【超擬態人間】VD-691

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作品データ

公開年月 2020/10/30
ジャンル ホラー
原作 伊藤春雨 『怪談乳房榎図』(モチーフ)
監督 藤井秀剛
脚本 藤井秀剛
製作 藤井秀剛、梅澤由香里
製作国 日本
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

いつものように朝を迎え、目を覚ました風摩と蓮の親子は、いつも違う深いの森だと気付く。
一方同じ頃、結婚式を控えたカップルと新婦の父親を乗せた車が慣れない山道で方向を見失い、山中で故障してしまう。
やがて、一見して無関係の両者は、世界崩壊の始まりだと彼らは知っていくのだった。

登場人物&出演者

丸山風摩(演:杉山樹志)

代表作に『狂覗』、『土竜の唄/香港狂騒曲』などがあります。

主人公。森の中でベッドから起き上がって状況が把握できず、虫を捕まえた息子にブチ切れるも腹に矢を食らって気絶した。

再び目を覚まして息子を金属バットで撲殺し、三度目を覚ますと混乱して施設を脱走した。
佐竹や元川親子と合流し、狂乱する男を止めるが、擬態して逃げた息子による襲撃を受けた。
その正体は1975年に死刑判決を受け、執行されたオリジナルのクローンとして研究される。
最後は危機的な状況に局長が寄越した回収部隊にあっさりと捕まり、その後の行方知らず。

佐竹徹(演:望月智哉)

代表作に『狂覗』、『半狂乱』などがあります。

父親が土木会社を経営している。将来は父親の後を継ぐ予定になっている。佐久羅と結婚式を予定している。

父親である益暢から厳しい態度を取られ、普段はデモ活動をしていると口を滑らしていた。
結婚式場が山の中で担当者の新開に案内され、掘っ立て小屋を見つけ合流した風摩と入った。
解き放たれた狂乱男に襲われ、新開によって佐久羅と強制的に性交させれて憔悴しきった。
最後は益暢と外に逃げ出したが、狂乱男に擬態した風摩の息子に頭をやられ、そのまま死亡。

元川益暢(演:田中大貴)

代表作に『狂覗』、『半狂乱』などがあります。

佐久羅の父親。一日で1億円も動かす大企業を経営し、社員は900人以上と圧倒的なステータスを持つ。

山の中にある結婚式場に向かう中、佐竹に対して不信感を持ち、跡取りに相応しいか考える。
掘っ立て小屋に到着し、佐久羅が娘じゃなく母親で、結婚詐欺を働いて金を騙し取っていた。
母親と佐竹が強制的に性交させられ、なんとか助けるも、そのまま外に出されて助けられず。
最後は外に逃げた佐竹を追ったが、底なし沼に落ちて、母親の腸を引っ張るも結局は沈んだ。

元川佐久羅(演:河野仁美)

代表作に『狂覗』、『哀東京1970』などがあります。

一流企業の令嬢。佐竹との結婚をする為に式場へ向かっていた。不信感を持つ父親を説得しようとする。

山の中にある掘っ立て小屋にやって来ると、益暢は息子で若作りをして結婚詐欺をしていた。
小屋に来た新開に捕まってしまい、佐竹と強制的に性交させられ赤ん坊を産ませようとした。
風摩たちに助け出されるが、逆上した佐竹に外へ出され、狂乱男に擬態した息子に追われる。
最後は狂乱男によって腹を切り裂かれ、底なし沼に沈む息子によって腸を引き出されて死亡。

光武蔵人(演:桂弘)

代表作に『妖怪人間ベム』、『狂覗』などがあります。

人間の進化を進める研究所の研究員。40年に渡ってクローンを使って進化の経過を見守っていた。

息子が恐怖の対象となる風摩に擬態し、施設を出た事実を知って研究成果に喜んでいた。
局長が上層部に報告しようとして止め、進化の経過を見守るべきだと主張するもクビになる。
クローンの一体が掘っ立て小屋にいると知って、合流するも新開に壁へ貼り付けられていた。
最後は狂乱男に擬態した息子に両目を潰され、外で再び遭遇し、心臓を貫かれて死亡した。

永田絵麻(演:宮下純)

代表作に『狂覗』、『半狂乱』などがあります。

人間の進化を進める研究所の女性局長。政府直属の世間に知られていない研究機関として40年も続いている。

死刑囚の風摩のクローンと息子と思い込ませた子供を使い、擬態するまで進化の経過を観察。
子供が風摩に擬態して施設を抜け出すと、上層部への連絡を光武が止めると彼をクビになる。
擬態した息子が風摩を殺そうとした寸前に回収部隊が捕まえ、研究室に戻ると解剖を始める。
最後は息子に追い詰めたせいで凶暴化し逃げ出すも、他のクローンに捕まり殺されてしまう。

新開真里(演:坂井貴子)

代表作に『狂覗』、『猿ノ王国』などがあります。

ブライダル会社の女性社員。格安で結婚式が挙げられる式場に佐竹と元川親子を車で送迎していた。

道中に暴走する風摩に遭遇するも無視し、車がエンストして式場に連絡する為に一人で行く。
掘っ立て小屋に戻ってくると、ネイルガンを片手に容赦なく打って佐竹と佐久羅を連れ出す。
その正体は失敗作である狂乱男の母親で、息子の暴力性を抑える為に赤ん坊を欲しがった。
最後は息子にキスをするも別人だと分かって倒そうとして、舌を引っこ抜かれて死亡した。

狂乱男(演:安井大貴)

代表作に『猿ノ王国』などがあります。

なまはげのような姿をした男。森の中を縄張りにして、侵入してきた人間を容赦なく襲っている。

状況を理解できない風摩を襲って追っていくが、一度見失うも掘っ立て小屋に戻ってきた。
益暢を持っていた凶器で攻撃し、風摩の反撃を食らい佐久羅にナタを顔に食らって昏倒した。
風摩たちによって両手を縛られてしまい、動けない状態ながらクローンとして同じ動きする。
最後は擬態した息子と入れ替わられ、母親が殺されても悲しまず、その様子を見て笑った。

感想

[個人的な評価]

評価 :1.5/5。

本作は『ブリュッセル・国際ファンタスティック映画祭2019』にてアジア部門でグランプリを受賞しています。
この作品は伊藤春雨の水墨画から着想を得て、カルト映画『狂覗』の藤井秀剛が監督を務めています。
まず、この作品全体に言える事として、前提としての世界観、登場人物の関係性、設定はすべて説明がありません。
物語が進んでいくにつれて多少は判明していくけど、全部が状況から推測するような感じだから明確な設定が分かりません。
そこから勝手に物語が進んでいくが、これはエンターテイメント映画とは正反対の作家性が強い映画になっています。
なので、完全に好き嫌いだけでしか判断できず、合わなかったら最後まで鑑賞するのは苦行レベルに辛いです。
タイトルから他人に擬態するような設定だが、特に科学的な表現ではなく、概念に近いような感じだから全体的にフワッとしています。
一応、本作は児童虐待をテーマにしているが、それと擬態する事に対する関係性がそこまで強い結びつきがないように思える。
人間を進化させたいという研究ならば、クローンを作って経過を観察するだけでは明らかに非効率としか思えない。
そもそも、ベースがSFにもなっていないファンタジーなので、本作の説明不足に陥っている理由にもなっているだろう。
なぜなら、説明するほどの設定を考えておらず、雰囲気だけで押し通そうとするから鑑賞する側の好みに左右される。
これを高尚な意図で解釈もできるし、逆に意味不明な作品として片付ける事ができるが、一般的に評価されないタイプだと感じました。

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