【サムライマラソン】VD-680

スポンサーリンク
▼メインジャンル

作品データ

公開年月 2019/02/22
ジャンル 時代劇
原作 土橋章宏 『幕末まらそん侍』
監督 バーナード・ローズ
脚本 斎藤ひろし、バーナード・ローズ、ほか
製作 余海峰、吉崎圭一、ほか
製作国 日本
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

ペリーが来航し、いよいよ開国の圧力が抗しがたくなっていた1855年の日本。
安中藩主・板倉勝明は、外国の侵略から藩を守る為には藩士たちが強くあらねばならないとの信念から、心と体を鍛錬するべく遠足を行うと宣言する。
勝者にはどんな願いも叶えてもらえると藩士たちが色めき立つ中、絵を勉強する為に江戸に行きたい勝明の娘・雪姫が父の反対を押しきって城を抜け出して大騒動になるのだった。

登場人物&出演者

唐沢甚内(演:佐藤健)

近年の出演作に『護れなかった者たちへ』、『一度死んでみた』などがあります。

主人公。安中藩の藩士。勘定方で妻と生まれたばっかりの赤ん坊がいる。特に目立たず暮らしている。

その正体は幕府から寄越した隠密の一人であり、妻にすら素性を話さず藩主の動きを監視する。
遠足を謀反だと勘違いして書状を送り、そのせいで安中藩の取り潰しが決定して止めようとする。
同じ勘定方の上司で隠密の植木と意見が食い違い殺害し、雪姫や辻村たちと合流して城に戻る。
最後はなんとか刺客を倒して、切腹で詫びようとしたが、勝明に許されると藩に残る事になった。

雪姫(演:小松菜奈)

近年の出演作に『恋する寄生虫』、『ムーラライト・シャドウ』などがあります。

ヒロイン。安中藩の藩主・板倉勝明の娘。西洋の絵画に興味を持ち、独学で描いて外国への留学を希望する。

次期当主となるべく城に残るべきだと父親に言われ、勝手に婚約者も決められて家出を決行した。
男装するも手形がなく関所を出られず、遠足に参加する又右衛門たちに話しを聞いて同行する。
関所に到着するも正体がバレて捕まるが、幕府からの刺客で虐殺され、逃げ出して甚内と合流。
最後は刺客たちが全員始末されると、父親の許しを得て江戸に出向いてペリー提督の絵を描いた。

辻村平九郎(演:森山未來)

近年の出演作に『ボクたちはみんな大人になれなかった』、『アンダードッグ』などがあります。

安中藩の藩士。側用人。藩の中でも家柄が良く、勝明から多大なる信頼を得ている人物。

次期当主となる雪姫に藩主を継がせる際、その夫となるべく候補に挙がるも拒否されてしまう。
遠足で願いを叶えると言われ、是が非でも一番を取って、雪姫との結婚を実現しようとする。
あらゆる手段を用いるが、甚内の書状により藩の取り潰しが決まり、仲間の裏切りに遭う。
最後は甚内たちと合流して、城に戻って勝明の無事を知るが、雪姫から結婚をまたも断られる。

上杉広之進(演:染谷将太)

近年の出演作に『大怪獣のあとしまつ』、『唐人街探偵/東京MISSION』などがあります。

安中藩の藩士。下級武士の足軽で家が貧乏。他の藩士から見下されるような身分となっている。

勝明から呼び出されると、遠足で一番になれば願いが叶うと知って気合いを入れようとした。
一番にならないといけない辻村に譲るように言われ、町人の上役からも金をもらっていた。
遠足が始まると、余裕で一番になれるような状況にあるが、あらゆる手段を使う辻村にひれ伏す。
最後は藩を取り潰す刺客の存在に気付くと、何人かを斬り倒し、城に到着して妻子と再会した。

栗田又衛門(演:竹中直人)

近年の出演作に『あなたの番です/劇場版』、『しあわせのマスカット』などがあります。

安中藩の守衛番。藩士の中で老齢に達していて、守衛番ながら緊張感がほとんどないような状態にある。

外国の脅威に危機感を持った藩主が遠足を計画すると同時に、老齢の為に職をクビになった。
遠足に参加するつもりで山を歩いていると、父親を早くに亡くした伊助と再会して訓練をした。
雪姫が正体を偽っていたところで関所を出たい事から、遠足に参加すればできると提案した。
最後は伊助と最後尾になって死体を見て城に帰るが、問題が片付いていて安心して崩れていた。

岡島東吾(演:カトウシンスケ)

