作品データ
あらすじ
結婚を控えた女性ゾーイは、婚約者の待つ遠い町へ向けて一人旅を楽しんでいた。
しかし、ゾーイは田舎町で暴漢たちに捕まり、レイプされた挙げ句生き埋めにされてしまう。
先住民の呪術師に掘り出されたゾーイは、儀式により超自然的な力で蘇ると、彼女は白人に殺された先住民族長の無念の魂が宿り復讐劇が始まるのだった。
登場人物&出演者
・ゾーイ(演:アマンダ・エイドリアン)
代表作に『Le Chapeau』、『Bobby Khan’s Ticket to Hollywood』などがあります。
主人公。耳が聞こえないろうあ者。遠くに離れている婚約者の元に行くべく、単独で父親の形見である車を運転する。
道中でトレイたちが先住民を殺す現場を目撃し、捕まってレイプされた挙げ句始末される。
呪術医の儀式によって先祖の魂が乗り移って復活すると、復讐するべく一人ずつ殺していく。
肉体は朽ちていく中で復讐を続けるが、デインがトレイたちに捕まって助ける為に動いた。
最後はトレイの一族を抹殺し、駆けつけたデインが火葬をしてもらい大酋長と別れ昇天した。
・デイン(演:マーク・アンソニー・サミュエル)
代表作に『ボーイ・カルチャー』、『アフロ忍者』などがあります。
ゾーイの婚約者で黒人。ゾーイとは離れて暮らしているが、同棲する為に家で花を用意して連絡を取りながら待っていた。
3日が経過してゾーイから連絡がなく、送られた画像から場所を特定して捜索願いを出した。
ゾーイから電話をもらって現場まで行くが、近くで殺人事件が起きるも無関係と言われた。
保安官からゾーイの車が見つかったと聞いて、死んだと思い悲しむもトレイたちに捕まった。
最後は駆けつけた警察に解放され、ウルフの家まで行き、すべてを終えたゾーイを火葬した。
・グレイ・ウルフ(演:ジョセフ・ランニングフォックス)
代表作に『ブラッド・レッド/復讐の銃弾』、『キラー・ハンター』などがあります。
先住民の呪術医。アパッチ族の末裔。トレーラーハウスに住んでいて、道に先住民のお土産を売っている。
ちょうどデインの元へ向かっていたゾーイが立ち寄り、お土産を物色している様子を見た。
荒野を散歩していると飼い犬が埋められたゾーイを見つけ、すぐに儀式で魂を戻そうとした。
大酋長の魂が紛れ込んでしまい、追い払うも失敗してゾーイと一体化した事を説明した。
最後はトレイに監禁されるもゾーイが勝利し、デインと埋めて天国に行ったと彼に伝えた。
・トレイ(演:ロドニー・ローランド)
代表作に『シックス・デイ』、『ファング・オブ・モンスター』などがあります。
田舎町に住むギャング兄弟のリーダー格。白人至上主義者。祖父は多くのアパッチ族を殺してきた軍人。
先住民を嫌っていて仲間と遊びながら殺し、目撃者のゾーイを捕まえて監禁してレイプする。
警察の捜査が及ぶとしてポーカーでウェストに負けてしまい、ゾーイの処分を任せていた。
ジェドとクリードがゾーイに倒され、デインを人質にしようとして彼女に遭遇して警戒した。
最後はウルフに助かる条件を聞いたが、先回りしたゾーイと対決するも生首を落とされ死亡。
・ウェスト(演:トム・アーダアヴァニー)
代表作に『ヴェロシティ・ラン』、『20 Dates』などがあります。
田舎町に住むギャング兄弟の一人。元傭兵で故郷に帰っている。元々はリーダー格だったが、現在はトレイに譲っている。
白人至上主義者で先住民たちを遊びながら殺し回り、目撃者のゾーイを捕まえて監禁させた。
トレイたちと違ってレイプをせず、警察の捜査が及ぶとしてポーカーで勝って始末をした。
迎撃するべくデインを連れ出したが、ゾーイの反撃を受けて戦うも死なない相手に困惑した。
最後は仲間が次々と倒され、ゾーイと対決するも勝てず、心臓を抜き取られて死亡した。
・コーディ(演:ブライオン・デイヴィス)
代表作に『彷徨える河』、『マッド・ダディ』などがあります。
