作品データ
あらすじ
40代を迎えたソニーは青春時代を一緒に過ごした無二の親友ハックと疎遠になっていた。
建築家の妻であるマヤが家計を支え、ソニーは主夫として家事と二人の学校行事などで平穏な日々を送っていった。
マヤと子供たちが実家へ一週間ほど帰り、ソニーは久しぶりに一人の時間を満喫していると、ひょんな事から44歳の誕生日パーティーを開催するハックの元へ向かうのだった。
登場人物&出演者
・ソニー・フィッシャー(演:ケヴィン・ハート)
近年の出演作に『マン・フロム・トロント』、『ファザーフッド』などがあります。
主人公。家事や学校行事をする主夫。元々は銀行でデータ入力のアルバイトをしながらミュージシャンを目指していた。
マヤとの結婚で子供たちが生まれると本格的に主夫となり、PTA会長まで務めるほどになる。
一人時間をもらうも上手くいかず、ハックの誕生日パーティに参加して色々と巻き込まれる。
アルマンドをライバル視して自宅に悪戯するが、誤解だと分かって素直に謝罪をしていた。
最後は息子にも素直になって、ハックとイベント会社を立ち上げて誇れる人生となった。
・ハック・デンボ(演:マーク・ウォールバーグ)
近年の出演作に『アンチャーテッド』、『インフィニット/無限の記憶』などがあります。
ソニーの疎遠となった親友。底抜けに明るい性格で、多くの人を引き付ける魅力で常に周りは大人数に囲まれる。
ソニーとは無二の親友であったが、家庭を持って主夫となった彼から敬遠されてしまう。
一人時間で上手くいかないソニーから連絡をもらい、誕生日パーティに参加させて楽しんだ。
スタンからの借金でパーティが台無しになり、肩代わりしたソニーとも仲違いしてしまう。
最後は謝罪したソニーから才能を言われ、イベント会社を立ち上げて大成功を果たした。
・マヤ・フィッシャー(演:レジーナ・ホール)
近年の出演作に『マスター/見えない敵』、『シャフト』などがあります。
ソニーの妻で建築家。建築事務所で実力者として働き、様々な業界のビジネスマンと付き合いを持つ。
親友であるアルマンドから多大な信頼を得ていて、ソニーの嫉妬について驚いてしまう。
一週間ほど両親の実家へ子供たちと行くが、アルマンドがやって来て独立の話しを考える。
ソニーがアルマンドの自宅で色々やらかしてしまい、彼が分からなくなって別居を提案する。
最後は誤解を解いたソニーがハックと会社を立ち上げ、独立も果たして順調な人生を送る。
・ダッシュ・フィッシャー(演:チェ・テフェリ)
代表作に『8-Bit Christmas』、『The Amazing Vitas』などがあります。
フィッシャー家の長男。主夫である父親がしっかりとルーティンを守ってくれて何事もスムーズにやっている。
父親が気合いを入れる学芸会ではキーボードを披露する事になり、毎日のように練習する。
実は心の中でスタンダップコメディアンのような事をしたいが、父親に言えずにいた。
アルマンドが祖父母の実家まで来ると、水上飛行機に乗った事に対して父親に話していた。
最後は学芸会で父親に不満を爆発させると、スタンダップコメディアンをして成功させた。
・エヴァ・フィッシャー(演:アメンティ・スレッジ)
本作が長編映画デビュー作となります。
フィッシャー家の長女。問題なくスムーズに朝などのルーティンを守ってくれる父親に安心して頼っている。
半年間ほど中国語を習っているがあまり上達せず、仕事が忙しい母親は知らなかったという。
母親と兄たちと祖父母の実家に行くが、ぬいぐるみを忘れ帰ると父親の自慰姿を見てしまう。
アルマンドが祖父母の実家にやって来ると、水上飛行機に乗って兄とともに興奮していた。
最後は学芸会で兄の演奏を見ていて、スタンダップコメディアンとしての振る舞いに笑う。
・アラン・ゲラー(演:アンドリュー・サンティーノ)
代表作に『ディザスター・アーティスト』、『ゲームオーバー!』などがあります。
フィッシャー家の隣人。ソニーとは7年の付き合いながら、電話帳ではダッシュの父親と登録していた。
家庭の問題についてソニーと定期的に話し合っていて、必死に主夫する彼に疑問を提示する。
将来は独り者の学童擁護員になってしまうと説明し、ソニーのやり方について注意していた。
