作品データ
あらすじ
森林消防隊員として働くハンナは、過去のある出来事で強いトラウマに苦しんでいた。
そんなある日、森林の監視をしていたハンナは、森の中をたった一人でさまよっていた少年を発見して保護する。
少年の父親は重大な秘密を握っていて、暗殺者に殺されており、秘密を託された彼を守ろうとハンナは動き出すのだった。
登場人物&出演者
・ハンナ・フェイバー(演:アンジェリーナ・ジョリー)
近年の出演作に『エターナルズ』、『アリス&ピーター・パン/はじまりの物語』などがあります。
主人公。フォートローダーデールの森林消防隊員。過去に風の読み間違いで部下と少年3人を目の前で失った。
精神鑑定でリーダーの資格を剥奪され、現場から監視塔に左遷されてもトラウマが残った。
森を散策中にコナーを見つけ、事情を知って近くの町まで送ろうとするも山火事で戻った。
ブラックウェル兄弟の銃撃で監視塔が破壊されるが、イーサンのおかげでコナーと逃げた。
最後は追ってきたパトリックを相手にコナーと一緒に倒し、駆けつけた救助隊に助けられた。
・コナー・キャサリー(演:フィン・リトル)
代表作に『アンストッパブル』、『2076』などがあります。
父親が持っていた汚職事件の証拠をもらっていた。ブラックウェル兄弟により父親が目の前で射殺された。
森を逃げている時にハンナと遭遇し、最初は疑っていたが、信用できると認めて説明した。
一度は町を目指して行くが、山火事が迫っていたせいで断念して監視塔に戻ってしまう。
ブラックウェル兄弟から逃げていくが、足止めしようとしたハンナを手伝う為に残っていた。
最後はブラックウェル兄弟が倒され、マスコミに向けて父親のの遺した証拠を話す事になる。
・イーサン・ソーヤー(演:ジョン・バーンサル)
近年の出演作に『消えない罪』、『ソプラノズ/ニューアークに舞い降りたマフィアたち』などがあります。
フォートローダーデールの保安官。ハンナとは過去に恋人だったが、現在はアリソンと結婚して子持ちとなる。
過去のトラウマから抜け出せず暴走するハンナを捕まえ、警告して監視塔まで送っていった。
ブラックウェル兄弟の襲撃で妻から暗号を受け取り、家に帰るも抵抗できずに捕まっていた。
コナーを追う為にブラックウェル兄弟の道案内させられ、監視塔での相談がバレて撃たれる。
最後はアリソンが駆けつけて助けられるが、火事が鎮火するも重傷のせいで死亡していた。
・アリソン・ソーヤー(演:メディナ・センゴア)
代表作に『エイリアン・リベンジ』、『Keeping Company』などがあります。
イーサンの妻。フォートローダーデールでサバイバル・スクールを経営。妊娠6ヶ月で現在はスクールを休止中。
始末屋に狙われていたオーウェンから電話が入って、協力を求めるように言われていた。
ブラックウェル兄弟が家を訪れると、怪しいと感じて反撃するも、結局は捕まってしまう。
なんとか抵抗してブラックウェル兄弟から逃げて、夫を追って武器を手に森の中へ入った。
最後はジャックと一騎打ちで彼を射殺し、重傷の夫と火事を乗り越えるも結局一人だけ生還。
・オーウェン・キャサリー(演:ジェイク・ウェバー)
代表作に『ドーン・オブ・ザ・デッド』、『ホワイトハウス・ダウン』などがあります。
訴訟会計士。検察官から汚職事件の会計調査を行い、怪しいデータを手に入れて保管していた。
検察官一家が殺害されたニュースを知ると、息子のコナーを学校へ送らず別の場所に向かう。
過去にモンタナ州でサバイバル・スクールに参加し、義理の弟のイーサンに協力を求めた。
始末屋のブラックウェル兄弟の襲撃を受けて、証拠を記した手紙を息子に渡して逃していた。
最後はブラックウェル兄弟に逃げる素振りを見せて蜂の巣にされ、息子に真実を託して死亡。
・パトリック・ブラックウェル(演:ニコラス・ホルト)
近年の出演作に『ザ・バンカー』、『X-MEN:ダーク・フェニックス』などがあります。
汚職事件をもみ消す為に雇われた始末屋の弟。雇い主との交渉を兄に任せ、言い渡された指示を忠実にこなしていた。
検察官を殺害してオーウェンを追っていくと、家の写真からサバイバル・スクールを知った。
アリソンの家を襲撃するも反撃を受けるが、イーサンを使ってコナーがいる場所まで来た。
監視塔にいたハンナやコナーに向けて銃撃して、突っ立っていたイーサンに重傷を負わせた。
最後はハンナを追い詰めるもコナーとの連携による反撃を受け、そのまま山火事に呑まれた。
・ジャック・ブラックウェル(演:エイダン・ギレン)
代表作に『シャンハイ・ナイト』、『メイズ・ランナー』シリーズなどがあります。
汚職事件をもみ消す為に雇われた始末屋の兄。雇い主と交渉する役を担い、弟に適切な指示を与えている。
検察官を殺害すると、会計士のオーウェンを始末しようと手がかりを得てモンタナまで追う。
抵抗したアリソンを脅迫するも反撃に遭ってしまい、顔の右半分に重度の火傷を負っていた。
イーサンを捕まえてコナーを捜索するように使ったが、アリソンの銃撃で始末しようとする。
最後はアリソンとの銃撃戦に重傷を負ってしまい、モンタナが嫌いだと言い残し射殺された。
感想
[個人的な評価]
本作はマイケル・コリータの小説『Those Who Wish Me Dead』を実写映画化しています。
この作品は劇場とHBO Maxによる動画配信を同時にアメリカで公開されています。
物語として2つのエピソードと、2つの視点を同時に展開しているような作品となっています。
まずは主人公の立ち位置である森林消防隊員を演じるアンジェリーナ・ジョリーは、過去の失敗から部下と少年3人を火事で亡くしている。
これがトラウマになっていて、精神鑑定を受けて問題がある事から、責任を取らされて現場ではなく監視塔の勤務に左遷されている。
そのせいでトラウマは未だに克服できず、憂さ晴らしとしてパラシュートを使って暴走するも地元の保安官に止められている状況が続いている感じである。
もう一つの視点はその保安官で、妻はサバイバル・スクールをやっていて、その繋がりから大きな事件に巻き込まれていく。
この2つの視点で物語が大きく展開していくが、個人的にはもっとアンジェリーナ・ジョリーを中心に物語を作って欲しかったです。
主人公のトラウマがキャラクターのベースになっているが、そこに個人的な家族の描写がないのは少し不自然に感じました。
アメリカの映画ならば、王道の一つでもある家族愛を描くはずだが、なぜか本作ではそれを深掘りしかなかったのは少し不思議でした。
もう一つの視点についても、物語の中心においてもいいぐらい濃い内容であり、ラストの犠牲は本当に必要だったのか微妙でした。
始末屋の恐怖を乗り越えて、次は山火事の脅威にさらされるが、どちらも軽く扱っているせいで中途半端な印象を持ちました。
証拠や証言する者を保護する主人公は王道であり、一方で山火事の映画だと『オンリー・ザ・ブレイブ』の方が圧倒的に細かく描かれている。
そうなれば、いいとこ取りのように感じられるが、90分の上映時間だと結果的にどちらも内容が薄くなってしまうのは当然だろう。
ラストはトラウマを少しだけ克服したアンジェリーナ・ジョリーのスッキリした表情が印象深く、対して保安官の方はもう少し違った演出でも良かったかもしれない。
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