作品データ
あらすじ
2095年、海面上昇によって大陸のほとんどが海に沈み、動植物の多くが絶滅していた。
真水が貴重になり、人類の滅亡が間近に迫る中、2017年に航空機事故で他界した女性研究者の研究にわずかな希望を見出される。
研究結果を入手するようファン・ルン大尉は、政府の密命を受けて2017年に自らの分身を送り込むのだった。
登場人物&出演者
・ファン・ルン大尉/ゴードン(演:カーステン・ビィヤーンルン)
代表作に『エージェント/ID:A』、『孤高のスナイパー』などがあります。
主人公。科学防衛の責任者。QEDAにより分身を作り、過去の曽祖母から研究を拝借させる。
塩病に娘を含む子供たちが悩まされ、真水も貴重なモノで希望の少ない世界を救おうとする。
曽祖母が海水を真水に変える研究が未完成のまま飛行機事故で亡くなり、それを手に入れる。
ゴードンと名乗った分身が帰らず、歴史に影響が出ると、自身も過去に行くが魅了される。
最後は曽祖母の娘も飛行機事故で亡くなり、未来を救うも自身の血筋を断つ結果となった。
・モナ(演:ソフィア・ヘリン)
代表作に『ラグナロク/オーディン神話伝説』、『スノーマン/雪闇の殺人鬼』などがあります。
ファン・ルン大尉の曽祖母。シングルマザーで研究の為に世界中を飛び回っているという。
2017年に飛行機事故で亡くなっていて、海水を真水に変える研究が未完成のままになった。
子孫である分身ファン・ルン大尉の分身が接触してしまい、大きく歴史を変える事になる。
何も知らずゴードンを優しい人間だと思い、一線を超える手前まで来るがギリギリ留まる。
最後は予定になかった娘と飛行機に搭乗し、事故に遭って血筋を絶やす事になってしまった。
・ネリ(演:マリヤーナ・ヤンコヴィッチ)
代表作に『ヘリウム』、『トラフィッカー/運び屋の女』などがあります。
ファン・ルン大尉の妻。海水を真水に変える研究に携わっているが、成果が上がらずにいる。
ファン・ルン大尉の曽祖母の研究がどうしても必要で、彼がQEDAを受ける事に承知した。
分身が送ってきたデータから海水を真水に変える研究が進み、未来を救う事ができると確信。
分身であるゴードンが戻らないと知り、ファン・ルン大尉が過去に行く為に手伝う事になる。
最後は政府に追われる中でファン・ルン大尉を過去に送り出し、素直に投降して捕まった。
・防衛大臣(演:スティーナ・エクブラ)
代表作に『願い、空を舞う』、『愛さえあれば』があります。
防衛大臣。貴重な真水を得るべく、ファン・ルン大尉にQEDAを実行させて見守っていた。
分身から送られたデータでネリが海水を真水に変える研究を成功させ、未来を救えると確信。
最後はファン・ルン大尉から分身が戻らないと告げられ、連れ戻す彼の提案を却下していた。
・ビンウェン伍長(演:ジョゼフ・マウル)
代表作に『リンカーン/秘密の書』、『マッド・ドライヴ』があります。
QEDAの被験者。時空監視の価値を上げたいファン・ルン大尉の見せしめに逮捕された。
ファン・ルン大尉による証言で恩赦を受けて、処刑を免れるも自宅での軟禁生活を送る。
分身との連絡ができなくなったファン・ルン大尉がやって来て、助言を求められて答えた。
ファン・ルン大尉の狙いが分かって、オリジナルが言いたい事だけを言って射殺された。
最後は殺されたオリジナルを分身が見て、なんとも言えない気持ちだと口にしていた。
感想
[個人的な評価]
この作品はタイトルから未来世界だけの出来事だと思ったら、まさかのタイムトラベル物で、パラレルワールドがない一本線の設定です。
現状ではタイムトラベルをすれば、過去で何かを変えてしまうと分岐して違う未来が生まれるという説が主流になりつつあります。
ただ、これだと映画的に色々と困るので、基本は一本線の世界で過去を変えれば、自分がいた未来も変わる連動性になっている。
これは『バック・トゥ・ザ・フューチャー 』や『ターミネーター』なんかがそうです。
本作も同様に過去を変えたら、主人公がいた未来が変わる仕様で、なんとか阻止する為に物語の後半はその要素で埋まってしまう。
つまり、序盤から問題となる真水は単なるキッカケで、結局ルールを守れなかった主人公のせいで危うく未来が崩壊する事になる。
未来の世界では真水が貴重になって、通貨のような扱いになるとか、海水が増えたせいで塩病なる病気で子供たちが亡くなっていく問題はオリジナルとして悪くない。
ただ、ここにタイムトラベルを組み込むと相性が非常に悪くて、更に分身なんて要素が追加すると物語や設定のバランスがかなり崩れている印象がありました。
それにヨーロッパ独特な物静かな展開のせいもあって、しっかりと集中して物語に入り込まないと睡魔が優ってしまいます。
あまり抑揚のない展開で、主人公もほとんど表情や気持ちの変化がないせいだろうと思う。
でも、ちゃんと鑑賞していれば、それなりの作品だと分かるが、個人的には微妙な感じです。
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