代表作に『クズとブスとゲス』、『誰かの花』などがあります。

安中藩の藩士。側用人の辻村に付き添う金魚の糞。マトモにしゃべれない吃音の持ち主となっている。

勝明が藩士たちの心と身体を鍛えるべく、遠足を開催する時は辻村を一番にしようと動いていた。
遠足が始まると、辻村を優先して動いていて、一番足が速い上杉を他の者たちと牽制していた。
その正体は幕府から寄越した隠密の一人であり、甚内の謀反を知らせる書状で刺客となっていた。
最後は同僚と崖に突き落とし、遅れていた勘定方を斬ろうとして助かった辻村に首を刎ねられた。

植木義邦(演:青木崇高)

近年の出演作に『99.9/刑事専門弁護士 THE MOVIE』、『HOKUSAI』などがあります。

安中藩の藩士。勘定方。甚内にとって上司。腰痛持ちで動く度に腰の痛みに苦しめられている。

勝明の招集で朝早くから出向く事に不満を持ち、腰痛持ちは絶対に一番は取れないと話した。
実際に遠足が開始されると、他の勘定方と一緒に走っていたが、腰痛により途中で断念した。
その正体は甚内と同じく幕府から寄越した隠密の一人で、謀反の書状から刺客として隼を迎える。
最後は甚内が止めようとして裏切りだと認知して、タイマン勝負するも斬られて死亡した。

(演:木幡竜)

代表作に『影日向に咲く』、『生きててよかった』などがあります。

江戸幕府に仕える刺客。ペリー提督が日本に開国を迫った際、その場にいて交渉する光景を見ていた。

差し出されたアメリカ製の土産を見ていて、特に興味を持ったのはコルト45で手に取っていた。
甚内の書状で安中藩の謀反を知らされ、出身地だった事から刺客のリーダーとして任命される。
関所で容赦なくコルト45で門番たちを射殺し、逃げ出した雪姫に弾丸を撃ち込んでケガさせた。
最後は勝明に接見し、遠足の一番手を射殺しようとして甚内に邪魔され、侍女たちに殺害された。

板倉勝明(演:長谷川博己)

近年の出演作に『霧が晴れるとき』、『半世界』などがあります。

安中藩の藩主。ペリー提督の来航によって外国の脅威を知って、このままでは日本は蹂躙されると危惧する。

江戸幕府ができてから260年の時を経て、侍は腑抜けになった事に対して焦燥感を持っていた。
せめて藩士たちを奮い立たせるようと遠足を計画するが、隠密の甚内に謀反だと勘違いされる。
江戸や外国で絵の勉強をしたい娘が逃亡するが、それでも藩の為に遠足を中止せずに実行した。
最後は元藩士の隼が刺客として来るが、甚内や娘たちの活躍で倒し、藩の取り潰しがなくなった。

感想

[個人的な評価]

評価 :2.5/5。

本作は土橋章宏の小説『幕末まらそん侍』を実写映画化した作品となります。
この作品は「日本のマラソンの発祥」と言われる史実「安政遠足」をモデルにしています。
史実を基に作られたという時代劇であり、これはリアル路線を進んでいる現代的な印象がある。
なんと言っても、土橋章宏の小説が原作となっていますので、軽快なテンポの『超高速!参勤交代』や『引っ越し大名』と同じような期待を持ちました。
ただ、監督が日本人ではなく、バーナード・ローズという『フランケンシュタイン/アダム・ザ・モンスター』で知られている外国人。
そういう時代になったという一方で、外国の監督が時代劇を撮るという流れは非常に面白いと感じられます。
バーナード・ローズ監督の特徴として顕著に感じたのは、出演者ではなく、あくまで物語を重視しようとする演出方法でしょう。
邦画は基本的に出演者で集客をするので、内容を重視した本作は時代劇として少し雰囲気が違うような印象を持ちます。
特に出演者たちの顔をアップで映すシーンが少なく、ほとんどが俯瞰での撮影になっていて、雰囲気に偏っていたと思います。
どの藩にも幕府への反乱を企てるならば、即刻と取り潰していくスタイルはまさに江戸時代を彷彿とさせます。
やはり、上記の作品群からコミカルな感じで進んでいくと思ったら、まさかのシリアスな展開で期待が少しハズレました。
佐藤健の殺陣シーンはどうしても『るろうに剣心』を思い出すし、竹中直人が一人だけ浮いていたのも微妙でした。
土橋章宏の原作となるので、本来はシリアスな雰囲気じゃなく、もっとコミカルな内容だったんじゃないかと思ってしまう。
バーナード・ローズ監督の演出と邦画の相性はあまり効果的じゃなく、やはり、ここは日本人の監督にするべきだったと思いました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました