作品データ
あらすじ
ある日を境に、マディソンは目の前で恐ろしい殺人が繰り広げられるのを目撃するという悪夢に苛まれるようになっていた。
マディソンは夢の中で、謎めいた漆黒の殺人鬼が予測不能な素早い動きと超人的な能力で次々と人を殺害していく。
やがて、マディソンが夢で見た殺人が現実世界で起こるようになり、彼女は少しずつ自らの秘められた過去に導かれていくのだった。
登場人物&出演者
・マディソン・ミッチェル/エミリー・メイ(演:アナベル・ウォーリス)
代表作に『アナベル/死霊館の人形』、『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』などがあります。
主人公。看護師をしている。8才までの記憶がなく、養子として迎えられた。シドニーとは血の繋がりはない。
何度か流産を経験し、今度こそは大丈夫だと思ったが、侵入者のせいで夫と赤ん坊を失った。
ガブリエルが見せる殺人現場に悩まされ、ケコア刑事が用意した催眠療法で記憶を取り戻す。
殺人の証拠が屋根裏部屋から見つかり、留置所に入れられると、ガブリエルが支配し暴走する。
最後は体をガブリエルに支配され、シドニーの言葉で彼を封印し、自分の肉体を取り戻した。
・シドニー・レイク(演:マディー・ハッソン)
代表作に『ゴッド・ブレス・アメリカ』、『サモン・ザ・ダークネス』などがあります。
マディソンの妹。女優の卵でドラマに出演する。姉の家に何者かが侵入して、心配してすぐ病院へ駆けつけた。
目覚めた姉に事情を話して、夫と赤ん坊を同時に失った事を伝えて懸命に励まそうとした。
事情聴取の為に来たケコア刑事を気に入るが、名刺を渡されるも放心状態の姉と一緒にいた。
屋根裏からセリーナが落ちて、殺人犯の証拠から姉が逮捕され、無実は晴らすべくシミオンへ。
最後はガブリエルに支配された姉の前に立ち、彼を封印して戻った事で姉妹の絆を取り戻す。
・ケコア・ショウ刑事(演:ジョージ・ヤング)
代表作に『美味秘方』、『イン・ザ・ルーム』などがあります。
シアトル警察に属する男性刑事。夫が何者かに殺害されたマディソンの事件を担当していた。
病院を訪れて事情聴取しようとしたが、面倒を見ていたシドニーに対して好意的な印象を持つ。
マディソンが殺害現場を幻覚で見たとして聞くと、確認の為に言われた場所で死体を見つける。
三人目の殺害現場に駆けつけ、ガブリエルを見つけて追いかけるも返り討ちに遭ってしまう。
最後は証拠からセリーナを留置所送りにするが、暴走したガブリエルと対決するも重傷を負う。
・レジーナ・モス刑事(演:ミコレ・ブリアナ・ホワイト)
代表作に『戦火の勇気』、『セレブの種』などがあります。
シアトル警察に属する女性刑事。ケコア刑事と組んでデレクが殺害された事件の捜査を担当する。
ケコア刑事と違って最初からマディソンを疑っているが、決定的な証拠がないせいで見逃す。
マディソンの本名がエミリーで、殺害された被害者が担当医だと知って不信感を募らせていた。
屋根裏から落ちたセリーナを保護し、証拠品が見つかって尋問するもガブリエルの声に驚く。
最後は暴走するガブリエルに対抗するも腹を斬られ、ケコア刑事に後を追うに強く言った。
・ジャンヌ・レイク(演:スザンナ・トンプソン)
代表作に『ランダム・ハーツ』、『コーリング』などがあります。
マディソンの養母にしてシドニーの実母。夫をすでに亡くしていて、実家で車椅子生活を送っている。
結婚したマディソンと長らく会っていなかったが、久々の再会に疲れ切った娘を心配していた。
ガブリエルについて聞かれると、過去に撮っていたビデオを見せてマディソンの様子を説明。
マディソンを引き取る時、ウィーバー博士から母親が出産とともに亡くなったと聞いていた。
最後はシドニーとシミオン研究所のビデオを見て、マディソンの真実を知って驚愕していた。
・デレク・ミッチェル(演:ジェイク・アベル)
代表作に『ラブリーボーン』、『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』などがあります。
マディソンの夫。大きな家に住んでいる。マディソンに愛情を持つが、すぐにキレるせいで暴力を振るう。
何度も流産していたマディソンがまた妊娠するが、その姿を見て内心ではムカついている。
