作品データ
あらすじ
ジェン、ダリウス、アダム、ミラ、ギャリー、ルイスの6人はアパラチアン・トレイルの近くをドライブしていた。
ネイトら地元民の忠告に耳を貸さず、ジェンたちはトレイルから森の中を歩き始めると、急に丸太が上から転がってギャリーが押し潰されて死んでしまう。
残った5人は山から降りようとするが、日が暮れて一夜をテントで過ごし、翌日起きる彼らはそこが墓地である事を知るのだった。
登場人物&出演者
・ジェン(演:シャルロッテ・ベガ)
代表作に『恐怖ノ黒鉄扉』、『ダーケスト・ウォーター』などがあります。
主人公。アパラチアン・トレイルに来た若者の一人。美術史と舞踏の修士号を持ち、カフェでバイトをしている。
田舎町のバーでみんなと飲んでいると、文句を言いに来たネイトに勇ましく反論していた。
アパラチアン・トレイルで友人が大木に殺され、アダムのせいで新国家の人間に捕まる。
有罪となるもヴェナブルに自分を捧げるとして生き延びて、彼の妻となって子供を宿した。
最後は父親と新国家を脱出して平穏に暮らすが、ヴェナブルが現れて彼らを抹殺した。
・スコット(演:マシュー・モディーン)
近年の出演作に『スピード・キルズ』、『バーシティ・ブルース作戦:裏口入学スキャンダル』などがあります。
ジェンの父親。娘が恋人のダリウスたちとアパラチアン・トレイルに出かけて2週間も連絡がなく心配する。
アパラチアン・トレイルに実際やって来ると、地元の警察に相談するも無視されてしまう。
娘を探し回るとネイトにボコボコにされてしまうが、それでもアイリーンの甥と山に入った。
新国家にたどり着いてジェンと一緒に抜け出し、助けにやって来たネイトにより生還した。
最後は普通の生活に戻ったジェンが就職して、妊娠しても何も言わずに平穏な日々を過ごす。
・ダリウス(演:アダン・ブラッドリー)
代表作に『Butter’s Final Meal』などがあります。
ジェンの恋人。アパラチアン・トレイルに来た若者の一人。環境関連のNPO職員として働いている。
田舎町のバーで奴隷解放を提唱した最初の人間がいた場所だとしてみんなに話していた。
アパラチアン・トレイルでルートを外すと、そのせいで友人が一人死んで遭難してしまう。
新国家の人間に捕まってしまい、ジェンの説得によって役に立つ技術があるとして仲間に。
最後は新国家を父親と出ようとしたジェンと遭遇するが、二度と外に出ないとして見送った。
・アダム(演:ディラン・マクティー)
代表作に『トーナメント』、『The Wind』などがあります。
ミラの恋人。アパラチアン・トレイルに来た若者の一人。アプリ開発しているプログラマー。口達者でお調子者。
田舎町のバーにやって来ると、誰よりも大きな声ではしゃいで、ネイトを挑発していた。
アパラチアン・トレイルで友人が大木に押し潰され、ブチ切れたその恋人を宥めていた。
翌日にミラが新国家の人間に殺されたと勘違いし、殺害してしまい、再び捕まってしまう。
最後は裁判で暴走するも抑え込まれ、ヴェナブルの手によって顔面を撲殺されて死亡した。
・ミラ(演:エマ・デュモン)
代表作に『インヒアレント・ヴァイス』、『クローズド/招かれた者たち』などがあります。
アダムの恋人。アパラチアン・トレイルに来た若者の一人。医師。自分大好きでSNSに撮った写真を投稿している。
田舎町のバーでネイトに絡まれると、ジェンが勝手に反論していたところを黙って見ていた。
アパラチアン・トレイルでダリウスが違う道に行くと、大木に襲われてみんなの治療をする。
新国家の人間に殺されたと思ったアダムが暴走し、実はトイレに行ってじっと隠れていた。
最後はパニックになって逃げたアダムを追うが、罠により重傷を負い、狩人に殺害された。
・アイリーン(演:エイミー・ワーナー)
代表作に『キャロル』、『ダーク・ウォーターズ/巨大企業が恐れた男』などがあります。
アパラチアン・トレイルにあるホテルを経営している初老の女性。よそ者に対して厳しいルールを課している。
