【アップグレード】RE-3219

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あ行

作品データ

公開年月 2018/06/01
ジャンル SF/アクション
原作 なし
監督 リー・ワネル
脚本 リー・ワネル
製作 ジェイソン・プラム、カリー・デ・フレンヌ、ほか
製作国 アメリカ、オーストラリア
鑑賞方法 レンタルDVD

あらすじ

近未来、幸せな日々を送るグレイ・トレイスは、ある日突然、謎の組織に襲われ、愛する妻アイシャを殺されて自身も全身麻痺の重傷を負う。
犯人への怒りを募らせながらも何もできず、失意に暮れていたグレイの元に巨大企業の天才発明家が最新AIチップ“ステム”で再び体を動かせるようになると提案される。
グレイはこの提案を受け入れると、以前以上の身体能力を得て、脳内で対話するステムの力を借りて犯人探しを始めるのだった。

登場人物&出演者

グレイ・トレイス(演:ローガン・マーシャル=グリーン)

代表作に『プロメテウス』、『スパイダーマン:ホームカミング』などがあります。

主人公。クラシックカーの修理を仕事にしている。ハイテクに対して懐疑的な考えを持つ。

エロンに車を送って帰る途中、車のエラーと謎の組織に妻を殺され、半身不随の重傷を負う。
絶望している中でエロンの提案でステムを埋め込まれ、以前よりも強化された力を手にする。
ステムと協力しながら妻を殺したフィスクを倒すが、黒幕がエロンだとして追い詰めた。
最後は心が崩壊して仮想現実世界に落とされ、肉体をステムが進化の為に使う事になった。

アシャ・トレイス(演:メラニー・バレイヨ)

代表作に『Dying Breed』、『The Sculptor』などがあります。

グレイの妻。ハイテク会社に勤めている。夫の仕事についてよく分かっていない。

以前はスカートを履いて仕事をしていたが、今では家計を支えるほど出世している。
エロンにクラシックカーを送り届けると、偉大な人物として満面の笑みで挨拶していた。
家に帰る途中で車が不可解なエラーで事故を起こし、グレイの前で謎の組織に殺された。
最後はステムが再現した仮想現実世界に登場し、グレイを安全な世界に留まらせていた。

パメラ・トレイス(演:リンダ・クロッパー)

代表作に『ブラックロック』、『セブンスフロア』などがあります。

グレイの母親。襲撃を受けて首から下が付随になって昏睡状態だった息子に付き添っていた。

機械のサポートがあるという理由で、息子から大丈夫と言われて心配しながらも帰った。
フィスクたちから逃げて帰ってきた息子の元気な姿を見て、やり直せると話していた。
銃を持って出かけようとした息子に事情を聞くが、答えてもらえずに行かせた。
最後は息子の居場所を聞きに来たコルテス刑事が尋ねてくると、どこにいるのか答えた。

コルテス刑事(演:ベティ・ガブリエル)

代表作に『パージ:大統領令』、『ゲット・アウト』などがあります。

刑事。グレイが襲撃を受けた事件を担当する。捜査が進展しない事をグレイに告げていた。

グレイの妻を殺した容疑者となった人間たちが何者かに殺され、グレイが怪しいと睨んだ。
車椅子であるグレイには大きなアリバイがあったが、盗聴器を仕掛けて確信を得ていく。
黒幕がエロンだとして乗り込んできたグレイを止めるが、ステムの暴走で動きを封じられる。
最後はグレイの意識を乗っ取ったステムにより、命乞いもできずに処分されてしまう。

フィスク(演:ベネディクト・ハーディ)

代表作に『光をくれた人』、『ハクソー・リッジ』などがあります。

グレイを襲撃したグループのリーダー。仲間と同様に全身を機械移植して強化されている。

車のエラーで事故を起こしたグレイたちを見つけ、アシャを殺害して現場から立ち去る。
仲間たちが次々と消されている事を危惧して、犯人がグレイだと突き止めて追っていく。
依頼主はエロンを操っているステムであったが、その正体までは分かっていなかったらしい。
最後は家に来たグレイと戦い、弟を侮辱されて感情的になった隙を突かれて殺されてしまう。