一人時間を実行するソニーに変わるべきだと助言するが、結局自身は妻に振り回される。
最後はハックのパーティに参加するも妻に怒られ、学芸会ではソニーに色々とバラされた。
・テルマ(演:イリア・イソレリス・パウリノ)
代表作に『クイーンビンズ』などがあります。
Uberのタクシードライバー。パーティが台無しになって家に帰るソニーとハックを車に乗せていた。
生ガキを持ち込んだソニーたちに文句を言っていたが、ハックになんとかなだめられていた。
アルマンドの自宅で悪戯するソニーたちを見て、一緒にはしゃぐもやり過ぎで注意された。
亀を後輪で轢いてしまうも治療を受けた事で安心して、二人とそれぞれの家に送っていく。
最後はハックが働いていて借金を返す事にソニーと説得して止めさせ、悪戯をして帰った。
・アルマンド・ザヴァラ(演:ルイス・ヘラルド・メンデス)
代表作に『タイムシェア』、『マーダー・ミステリー』などがあります。
カリフォルニアで有名な歯ブラシの会社「マウス2マウス」のCEO。亀が大好きで人生の一部と考えている。
建築家としての才能を持っているマヤに何かと相談し、パーティを開くとソニーまで誘った。
マヤがいる実家まで水上飛行機で向かい、島の購入を考えて彼女の独立を応援すると相談。
ソニーからマヤを狙われていると勘違いされ、家をメチャクチャされて亀がケガをしていた。
最後はすべてが誤解だとソニーから謝罪を受けて、彼の良き親友として付き合う事になる。
・スタン・ベルマン(演:ジミー・O・ヤン)
代表作に『パトリオット・デイ』、『クレイジー・リッチ!』などがあります。
代替収入の専門家。経理が上手くできないハックの代わりに現金を貸し付けるが、なかなか返済されていない。
逃げ回っていたハックを見つけるようとすると、ソニーのインスタから場所を割り出した。
暴力をいとわないパートナーを連れ出し、ソニーの小指が潰されても許さずパーティを破壊。
ソニーがハックの借金を肩代わりする事で許し、そのまま彼を自由の身にして見逃した。
最後はハックが働いていて借金を返すと言われると、ソニーが肩代わりした金を払い戻した。
感想
[個人的な評価]
本作はNetflixで独占配信された作品となります。
この作品は『40男のバージンロード』で知られるジョン・ハンバーグが監督、脚本、製作を務めています。
今の時代を反映したような作品となっていて、男が必ず外に出て稼ぐのではなく、家庭を守るというところが現代風と言えます。
日本には「主夫」という言葉が存在するように、妻が外に出て働いて経済的に支え、夫が家庭のすべてを取り仕切るという夫婦のパターンがあります。
そんな本作では主人公であるソニーはスーパーパパという感じで、家庭だけじゃなく、学校行儀にも積極的になって参加してPTA会長としても活躍する。
ただ、そこには息苦しさを感じさせるようなところがあって、本人は必死でも周りの人間から見てしまうと疲れているように見られる。
そこで主人公が久しぶりの一人時間を手に入れるが、何をやっても上手くいかず、独身時代を一緒に謳歌した親友との再会で物語が盛り上がる。
主人公は家庭を持って守るモノがあるに対し、親友は独身で好き放題やって、44歳になってもノビノビと生きている大きな違いがあります。
てっきり主人公の息が詰まるような人生を一変させる為に親友が登場すると思えば、実は逆で主人公が親友を助ける事になる点は少し予想と違っていました。
ぶっ飛んだ陽キャラをマーク・ウォールバーグが演じているけど、本当にやりそうだから違和感がなかったです。
主人公を演じたケヴィン・ハートは相変わらずのドタバタな感じですが、本人は多分、根が相当真面目という性格を上手く反映させていると感じました。
それまで管理していた主人公の生活が崩壊していくが、最後の最後には丸く収まるハッピーエンドは王道と言えるだろう。
やはり、何かを変えるにはまず既存のモノを破壊して、そこから新たに再構築していく事を見本のように構成していました。
世の中には主夫であっても立派な職業であり、夫婦のあり方についても色々あるという事を指し示す作品だと感じました。
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