田舎町に住むギャング兄弟の一人。先住民殺しには参加せず、家にいると納屋に監禁されたゾーイを見て喜んだ。
みんなで順番にゾーイを犯していたが、唯一賛同しなかったウェストに対して気にしていた。
ゾーイが面倒な事になると説明するウェストに賛同し、トレイに従った方がいいと主張した。
クリードまでやられ、人質にデインを捕まえたが、ゾーイの弓矢で首を貫かれて血を流した。
最後は要塞に連れ込まれるが、怖くなって車で逃げ出すもゾーイの槍を食らって死亡した。
・クリード(演:ジョン・チャールズ・マイヤー)
代表作に『モンスターズ・フォレスト』、『キラー・メイズ』などがあります。
田舎町に住むギャング兄弟の友人。兄弟と同じく白人至上主義者で、先住民を遊びながら殺し回っていた。
逃げ出した先住民を殺している現場をゾーイに見られ、みんなで囲むと美人と分かって興奮。
ゾーイに突き飛ばされてしまうが、逃さない為に銃を取り出してトレイに渡して撃たせた。
納屋に監禁してみんなでレイプした後、拒否したウェストを小バカにするも脅されて謝った。
最後はジェドがハンターに殺されたと思い、荷物をまとめるがゾーイに弓矢で射殺された。
・ジェド(演:ロニー・ジーン・ブレヴィンズ)
代表作に『ダークナイト/ライジング』、『デス・ウィッシュ』などがあります。
田舎町に住むギャング兄弟の一人。地元の警察官でトレイと同様に白人至上主義者で、先住民の殺害を楽しむ。
ちょうど逃げていた先住民を追いかけて殺したが、目撃したゾーイを脅すような態度を出す。
ポケットナイフで身を守るゾーイをあざ笑い、逃げた彼女が撃たれて倒れると笑っていた。
トレイの納屋で監禁してみんなでレイプした後、死んだ先住民の後始末をする為に出かけた。
最後は仕事を終えバーに行くと、復活したゾーイに腸を引きずり出され客と一緒に殺された。
感想
[個人的な評価]
本作は『シッチェス・カタロニア国際映画祭』で話題となったホラー映画です。
この作品は他に『ノクターン・マドリッド国際映画賞』を含めた多数の映画賞で受賞とノミネートされています。
まさに胸糞な展開を序盤で出していて、過激すぎる白人至上主義者がどこまでも人は残酷になれる描写がなかなかエグい。
全員が全員ではないだろうが、決してファンタジーな話しではなく、アメリカの歴史上でも実際にあった事かもしれません。
それぐらい当時の白人たちが行った有色人種に対する差別は凄まじく、先住民だけじゃなく黒人に対しても同様だったと思います。
だからこそ、昨今における白人たちへの風当たりが強い流れになっていて、特に黒人たちを優遇する世の中が証明しています。
しかし、これは決して良い流れではなく、現在の白人たちと過去の白人たちは別の話しであり、これは差別を受けた側でもあるだろうと考えています。
ただ、本作ではまったく擁護のできない白人たちの行動について、自業自得の結末を迎えたのは当然だろうと感じさせます。
さすがに主人公が白人女性だけだと差別的な要素が少ないので、敢えて耳の聞こえないろうあ者にした設定も見えてくる。
ネイティブ・アメリカンたちの恨みがあるだろうけど、ファンタジックな仕掛けはさすがにリアリティがなかったです。
主人公が過去に殺されたネイティブ・アメリカンの魂と一体化して、ゾンビのように復活する儀式も安易すぎる気がしました。
そもそも、これはアメリカの歴史をある程度知っていないと分からない恨みであり、そこら辺の描写が少し大雑把に感じました。
単純なリベンジ物としてファンタジーがベースにあるせいで、追い込まれる側があっさりやられてしまうのも物足りなかったです。
やはり、どうせやるなら徹底的にやるべきであり、大酋長の100年も積もった恨みがあっさりすぎて足りないと感じました。
ラストは主人公が復讐をしただけで救われる終わり方じゃないので、どうもスッキリしない部分が残りました。
リンク
コメント