作品データ
あらすじ
1981年、心霊研究家夫妻エド・ウォーレンとロレインはグラツェル家の依頼を受け、悪魔に取り憑かれた少年デヴィッドの悪魔祓いの儀式に立ち会う。
過酷な悪魔祓いでデヴィッドは正気を取り戻す事に成功するが、その後、現場に居合わせた姉の恋人アルネが数ヶ月後に家主をメッタ刺しにして殺害する事件が発生。
裁判でアルネは悪魔が取り憑いて殺人を実行させたと無罪を主張し、ウォーレン夫妻はその存在を証明するべく証拠集めに乗り出すのだった。
登場人物&出演者
・ロレイン・ウォーレン(演:ヴェラ・ファーミガ)
近年の出演作に『アナベル/死霊博物館』、『ゴジラ/キング・オブ・モンスターズ』などがあります。
主人公。心霊研究家夫妻の妻。強い霊能力を持つ。夫とともに悪魔に取り憑かれたデヴィッドの霊視を行った。
悪魔祓いの最中に魔女の儀式のイメージが頭に入るが、ずっと分からないままで黙っていた。
呪いのアイテムを見つけ、ゴードン神父に会って説明を聞いて、魔女に正体に迫っていた。
魔術書の翻訳をゴードン神父に頼むが、彼の娘が元凶と分かって祭壇を破壊しようとした。
最後は操られた夫が愛の力で正気を取り戻し、祭壇を破壊して魔女を倒し、生還を果たした。
・エド・ウォーレン(演:パトリック・ウィルソン)
近年の出演作に『ムーンフォール』、『ミッドウェイ』などがあります。
ヒロイン。心霊研究家夫妻の夫。様々な機械を使って調査する。カストナー神父に悪魔祓いを頼んでいた。
倒されたカストナー神父の代わりに祈りの言葉を唱え、悪魔により心臓にダメージを食らう。
車椅子や杖がないと歩けない状態になって、激しい運動ができず薬がないといけなくなる。
自殺した女子大生を追う妻を心配し、崖下に引っ張られた妻をギリギリで助けるなどした。
最後は魔女に操られるも愛の力で支配を解いて、祭壇を破壊して呪いの儀式を見事に壊した。
・ドルー(演:シャノン・クック)
代表作に『死霊館』シリーズ、『ダーク・プレイス』などがあります。
ウォーレン夫妻の助手。デヴィッドの悪魔祓いではカメラや機械を扱って、映像などの記録をしていた。
デヴィッドの暴走で皿が飛び回って撮影ができず、状況が分からないまま終わっていた。
呪いのアイテムがグランツェル家から見つかり、調査をするべくエドに資料集めを頼まれた。
最後は魔術書を手に入れると、ラテン語で書かれた文章を読み解いて夫妻にヒントを与えた。
・アーニー・ジョンソン(演:ルアイリ・オコナー)
代表作に『ぼくたちのチーム』、『ティーンスピリット』などがあります。
デビーの恋人。デヴィッドとは仲良しでグランツェル家の一員として認められていた。
デヴィッドの悪魔祓いの時、苦しんでいた彼を助ける為に悪魔を自分の体に入れてしまう。
悪魔による幻覚で友人をメッタ刺しにして殺害し、無罪を主張しながら精神を蝕まれる。
ずっと悪魔を通して魔女に自殺を命令され、抵抗するも本作的な儀式で暴走をしていた。
最後はウォーレン夫妻が魔女を倒し、死刑を免れた有罪となり、デビーと結婚を果たした。
・デビー・グランツェル(演:サラ・キャサリン・フック)
本作が長編映画デビュー作となります。
アーニーの恋人でデヴィッドの姉。アーニーとは結婚間近だが、弟が悪魔に取り憑かれて話しが伸びていた。
アーニーが悪魔を代わりに受けて弟が助かるが、すでに終わった事だと思って安心していた。
悪魔に取り憑かれたアーニーが知人を殺害し、ウォーレン夫妻の助けを受けて無実を主張。
家の地下に呪いのアイテムが発見し、弟の話しからアーニーが自殺を命令されていると知る。
最後は魔女が倒れ、解放されたアーニーが有罪になるが、結婚して今でも二人は一緒にいる。
・デヴィッド・グランツェル(演:ジュリアン・ヒリアード)
代表作に『カラー・アウト・オブ・スペース/遭遇』、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』などがあります。
悪魔に取り憑かれた少年。デビーの弟。ウォーレン夫妻が悪魔祓いとしてカストナー神父に依頼された。
教会での悪魔祓いを予定していたが、暴走する悪魔により父親を刺して家で行っていた。
アーニーが身代わりとなって悪魔を引き継がれ、それによって解放される事になった。
実は引っ越した当日にウォーターベッドで遊ぶが、呪いのアイテムで悪魔が取り憑かれた。
最後はアーニーとの面会で悪魔の声について語ると、自殺を命令されているとデビーに話す。
・カストナー神父(演:ジョン・ノーブル)
代表作に『インシディアス/第2章』、『アクシデント/すべてを失った女』などがあります。