ジェンたちが泊まりに来ると、アパラチアン・トレイルのルートを歩くように注意した。
スコットが行方不明になった娘を探しに来ると、当初はまったく知らないとウソをついた。
まだ町で娘を探すスコットを見て、ダイナーでタブーとなる新国家について説明をした。
最後はスコットの娘を助けたい彼の気持ちを察して、山を知る甥に協力してもらった。
・ネイト(演:ティム・デザーン)
代表作に『サウス・セントラル』、『キャビン』などがあります。
アパラチアン・トレイルに近くある田舎町に住む初老の男。山に詳しくよそ者を快く思っていない。
ジェンたちがバーではしゃいでいると、ガイドを申し出もアダムに挑発されてブチ切れた。
娘を探しに来たスコットにも警告するが、諦めない彼を見て仲間と一緒にボコボコにした。
実は過去に甥が森に入って帰らず、新国家の人間に対して敵意を持ってよそ者に警告をする。
最後は新国家から逃げ出したスコットとジェンを迎え、ヴェナブルの前で見事に生還させる。
・イーディス(演:デイジー・ヘッド)
代表作に『ラスト7』、『殺人狂騒曲/第9の生贄』などがあります。
山の中にある新国家の長の娘。幼い妹と一緒に田舎町へやって来てアクセサリーを売って金を儲けている。
ジェンたちが無断で新国家の領域に入ってくると、仲間が捕縛して彼らを裁判所まで導く。
ヴェナブルが行う裁判でアダムへの有罪が下されると、死刑の様子を呆然と眺めていた。
独自の言語を使う仲間にジェンたちへ翻訳し、彼女とダリウスが仲間になるとして見届けた。
最後は新国家を逃げ出したジェンを追っていき、スコットを襲おうとして銃撃で倒された。
・ヴェナブル(演:ビル・セイジ)
代表作に『アメリカン・サイコ』、『肉』などがあります。
山の中にある新国家の長。南北戦争が起きる前に山へ避難し、独自の社会を築いた祖先の子孫にあたる。
仲間がアダムによって殺害されると、ジェンたちを裁判所に連れ出して彼らを有罪にした。
自らを提供したジェンを妻に迎え、ダリウスを仲間の戦士にして平穏に暮らしていた。
スコットがやって来てジェンが新国家から出ると、普通の暮らしに戻った彼女の元に来た。
最後は家族を人質にされたジェンが新国家に連れて行こうとして、反撃を受けて殺された。
感想
[個人的な評価]
本作は2003年に公開された『クライモリ』のリブート版となります。
この作品はどうやらオリジナルに登場した食人一家が登場せず、大きく内容を変更しています。
序盤では主人公を含めた若者たちが山の森に入って、何かの罠によって一人が死んでオリジナル版を彷彿させます。
ただ、事前情報で食人一家が登場しないので、どのような殺人鬼が登場すると思えば、まさかのカルト集団となりました。
社会から隔絶した集落に暮らすカルト集団は150年ほどの歴史を持ち、近くの田舎町の者とは一切交流を持たない。
地元の人間は一切近寄らないが、よそ者である主人公たちが何も知らずに領域を踏み込んだ事で攻撃するという流れになる。
ちょっとだけ『グリーン・インフェルノ』っぽい感じになっていたが、本作を『クライモリ』リブートというのはちょっと違うと思いました。
大々的にリブートと宣伝するより、モチーフにした程度ならば、本作の後半にある物語の展開に納得ができました。
本作が『クライモリ』のリブートじゃないと考えれば、主人公が山での生活で殺人鬼並みに強くなる展開は悪くなかったです。
しかし、あまりにも主人公を良い普通の生活に戻そうとする展開はご都合主義すぎるので、そのまま殺人鬼として覚醒しても良かったと思います。
そこら辺の展開がオリジナルを意識したのだろうけど、どうせ大きく内容を変えているならば、もっと挑戦的な構成にして欲しかったです。
序盤のグロテスクな描写には期待したが、物語が進むについてマイルドになりすぎて、こちらも消化不良となりました。
今後はシリーズ化を狙うならば、覚醒した主人公と新国家との対決路線で行くなら、それなりに期待できるかもしれません。
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