作品データ
あらすじ
2021年、全世界に蔓延した不死症候群が撲滅されて平和な5年間が経過するが、噂では一部の不死者が社会に潜伏しているという。 ゴスロリ好きのジュリは生後間もない頃に両親を殺された過去を持ち、バー「Dead or Alive」でバーテンダーをする傍ら、マスターの裏稼業を手伝っていた。 ある日、マスターの元に一人の弁護士から娘が隠れた不死者で処分して欲しいという依頼が舞い込むが、ターゲットはバーの常連客である少女のカレンと判明するのだった。
登場人物&出演者
・ジュリ (演:桜ここみ)
代表作に『最凶ヤン女烈伝/素手喧嘩頂上決戦』、『OMOCHA/オモチャ』などがあります。
主人公。バー「Dead or Alive」で働くバーテンダー。ハーフゾンビで12時間に一度血清を打たないと暴走する。
タケルに口説かれて一夜を過ごしたが、血清を打ち忘れて暴走して彼を噛むもそのまま去る。 常連客のカレンの父親から依頼があって、娘を探し出して処分するマスターから仕事を取る。 ゾンビ化したタケルと合流して千葉の浜辺でカレンを見つけ、彼女を殺さずに見逃していた。 最後はマスターに見抜かれるも報酬を受け取った事から許され、また次の依頼をやっていく。
・本谷サブロー (演:森羅万象)
代表作に『劇場版/屍囚獄』シリーズ、『激怒』などがあります。
バー「Dead or Alive」のマスター。以前はゾンビ・スレイヤーとして活動し、現在でも依頼があると処分する。
ハーフゾンビとして生まれたジュリの両親を殺害し、幼かった彼女を引き取って育てていた。 ゾンビ化したタケルを処分する為にアパートに来るが、得意の脳幹破壊が失敗してしまう。 荒巻から娘を探し出して処分するよう依頼を受けて、ジュリが代わりにやるとして承諾した。 最後は依頼を達成したジュリの行動を見抜いていたが、金が手に入った事から見逃した。
・タケル (演:久保田泰也)
代表作に『ゾンビ・ブライド』、『女幽霊』などがあります。
バー「Dead or Alive」に来ていた青年。自称サーファー。ジュリを気に入ってしつこく口説こうとしていた。
翌朝に血清を打ち忘れたジュリに噛まれ、ゾンビ化してアパートのオーナーが処分を頼んだ。 マスターとジュリがやって来ると、プラスドライバーで脳幹を破壊されるも実は生きていた。 バーに来てカレンがいる場所を知っていて、ジュリとともに向かうと車でも情事に及んだ。 最後はカレンの恋人に頭を殴られるも解決し、マスターからジュリに惚れられていると聞く。
・荒巻カレン (演:國武綾)
代表作に『溺れるナイフ』、『口裂け女VSメリーさん』などがあります。
荒巻の一人娘。母親のお腹にいた時に噛まれた事で生まれながらのゾンビとして父親に育てられていた。
家に軟禁状態で外出禁止にされているが、実は何度も家を飛び出してマスターのバーに来る。 ジュリとは仲良くなって何でも話すような仲となり、肉屋の青年と恋人になっていると話す。 ついに家出をして恋人と駆け落ちすると、ジュリとタケルに居場所がバレて見つけられる。 最後はジュリから守ろうとした恋人を噛んで仲間にして、そのまま解放されて二人で逃げた。
・荒巻公介 (演:竹本泰志)
代表作に『ゾンビ・ブライド』、『最短距離は回りくどくて、』シリーズなどがあります。
弁護士のカレンの父親。妻と離婚している。カレンが生まれる前に妻がゾンビに噛まれて娘を引き取っていた。
娘の為にあらゆる手段を使い、軟禁状態で外に出さず、人肉を独自のルートで入手していた。 実はメイドと肉体関係を持っていて、娘にバレないようにするも堂々と居間で情事に及ぶ。 ついに娘が家ですると、人を食べて自分の地位と名声を脅かす事からマスターに処分を頼む。 最後はカレンに依頼を達成したと信じて帰ると、ゾンビ化したメイドに食い殺されてしまう。
・メイド (演:和田みさ)
代表作に『MOOSIC PRODUCTS!/アイドル・イズ・デッド』、『劇場版/屍囚獄』シリーズなどがあります。
荒巻家に仕えているメイド。荒巻を主人として絶対服従になって、人肉をゾンビ化したカレンに調理して与える。
あくまで荒巻の命令に従っていて、クビにならないように言いなりとなって肉体関係も結ぶ。 カレンとはあまり仲が良くない状態であり、家を出ないように注意すると嫌味を言われる。 恋人と駆け落ちしようとしたカレンを止めようとしたが、実は肩を噛まれて隠し通していた。 最後はゾンビ化が荒巻にバレてしまい、理性が外れて襲ってしまい、外に出ても暴走した。
感想
[個人的な評価]
本作はピンク映画で活躍している山内大輔によるゾンビ映画三部作における二作目で、今回も監督と脚本を務めています。 この作品はいわゆるエロティック映画の部類であり、主演の桜ここみはセクシー女優として活動していました。 一作目の『ゾンビ・ブライド』、三作目の『アンデッド・セメタリー』とそれぞれセクシー女優を起用しており、ゾンビ映画として少し違った視点を見せています。 そんな本作ではすでに世界はゾンビと共存するような状況になっているが、金持ちじゃないと食料を手に入れられないような設定になっています。 その中で主人公は父親が人間、母親がゾンビでハーフゾンビとして生まれて、当時ゾンビ・スレイヤーだったマスターに引き取られるような素性を持っている。 ここら辺の設定については山内大輔監督が非常に上手く、ちゃんとドラマを形成させているから物語としての土台がしっかりしている。 ただ、本作はあくまで超低予算のゾンビ映画と考えると、できる事が限られるせいでドラマの方に比重を置くのは仕方ないだろう。 それに本作はピンク映画の側面もあるので、どうしてもエロシーンが登場するが、これについては物語の中で必然性がないです。 本作を支える主人公とマスターとの関係性も描かれているのが、これも安っぽくてもちゃんと作っているから二人の関係性がよく分かる。 中盤まではドラマ中心ながらテンポ良く進んでいきますが、なぜか終盤で勢いがなくなってしまい、前半の貯金を使い果たしたような印象でした。 特に主人公がワンナイトラブしてゾンビ化させた青年とのやり取りが雑になっていて、ここはもう少し定年に描いても良かったと感じました。 オチとして人情物語のような締め方になっているが、シリーズ化してもおかしくないような安定性があると思います。 ただ、演技のレベルが主演を務める桜ここみのせいで全体的に下がっているので、ちゃんと演技ができる役者だったらもっと面白くなったかもしれない。
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