作品データ
あらすじ
丘の上に建つ屋敷に暮らすモンスター一族のアダムス家、家長のゴメズ、魔女の家系に生まれたマダムのモーティシアに二人の子供がいる。
無表情で危険人物の長女ウェンズデー、近々弟パグズリーは大事な儀式の為にフェスターおじさんやおばあちゃんたちが屋敷に来て賑やかな毎日が続く。
そんな中、ウェンズデーは丘の下に暮らす普通の人々に興味を持ち、テレビの人気司会者マーゴの娘パーカーと友達になって人間の中学校へ通い始めるのだった。
登場人物&出演者
・ゴメズ・アダムス(声:オスカー・アイザック)
近年の出演作に『カード・カウンター』、『DUNE/デューン 砂の惑星』などがあります。
アダムス家の家長。結婚式で村の住民たちに襲撃されると、アダムス一族は全国へ散る事となった。
モーティシアと古い屋敷に住み着き、子供たちに恵まれるもマズルカで大きな悩みを持つ。
パグズリーが思っている以上に剣術が上達せず、兄に息子が食われてしまうと諦めていた。
マズルカが始まるもパグズリーが失敗するが、マーゴによる襲撃でピンチになってしまう。
最後は住民たちと和解して一族が町へ住み着いて、息子も認められた事で不幸な日々を送る。
・モーティシア・アダムス(声:シャーリーズ・セロン)
近年の出演作に『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』、『スクール・フォー・グッド・アンド・イービル』などがあります。
アダムス家の母親。結婚式では村の住民たちがバケモノ扱いされ、ゴメズとともにニュージャージーに行く。
娘と息子に恵まれるが、ウェンズデーの外に対する興味やパグズリーのマズルカが心配事に。
パーカーの影響で明るい色の服やダンスを見せられ、ウェンズデーを怒るも逃げられた。
マズルカが始まるもマーゴの襲撃を受けたが、ウェンズデーが帰ってきた事で出迎えていた。
最後は住民たちと和解して屋敷も修理され、家族が元に戻って不幸な日々を過ごしていく。
・ウェンズデー・アダムス(声:クロエ・グレース・モレッツ)
近年の出演作に『ニモーナ』、『マザー/アンドロイド』などがあります。
アダムス家の長女。常に無表情で弟を拷問している。アダムス家で誰よりも外の世界を気にしている。
フツー・タウンにやって来た事で学校の存在を知って、通い出すとパーカーと友達となった。
母親が監禁すると宣言して家出するが、マーゴが住民たちを扇動して暴徒化した状況を知る。
家族の為に屋敷へ戻ってくると、タイミング良く助け出して母親とも和解を果たしていた。
最後は住民たちと打ち解けていくが、あくまでマイペースで不幸な日々を迎えていった。
・パグズリー・アダムス(声:フィン・ウォルフハード)
近年の出演作に『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』、『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』などがあります。
アダムス家の長男。いつものように姉のウェンズデーから拷問を受ける。剣術よりも爆破を得意とする。
アダムス家の男が必ず行うマズルカの儀式で剣術を習うが、やる気がなくまったく上達せず。
父親からマズルカが大切な儀式だと聞かされ、自力でなんとか上手くなろうと練習していた。
マズルカになって剣術がまったく通用しなかったが、マーゴの襲撃で得意の爆破で回避する。
最後は一族を助けた事で一員に認められ、修理した屋敷で家族とともに不幸な日々を送る。
・フェスター伯父さん(声:ニック・クロール)
代表作に『40歳のバージンロード』、『お!バカんす家族』などがあります。
ゴメズの兄。ずんぐりとした体格で鼻が長い。弟の頼みでマズルカの2週間前に屋敷へやって来た。
パグズリーの練習が上手くいっておらず、マズルカまでに弟と一緒に鍛え上げようとした。
フツー・タウンにやって来ると、ひと目でマーゴをなぜか気に入って嫁候補に挙げていた。
マズルカの当日では盛り上げ役に徹するが、マーゴの襲撃を受けてみんなと逃げ回っていた。
最後はマーゴと不動産を立ち上げて物件を完売させ、なぜか彼の嫁となって仲良くしていた。
・バァバ(声:ベット・ミドラー)
代表作に『ローズ』、『フォー・ザ・ボーイズ』などがあります。
ゴメズとフェスターの母親。プラハで用事があったが、ワニを盗んだ罪で刑務所に入れられていた。