ウォーレン夫妻の要請により、悪魔に取り憑かれたデヴィッドの悪魔祓いをするべくグランツェル家を訪れた。
教会での悪魔祓いを計画していたが、デヴィッドの暴走で仕方なく家で開始していた。
暴走する悪魔の強い力を抑えられずに、飛ばされた皿が頭に当たって強引に中断された。
エドが魔女の力で心臓にダメージを受けて、入院先でロレインたちを心配し面会に来ていた。
最後は呪いのアイテムを発見したウォーレン夫妻に、詳しいカストナー神父を紹介した。
・ニューマン神父(演:ヴィンス・ピザーニ)
代表作に『グッド・ライ/いちばん優しい嘘』、『ジュマンジ/ネクスト・レベル』などがあります。
刑務所に常駐している神父。呪われているアーニーの事情を知っていて、ウォーレン夫妻とも連絡を取っている。
デビーが自殺の可能性があると連絡を受けて、瓶に入った聖水を黙って渡して守ろうとした。
ロレインが魔女の祭壇を破壊する間、自殺しようとするアーニーを止めるべく聖書を読む。
最後は悪魔の力が強すぎて祈りの言葉だけで止まらず、ロレインたちが解決して止まった。
・ゴードン神父(演:スティーヴ・コールター)
代表作に『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』、『エアベンダー』などがあります。
現役を引退して家庭菜園をしながら隠居生活する。過去に様々なカルト教団について調査を行っていた。
カストナー神父から紹介されたウォーレン夫妻を迎え、呪いのアイテムについて聞かれた。
実際に同じような呪いのアイテムを見ていて、呪われたアイテムがある地下室へ案内した。
神父でありながら妻がいたが、出産の時になくなって、娘を一人で隠れて育てていた。
最後は娘の暴走を止める為にロレインを祭壇に送り出すが、背後から喉を切り裂かれて死亡。
・アイラ(演:ユージェニー・ボンデュラント)
代表作に『ハンガー・ゲームFINAL:レボリューション』、『ダーリン』などがあります。
ゴードン神父の娘。母親は自分を出産した時に死亡し、それ以降、教会に隠れて父親によって育てられた。
あらゆる危険から守る為に父親からカルト教団の知識を与えられ、それによって魔女となる。
世の中に混沌をもたらす為に女子大生を自殺させ、アーニーに人を殺す呪いをかけていた。
調査していたロレインの能力によって意識が繋がると、第3の生贄としてエドを利用した。
最後は父親を殺害するが、ウォーレン夫妻に呪いを邪魔され、悪魔によって魂を奪われ死亡。
感想
[個人的な評価]
本作は『死霊館ユニバース』の第8作目となります。
この作品は時系列として『死霊館エンフィールド』の続編となっています。
これまでの作品は主に悪霊が相手になっていて、呪われたアイテムなども出てきていました。
しかし、本作は魔女による呪いがテーマになっていて、人間が悪魔を召喚して意図的に悪さする視点としては新鮮である。
主人公となるウォーレン夫妻は何度か危機的な状況になっていたが、今回はもっと直接的な被害を受けています。
エドは呪われた少年に心臓を止められそうになり、ギリギリで助かるも心臓疾患となって杖がないと歩けないほどに弱くなっている。
それに対して、妻のロレインは深く魔女と関わったせいで追い詰められる事になり、こちらも直接的に殺されそうになりました。
さすがに監督はジェームズ・ワンじゃないので、絶妙なジャパニーズ・ホラーとアメリカン・ホラーの融合はできていないが、基本的に作品としての質が高いです。
呪いをテーマにしたホラー映画は数多いけど、本特は元々が実話をベースにしているので、ファンタジックな領域まで踏み込まない状態でした。
ただ、本作は幻覚とは言え、死体が実際に起き上がってウォーレン夫妻を襲っていくシーンは少しやり過ぎな印象を受けました。
映画的な演出とは言っても、本シリーズの良さはリアリティに近い描写だったので、死体が動いて襲ってくるのは少し違うような気がしました。
魔女についても終盤でようやく正体が暴かれるが、それまでのカルト教団のミスリードは都合よく使いすぎたと思います。
どうせなら、魔女とカルト教団の関係性があればいいが、それについては完全に忘れたかのように説明はなかった。
それと、魔女が呪いをかける動機もフワッとしすぎて、そこまでやる意味が伝わってこなかったのは微妙な印象を受けました。
多大なリスクを負うならば、それ以上の動機が必要となるはずなので、これに触れていないのは少し納得ができないところがありました。
それでも、シリーズの8作目になってもパワーダウンせず、一定の面白さを与えてくれる事に安心感がありました。
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