわれて何度か家出をしている。
東京にいる叔父の内田まで行こうとするが、すぐバレて恋人に連れ戻され暴力を振るわれる。
またも家出してユウキやヒロコたちと東京を目指すが、サイトウに目をつけられてしまう。
仲間がヨシエたちに食い殺され、恋人に見つかって監禁されるもなんとか自力で逃げ出した。
最後は叔父と合流して野球場に逃げて、ライトでヨシエたちが消えて母親と再会を果たした。
・ユウキ(演:三原大樹)
代表作に『やるっきゃ騎士』、『宇田川町で待っててよ。』などがあります。
真由の男性友人。真由が暴力を受けている事を知っていて、提案したヒロコに賛同して一緒に家出をしていた。
サイトウにぶつかったせいでバスに乗り遅れてしまい、トンネルを歩く時に懐中電灯を出す。
仲間の一人が食い殺されていると知って逃げると、真由の母親の恋人に遭遇して拉致された。
アパートに連れて行かれて抵抗したせいで殴られるが、ヨシエの襲撃でなんとか逃げ出した。
最後は内田と合流して野球場まで逃げるが、ヨシエの噛みつきを食らって重傷を負っていた。
・ヒロコ(演:夏居瑠奈)
代表作に『ブタがいた教室』、『悪の教典』などがあります。
真由の女性友人。真由の生活状況をよく知っている。東京の叔父の家まで逃げたい真由について考えていた。
顔にアザができた真由にファンデーションを塗って、必ず東京に送るとして勇気づけた。
バスに乗り込もうとサイトウにぶつかったせいで乗れず、そのまま徒歩で向かおうとした。
気がつくとサイトウが遠くに立っていると、パトロールの大人が来て犠牲になって逃した。
最後は真由を探していた内田と合流し、説明する中でサイトウに出会った事を話しいた。
・真由の母親の恋人(演:梶間広之)
代表作に『サムライプリンセス/外道姫』、『それ/それがやって来たら…』などがあります。
真由と母親たちと一緒に住んでいる暴力男。財布から金を勝手に取った真由を探し出して家に連れ戻した。
烈火の如くブチ切れていて、必死に謝る母親と娘に対して容赦ない暴言と暴力を浴びせる。
真由がまたも家出してしまい、母親から東京に向かったと知って車でなぜか探しに行く。
道中でサイトウに遭遇して不気味な笑顔を見せられ、真由たちを見つけてアパートに拉致。
最後は酒を買いに行って戻ると、逃げようとした真由たちにキレるもヨシエに食い殺された。
・秋村里香(演:君島光輝)
本作が長編映画デビュー作となります。
畠山の部下で記者。頼まれた調査をしていた。畠山がボロアパートで情報を整理しているところに来た。
ヨシエの写真を見て不気味だと話したが、畠山から関わるべきじゃないと言われてしまう。
最後は畠山が行方不明になってしまい、アパートに来た内田と接触して真相を探す事になる。
・畠山(演:小野孝弘)
代表作に『告白』、『シン・ゴジラ』などがあります。
大手出版社の記者。知り合いであった内田からヨシエについて話しを持ちかけられ、取材しようと合流した。
生存者の一人だったオシロが行方不明となって、内田にオカルトネタじゃウケが悪いと説教。
ボロアパートでヨシエについての情報を整理していて、内田の姪が家出して一人で残った。
里香に頼んだ調査の資料を受け取ると、興味を持った彼女に関わるべきじゃないと話した。
最後は野球場までやって来るが、背後からストーカーに襲われて行方不明となってしまう。
・内田一輝(演:川岡大次郎)
代表作に『デスフォレスト/恐怖の森』シリーズ、『闇金リアルゲーム』などがあります。
フリーの雑誌記者。森で遭遇や学校で遭遇したヨシエの素性を探っていて、記者の畠山と接触を試みた。
真相を暴こうと畠山の力を借りようとしたが、オカルトネタは受けないと言われてしまう。
ヨシエについて調べていた畠山の拠点に呼ばれるが、真由の家出を知って急いで探しに行く。
ヒロコと遭遇して家出した事情を聞いて、暴力を振るう恋人と別れるように姉を説得した。
最後は野球場まで真由たちと逃げ、ライトでヨシエが消滅し、里香と真相を探る事になる。
・サイトウ(演:下東久美子)
代表作に『デスフォレスト/恐怖の森』シリーズ、『劇場版 ほんとうにあった怖い話2020/呪われた家』などがあります。
謎の老婆。縛られていた食堂から飛び出して、目的もなく住宅街を徘徊してターゲットを探している。
以前助かったオシロが逃げているところまで追いかけ、ヨシエを召喚させて抹殺を完了した。
家出して内田のところまで行こうとした真由たちと遭遇し、次なるターゲットに見定める。
その次に追いかけてきた真由の母親の恋人に遭遇し、不気味な笑顔を浮かべていただけ。
最後は野球場まで内田たちを追い込むが、ライトが点灯してヨシエたちと一緒に消滅をした。
感想
[個人的な評価]
本作はシリーズにおいて三作目で監督は鳥居康剛に変わっています。
この作品では女性アイドルグループ「私立恵比寿中学」の元メンバー、宇野愛海が主演を務めています。
監督がホラー映画をそれなりに撮っている鳥居康剛に変わった事で、前作よりもちゃんとした内容になると少しだけ期待しました。
確かに余計なドラマが大幅に減って、メインである巨大な顔のヨシエや彼女が従えるオジサンズが早くも登場してくれます。
ただ、前作ですでに無視した森の設定が本作でも戻る事なく、開き直って住宅街の中で当たり前のように出てきます。
一応、法則として謎の老婆であるサイトウが目をつけた人間をヨシエたちが襲うが、光に弱いという設定が適当になっていました。
住宅街はちゃんと電灯があって明るい場所があるのに、平然と人を食っていくヨシエたちの設定が崩壊していました。
シリーズの顔にもなっているフリーの記者である内田一輝を演じる川岡大次郎だけは別格のような存在になっています。
周りの演技がヒドイだけで普通に演技ができるから上手く見えるだけで、一作目と比べてもあまり変わっていませんでした。
結局、本作は巨大な顔のヨシエについて少しだけ素性が判明しただけになって、次の作品で明かされるという流れだけになりました。
内田の身内が出てくるが、ヨシエの境遇と重ねようとしているだろうけど、説明不足で効果的な演出になっていなかったです。
いくら監督がホラー映画慣れした鳥居康剛に変わったが、BGMと役者との声のバランスがちゃんとやっておらず素人のような編集に萎えました。
なんとかシリーズの折り返し地点までやってきたが、果たして5作目でちゃんと完結するのか怪しいところに来ています。
とは言っても、前作よりも演技レベルが底上げされているので、次作はもう少しマシになっている事を期待します。
リンク
コメント