作品データ
あらすじ
オレゴン州のアントニオ島では町が栄えて100周年の記念パーティーが開催されようとした。
島で釣りを楽しもうと青年のニックが錨を引き上げる際、100年前に沈んだ船の遺物を掘り返した為に悲劇が町を襲う。
濃い霧に覆われた町に幽霊が出現し、町を創設した4人の一家が復讐のターゲットとして次々と殺されるのだった。
登場人物&出演者
・ニック・キャッスル(演:トム・ウェリング)
代表作に『12人のパパ』、『ドラフト・デイ』があります。
主人公。アントニオ島を救った四人の子孫。代々に渡って船を使って客商売している。
恋人のエリザベスがニューヨークに行ってしまい、スティーヴィーとやりまくっている。
助手のスプーナーが勝手に船を使って三人が死んで、廃業のピンチに立たされてしまう。
エリザベスが見つけた日記を読むも理解できず、ラジオからスティーヴィーの息子を助ける。
最後はブレイクがマローン親子を殺し、妻のエリザベスを取り戻されて日記を海に捨てた。
・エリザベス・ウィリアムズ(演:マギー・グレイス)
近年の出演作に『96時間/レクイエム』、『アバウト・アレックス』などがあります。
ヒロイン。ニックの恋人。島に居場所がなくて勝手にニューヨークへ旅立って故郷に帰った。
毎晩のように同じ悪夢を見て、それを解決する為に戻ってくるも殺人事件が起きてしまう。
証拠のカメラをなくすが、代わりにマローン神父の先祖が残した日記を偶然発見していた。
日記から島を救った四人がブレイクたちを殺したと知るが、濃い霧からみんなで逃げ出した。
最後はマローン親子が殺され、ブレイクが夫だと分かって幽霊になって彼とともに去った。
・スティーヴィー・ウェイン(演:セルマ・ブレア)
近年の出演作に『レプリカ』、『ダークホース/リア獣エイブの恋』などがあります。
アントニオ島でラジオ局を経営するパーソナリティ。島を救った四人の子孫で子持ち。
エリザベスがいなくなった後、シングルマザーなのに何度もニックと肉体関係を持っている。
浜辺で息子が拾ったブラシが自然発火し、ラジオ局がボヤになるも焼き焦げた跡が気になる。
濃い霧が人を殺すという事実を知って、息子を助けに行くも途中で阻まれてしまう。
最後は息子と合流してマローン親子の死を見届け、ラジオで事件について語っていた。
・スプーナー(演:デレイ・デイヴィス)
代表作に『最終絶叫計画4』、『俺たちダンクシューター』 などがあります。
ニックと船で客商売をしている助手。島に移住した黒人で、船長のニックにこき使われる。
勝手に船を借りてニックの従兄弟と女の子を連れ出して、沖でバカ騒ぎをして楽しんでいた。
濃い霧に船が覆われ、女の子はニックの従兄弟が殺され、一人だけ助かるも容疑者となる。
入院先から逃亡して、島から出ようとしたマローン神父と合流して安全な場所に避難した。
最後はマローン親子が殺され、元々島の者じゃないから狙われず、ニックと船の商売を再開。
・マローン神父(演:エイドリアン・バフ)
代表作に『X-MEN:ファイナル・ディシジョン』、『夜明けのガンマン』などがあります。
町長の息子。島を救った四人の子孫。酒浸りで怒ると口が悪くなるも普段は紳士な人物。
エリザベスを送るニックと車がぶつかりそうになり、ブチ切れるも彼らを見て大人しくなる。
日記を手に入れたエリザベスに見せられるが協力を拒み、島から出るべきだと声を荒げた。
島を出る船を待っていたが来ず、酒を飲んでいたところでスプーナーが合流して避難した。
最後は博物館に逃げ込むもブレイクがやって来て、ガラス片で体を貫かれて死亡した。
・キャシー・ウィリアムズ(演:サラ・ボッツフォード)
代表作に『クロスバー』、『巨大ねずみパニック』などがあります。
エリザベスの母親。島を救った四人の子孫。島の生誕祝賀会を担当して準備に追われている。
勝手に娘が島を出てニューヨークに行き、帰ってきても歓迎をせずに出て行かれてしまう。
町でエリザベスと顔を合わせても会話をしないが、目線で挨拶するも準備を優先させていた。
生誕祝賀会の途中で停電となって、仕方なくマローン町長と博物館で待機していた。
最後は博物館が濃い霧に囲まれ、マローン神父が殺され、外に引っ張られて殺された。
・トム・マローン町長(演:ケネス・ウェルシュ)
代表作に『クロコダイル・ダンディー2』、『タイムコップ』などがあります。
アントニオ島の町長。島を救った四人の子孫。島の生誕100周年の祝賀会が控えている。
祝賀会の準備をするが、島を救った四人の銅像に文句を言うキャシーをなんとか説得した。
ニックの船で三人が死んでスプーナーを容疑者として監視をつけ、祝賀会をそのまま開催。
生誕祝賀会の途中で停電となって、キャシーとともに博物館に避難して霧をやり過ごした。
最後は復讐に来たブレイクに無実を訴えるも無視され、島の地図を渡されて体が炎上した。
・ブレイク船長(演:ラデ・シェルベッジア)
近年の出演作に『ダウントン・アビー』、『ザ・ヘラクレス』などがあります。
エリザベス・デーン号の船長。疫病に侵されており、仲間たちに住む場所を探していた。
マローンたちを含めた四人の祖先と取引をして島の半分を買うが、彼らに裏切られてしまう。
船を燃やされて仲間が死んでいく中で、逃げるマローンに呪いの言葉を与えて水の底に沈む。
島の生誕100周年をキッカケに復讐と失ったモノを取り戻す為に濃い霧とともにやって来る。
最後はマローン親子、キャシーを殺し、妻のエリザベスを取り戻して満足して消え去った。
感想
[個人的な評価]
ジョン・カーペンター監督のオリジナルを現代風にしているので、物語の展開は同じでも登場人物たちの立ち位置が変更されている。
まず、オリジナルでは港湾が舞台だったが、本作では島として描かれています。
ただ、この変更にあまり意味がなく、別にオリジナルと同じ港湾でも良かった。
オリジナルでは群像劇のような関係性だったのに対して、本作では明確な関連性を付与してしまっている。
多分、分かりやすくしようという変更だったが、これが一番の失敗だったと思う。
なぜなら、希薄な人間関係だったからこそ、なんとも言えない恐怖を一緒に体感させる効果を生んでいたと考えられる。
それを本作で整理して明確に全員が因縁のある状況にしたので、これを描く為の時間をかなり使ってテンポを悪くしている。
つまり、本作は見所であるはずの濃い霧による恐怖じゃなく、登場人物たちの因縁に焦点を当てて根幹がブレてしまった。
そのせいでラストに霧から復讐する船長たちの不気味が半減してしまっている。
それにオリジナルとは違った結末にしたが、それに繋げる為の時間を余計に使ってダラダラとした印象を持ってしまった。
オリジナルが持つ良さをここまで潰している原因として、主人公のトム・ウェリングとヒロインのマギー・グレイスを全面的に出そうとした意図が見え見えだったからです。
両者の良いイメージを与えようとする為、そこに物語の大半を消費して、肝心の復讐がオマケみたいな扱いになってしまった感じです。
オリジナルは決して名作とは言えないが、ちゃんと本題を貫き通してのが分かります。
なんだか邦画のやり方に似ていて、アメリカの作品でも出演者を先行させた内容になると残念な結果になるの世界共通だと分かった。
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