エロン(演:ハリソン・ギルバートソン)

代表作に『バージニア/その町の秘密』、『ニード・フォー・スピード』などがあります。

ハイテクノロジー会社の経営者で、次世代の人工知能“ステム”を開発した天才発明家。

人付き合いがほとんどない為に失礼な言動をするが、決して悪気があるワケじゃない。
半身不随となったグレイの脊髄にステムを移植手術し、運動能力を取り戻させて成功する。
勝手に動き回っていたグレイを止めようとするが、ハッカーにより追跡ができなくなる。
最後は自身もステムに動かされていると主張したが、乗っ取られたグレイに殺されてしまう。

ステム(声:サイモン・メイデン)

代表作に『グレート・レイド/史上最大の作戦』、『ディア・マイ・ファーザー』などがあります。

エロンが開発した人工知能。グレイが言うようにデジタルなゴキブリみたいな姿をしている。

半身不随となったグレイの脊髄に移植する事で、彼に代わって麻痺した四肢を動かしている。
それに加え、人工知能として自主性を持ち、グレイとの対話で問題解決に導いてくれる。
戸惑っているグレイと違い、人工知能らしく合理的に動いていくが、ラストでのオチに繋ぐ。
最後はグレイを仮想現実世界に落とし、肉体を手にした事で自身を進化させる計画を始める。

感想

[個人的な評価]

評価 :4/5。

本作は『ソウ』シリーズで知られるリー・ワネルの監督と脚本を務めた作品となります。
リー・ワネルにとって『インシディアス/序章』に続けて2本目の監督作品となります。
決して遠くない近未来を舞台にしていますが、近年は現実化できるような技術でロマンは薄れている傾向があります。
そんな本作は実現が可能な技術をメインにしているが、相棒となる人工知能のステムとのやり取りはとても新鮮に感じました。
近未来の人工知能というと、人間と対立するような構図がほとんどだが、本作のようなパートナーとなる展開は面白い。
主人公がステムに主導権を手渡して、相手を自動で圧倒的な戦闘力で倒していくアクションシーンは圧巻で一気に引き込まれました。
本来なら、この展開はスーパーヒーローになってもいいのですが、そこはホラー映画に関わってきたリー・ワネル監督なら一筋縄じゃいかない。
自分だけど自分じゃない動きで敵を圧倒する違和感に戸惑いながら、あっさりとぶっ殺したグロテスクなシーンは容赦なかった。
そこからストレートな開発者が黒幕だと思ったら、実は相棒になった人工知能というミスリードにスッカリと騙されました。
本作がつまらない作品なら、そのミスリードに気付いただろうけど、素直に面白くてハマったので思考はそこまで届かせなかった。
リー・ワネル監督はホラーだけじゃなく、本作のようなSF要素を含んだ作品でも面白さを発揮しているのは素晴らしいです。
特に近未来での描写で楽しみにしているのは、登場しているギミックだが、自動運転する車の造形はなかなか良かった。
人間が体に機械を埋め込んで身体能力を向上させるのは昔から使われるネタだが、本作はちゃんとオリジナリティがあって面白いです。
ただ、唯一気に食わなかったのは劇中に使っているBGMで、こういうタイプのはなんだか好きになれません。
70年代や80年代で未来を描写するSF映画でよく使われていて、それに対するオマージュだったのかもしれないが、これだけはガッカリしました。
その他については大満足であり、余計なロマンスや人間ドラマもなく、最小限の素材だけで物語を進めたのも良かった。
ハッキリ言って、当初は期待していなかったが、久しぶりに没入して先読みをさせない作品の面白さに感服しました。

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