【ラバー】RE-3402

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洋画

作品データ

公開年月 2012/01/21
ジャンル ホラー/コメディ
原作 なし
監督 カンタン・デュピュー
脚本 カンタン・デュピュー
製作 グレゴリー・ベルナール、ジュリアン・ベルラン
製作国 フランス
鑑賞方法 レンタルDVD

あらすじ

砂漠に打ち捨てられたなんの変哲もないタイヤは、ある日突然、どういうワケか命を宿してしまう。
オマケに荒涼とした砂漠をさまよっているうちに、そのタイヤは念力の能力を発揮して特定の物体や生物を爆発させて破壊する事ができるようになる。
やがて車で一人旅する美女シェイラに一目惚れしたタイヤは、彼女を追っているうちに邪魔する人間を念力で殺していき、ついには地元の保安官たちに犯人として目をつけられるのだった。

登場人物&出演者

チャド保安官(演:スティーヴン・スピネラ)

代表作に『ジャッカル』、『リンカーン』などがあります。

地元の保安官。見物人や鑑賞者に対して物語の重要なモノに理由はないと冒頭で説明してくれる。

モーテルで掃除係が殺されると、通報を受けて仲間とやって来るが見物人たちの死を待っていた。
見物人たちを毒殺したと思ったら、車椅子の男が生き残って仕方なく物語を続行させていく。
マネキンをシェイラと見立ててタイヤを誘い出す作戦を展開するが、結局は失敗してしまう。
最後はブチ切れてショットガンでタイヤを殺し、車椅子の男が死んでようやく撤収をした。

シェイラ(演:ロクサーヌ・メスキダ)

代表作に『処女』、『美しき獣』などがあります。

車で一人旅をしていた美女。意思を持って動いていたタイヤに一目惚れされて付きまとわれる。

タイヤの念力でエンジンが停まってしまうが、まったく気付かずに始動させてモーテルに着いた。
ドアが半開きでタイヤにシャワーしているところを覗かれるが、それでも一切気付かない。
プールで泳いでいたところもタイヤに見られても気付かず、殺人事件が起きてようやく知った。
最後はタイヤを誘い出す為に保安官たちに協力し、すべてが終わって再び車で一人旅を続けた。

ザック(演:レミー・ソーン)

代表作に『キャプティビティ』、『お願い!プレイメイト』などがあります。

砂漠のモーテルを経営するヒューズの息子。タイヤが動いて部屋に入るところを目撃した。

父親にタイヤが生きている事を何度も話すが、ブチ切れられてピザを買いに行けと言われる。
帰る途中にタイヤが殺したカラスの死体を見つけると、ピザにその肉片を入れていた。
掃除係が殺された現場の第一発見者となって、タイヤが殺したと主張するも無視されていた。
最後はタイヤが自分を鏡で見ていたところに来て、話しかけるもそのまま逃げられてしまう。

ヒューズ(演:デヴィッド・ボウ)

代表作に『ケーブル・ガイ』、『ザ・ロック』があります。

砂漠にあるモーテルのオーナー。息子のザックがタイヤについて話すも聞く耳を持たない。

タイヤが生きているとザックに何度も言われ、ブチ切れてピザを買わせる為に金を上げた。
モーテルの掃除係が何者かに殺されると、保安官から尋問を受けて素直に答えていた。
プールに沈んだタイヤが犯人だとザックに言われても聞かず、証明する為に雑に扱った。
最後は再び保安官から尋問を受けていたが、ブチ切れたタイヤによって頭を吹き飛ばされた。

会計士(演:ジャック・プロトニック)

代表作に『ポリス・バカデミー/マイアミ危機連発!』、『ボルテックス/巨大生物進撃』などがあります。

砂漠でスーツを着ている。見物人たちに双眼鏡を渡すと、タイヤの物語を見物させて立ち去った。

モーテルに泊まっていると、上からの命令で早く見物人たちを消すべく食事に毒を盛って渡す。
車椅子の男だけが食事を拒否して生き残り、どうしても殺す為にフルコースを持ってきた。
言う事を聞かない車椅子の男をよそに自分の過去について話しながらフルコースを食べていた。
最後はフルコースに盛られた毒を忘れていて、急にお腹が痛くなって苦しみながら死んだ。

車椅子の男(演:ウィングス・ハウザー)

代表作に『ソルジャー・ストーリー』、『タフガイは踊らない』などがあります。

見物人の一人。車椅子に乗って左耳には補聴器をつける。一人だけずっとタイヤを観察していた。

会計士が持ってきた食事に一切興味を持たず、モーテルで寛いでいたタイヤをずっと見ていた。
毒で他の見物人たちが死んでいく中、彼らの自業自得を鼻で笑いながらタイヤの様子を見る。
保安官が囮作戦を展開して物語のテンポが悪くなり、仕方なく提案するも無視されてしまう。
最後は三輪車に生まれ変わったタイヤと対峙し、見物人と言い訳するも念力で爆発四散された。

感想

[個人的な評価]

評価 :3/5。

本作は『第63回カンヌ国際映画祭』にて上映さされた作品となります。
他に『ファンタジア・フェスティバル』でも上映されています。
監督のカンタン・デュピューと言えば、去年衝撃を受けた独特な世界観の『ディアスキン/鹿革の殺人鬼』で知りました。
本作はそのカンタン・デュピュー監督の作品であり、あらすじを聞いてから興味を持ちました。
まず、大前提となるタイヤが意思を持って動き出すアイデアがぶっ飛んでいて、そこからメタファーを絡めてくるところは独特すぎます。
リアリティを完全に無視した構成を敢えて取り上げて、物語を更にワケの分からない状態にしていくのは非常に面白いと思います。
普通の感覚ならば、意味不明で途中から鑑賞する気力が失われるが、ある程度珍しいモノが好きな人なら釘づけになるだろう。
それぐらい尖った内容でストーリー性はまったくないが、カンタン・デュピュー監督が繰り広げる独特な世界観にハマるかハマらないかの違いで感じ方も変わってくる。
徹底してメタファーと突きつけてくるが、これにはブラックジョークが混ざっていて、予想のつかない展開を生んでいると思います。
特定の登場人物が映画として意識して語っているところは、近年だと『デッドプール』がやっていますが、本作はそれよりも早く使っています。
全体的に低予算であるけど、ここまで尖った作品は逆に目立つと思いますし、深く考える必要性がなくて単純に好みで分かれる。
しかも、貪欲にラストではタイヤから三輪車に生まれ変わるが、他のタイヤを引き連れてハリウッドに進出するのは監督の望みを垣間見る事ができます。
とにかく、今後はこういう作風でやっていくカンタン・デュピュー監督に注目するべきで、現代において貴重な才能だと感じさせる作品でした。

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