自力で脱獄して知り合った海賊たちに送ってもらい、大金とともにゴメズの頼みで早く来た。
モーティシアの子供に対する教育が甘いと考えており、何かにつけて小言を言ってしまう。
マズルカでは妹が審査員長を務める一方、非常に仲が悪く久しぶりに再会してもいがみ合う。
最後はマーゴの暴走を子供たちが止めると、何もかもが上手く運び家族で不幸な日々を送る。
・ラーチ(声:コンラッド・ヴァーノン)
代表作に『シュレック』シリーズ、『マダガスカル』シリーズなどがあります。
アダムス家に仕える執事。寡黙な大男。パイプオルガンやピアノが得意で普段は小説などを読む読書家でもある。
犯罪者専用精神病院の患者で、移送中にゴメズとモーティシアに出会って執事となった。
大きな屋敷の家事全般を任されており、お客が来るとゆっくりとした話し方で出迎えている。
ヒマな時はピアノを弾いて一家の心情などを表現し、ハンドが加わって一緒に弾いている。
最後はアダムス一家を守ろうとしてウェンズデーが助け、再び平穏で不幸な日々を送る。
・パーカー・ニードラー(声:エルシー・フィッシャー)
代表作に『エイス・グレード/世界でいちばんクールな私へ』、『悪魔のいけにえ/レザーフェイス・リターンズ』などがあります。
マーゴの一人娘で中学生。両親が離婚して母親と一緒にいる。学校ではなぜかイジメの対象になっている。
フツー・タウンに移ってから丘の上が気になって、何かいると母親に話すも無視されていた。
ウェンズデーが学校へやって来ると、イジメっ子に仕返しをした事で仲良くなっていく。
母親の束縛から逃れるべく反抗するが、監視部屋を見つけた事でウェンズデーと監禁される。
最後は母親の悪事を世界にバラしてクビにさせ、ウェンズデーの親友として仲良くなる。
・マーゴ・ニードラー(声:アリソン・ジャネイ)
代表作に『アメリカン・ビューティー』、『SPY/スパイ』などがあります。
インテリアデザイナー。リフォームの達人でテレビ番組の司会者もしている。夫と離婚して娘を引き取る。
大きなプロジェクトである「フツー・タウン」をプロデュースし、テレビ番組でも放映する。
視聴率が落ちている状態で家を50軒売らないといけないプレッシャーから姑息な手を使う。
実は町中を監視しており、真実を知った娘とウェンズデーを監禁して住民たちを扇動する。
最後は襲撃に失敗して番組も中止になるが、フェスターと一緒に不動産をして妻となった。
感想
[個人的な評価]
本作はチャールズ・アダムスの同名漫画をCGIアニメーション映画化した作品となります。
この作品は『ソーセージ・パーティー』のコンラッド・ヴァーノンとグレッグ・ティアナンが共同で監督を務めています。
原作は1937年に雑誌「ザ・ニューヨーカー」での連載が始まりであり、その後はテレビドラマやTVアニメなども作られました。
特に有名なのは1991年に初の実写映画化である『アダムス・ファミリー』が大ヒットし、スピンオフドラマ『ウェンズデー』も大ヒットしています。
独特なダークな世界観が売りとなっている作品であり、登場人物たちも奇怪でモンスターのようなキャラクターたちも個性豊かです。
現代の社会において多様性を全面的に出していますが、実はこの作品はそのような事象を先取りしていると言えます。
どんな見た目であっても愛情をもって接する内容であって、普通が普通じゃない逆転現象が非常に面白いと言えます。
大ヒットした実写映画はテレビドラマの設定が色濃い内容でしたが、本作はどっちかというと原作に寄った設定になっています。
あくまで原作が持つのは奇妙ながらも家族愛を押し出したテーマ性であり、本作もまたそのような内容になっていると思います。
どうしてもアダムス家は普通じゃないから、同じような人間たちにとって排除するべき存在になってしまう冒頭が物語のテーマになっていました。
アダムス家が選んだのは外界との隔絶であるが、この作品ではずっと禁じていた事から解放される展開となっています。
やはり、アダムス家というのは面白いが、そのギャップとなる普通の住民たちとの対比もしっかりと描かれていました。
ただ、原作が持つダークな世界観よりも物語を丸く収まめようとした結果、最大の魅力が発揮できていなかったと思います。
並行したエピソードをまとめるにはいいかもしれないが、もっとアダムス家の不気味さを表現して欲しかった気持ちもありました。
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