絶対に赤ん坊を産みたいマディソンと口論となり、勢いで壁に叩きつけて後頭部をケガさせる。
その姿を見てすぐ我に返ると、慌ててタオルを持ってこようとするも部屋に入れてもらえず。
最後はリビングのソファーで寝ていたが、復活したガブリエルによって首をへし折られて死亡。
・セリーナ・メイ(演:ジーン・ルイザ・ケリー)
代表作に『おじさんに気をつけろ!』、『陽のあたる教室』などがあります。
地下ツアーのガイド。月間優秀賞に選ばれるほど成績が良く、訪れるツアー客を楽しませている。
いつものように仕事を終えて帰ろうとして、ガブリエルに襲われて屋根裏部屋に連れ出された。
何も言わせない状態で壁に貼り付けられ、殺人を行う為の武器を作るガブリエルを見ていた。
自力でなんとか脱出するも屋根裏部屋から落ちて、重傷で昏睡状態になって病院で治療される。
最後は恨みを持つガブリエルに殺されそうになるが、マディソンが立ち上がって助かった。
・フローレンス・ウィーバー博士(演:ジャクリーン・マッケンジー)
代表作に『ディープ・ブルー』、『エンド・オブ・ザ・ワールド』などがあります。
シミオン研究所病院の責任者。卓越した外科医療として賞をもらうほどの有能な外科医として知られる。
15才だったセリーナ・メイがレイプで妊娠し、赤ん坊を育てられないとして預かる事になる。
エミリーと結合した寄生性双生児のガブリエルを研究し、その驚くべき力に注目していた。
ガブリエルの力が徐々に強くなってエミリーを支配したせいで虐殺が起きて除去を決意した。
最後は復活したガブリエルがマディソンを支配し、トロフィーで撲殺されて武器に変えられる。
・ガブリエル(声:レイ・チェイス)
代表作に『レヴェナント:蘇えりし者』、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』などがあります。
マディソンにしか見えない殺人鬼。トロフィーを刃物に改造し、コートを着込んで超人的な身のこなしを見せる。
なぜかマディソンと視覚がリンクしていて、殺人が起きる現場では彼女の前で犯行を見せる。
その正体はマディソンの兄弟で、寄生双生児として未熟な両手と顔を同じ肉体で共有していた。
ウィーバー博士たちにより体の大半を切除され、マディソンと脳を共有していて押し込まれた。
最後は暴走して警察官を虐殺するが、シドニーの呼びかけでマディソンによって封印された。
感想
[個人的な評価]
本作は『ソウ』シリーズや『死霊館』シリーズで知られるジェームズ・ワンが監督と製作を務めています。
この作品はニュー・ライン・シネマ製作、ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ配給、劇場公開のちにHBO Maxで動画配信されています。
なんと言っても、ジャパニーズ・ホラーとアメリカン・ホラーを『インシディアス』シリーズで融合させたジェームズ・ワンが監督を務めた作品です。
これは期待するしかなかったが、ハッキリ言って、物語の中盤までは状況説明がほとんどないからちょっと退屈に感じられる。
ただ、ようやく主人公の過去がわかってくると、物語としての面白さが出て、謎だった殺人鬼の正体がわかって納得できるような展開になりました。
落ち着いて観察していれば、殺人鬼の正体が序盤でわかってくるだろうが、それでは物語に没入感が足りないと言えるだろう。
その点、本作は序盤が少しつまらなくても、ジェットコースターのように緊張感が増していくのは良かったと思います。
物語全体として新鮮な演出はなかったが、80年代や90年代のホラー映画を彷彿とさせるワザとらしいBGMはなんだか懐かしさを思い出させます。
殺人鬼が正体を暴いて警察官を殺しまくるシーンでは、ホラー映画なのにアクション映画を観ているような感覚まで与えてくれます。
ラストでは主人公と殺人鬼の立場が逆転するが、まだまだ続きそうな終わり方にシリーズ化の可能性を示唆してくれています。
ただ、主人公と殺人鬼が一体化した存在なので、シリーズ化するにも負担が多いので、ちょっと厳しいかもしれないだろう。
そして、ラストの終わり方もまた80年代以前のホラー映画を思わせる、問題をすべて無視した姉妹愛もまた意図的なところを感じました。
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