【健太郎さん】VD-900

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作品データ

公開年月 
ジャンル ホラー/サスペンス
原作 なし
監督 高木駿輝
脚本 高木駿輝
製作 佐藤武蔵
製作国 日本
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

とある町外れの一軒家に暮らす四人家族の斎藤家には、なんの血の繋がりがない赤の他人“健太郎さん”が住んでいる。
彼を崇拝する斎藤家と、容赦なく奇行を健太郎さんは繰り返していた。
そんなある日、歪に保たれていた日常が健太郎さんは突然失踪によって亀裂が入るのだった。

登場人物&出演者

健太郎(演:龍坐)

代表作に『冷たい熱帯魚』、『不安の種』などがあります。

斎藤家に居座る謎の男。常に無表情で差し出された食事を汚く食べるが、斎藤家の誰とも会話せずにいる。

普段はリビングにあるソファで背筋を伸ばした状態であり、一切動かず無表情のままにいる。
唯一フレンドリーに声をかける優愛だけに少しだけ反応するが、両親や長男は睨んでいる。
突然姿を消して戻ってくると、過去に斎藤家がひき逃げした娘の一周忌だと説明をしていた。
最後は再び斎藤家に居座る状態となるが、怒られた優愛を見て不気味な笑顔を見せていた。

優愛(演:白井友子)

本作が長編映画デビュー作となります。

斎藤家の長女。小学生。健太郎を腫れ物扱いにする両親や兄と違い、彼の存在を認めて声をかけていた。

学校で両親の絵を描いても興味なく褒められると、今度は健太郎の絵を描いて彼に渡した。
健太郎が突然いなくなると、みんなが安堵する中で一人だけ寂しそうな表情を浮かべていた。
過去に外出の帰りに健太郎と娘をひき逃げしたが、彼に名前入りのタオルを渡していた。
最後はちゃんと箸が使えず母親に怒られると、戻ってきた健太郎が不気味な笑顔を見せる。

賢人(演:木下仁)

代表作に『リップヴァンウィンクルの花嫁』などがあります。

斎藤家の長男。高校生。右足が不自由になっている。健太郎を腫れ物扱いにする両親と同じく無視している。

健太郎のせいで存在が希薄になり、学校でイジメを受けるも両親に相談できず抱え込んだ。
過去に外出の帰りに健太郎たちと娘をひき逃げするが、両親の決断に対して何も言わない。
家庭が崩壊する中で包丁を持ち出し殺そうとするが、反撃を受けて右足が不自由となった。
最後は戻ってきた健太郎が食卓にいると、前と同じく魂が抜けたような感じになっていた。

和子(演:宇田川さや香)

代表作に『センチメンタルブルー』、『シオリノインム』などがあります。

斎藤家の母親。専業主婦。子供たちが生まれる前は絵を描いていたが、今では時間がなくほとんどやっていない。

家に居座る健太郎を腫れ物扱いにして、なるべく刺激しないように慎重な態度を見せていた。
過去に外出の帰りに健太郎と娘をひき逃げし、彼が来ると夫とともに土下座して謝罪した。
そのまま家に健太郎が居座ると、子供たちの面倒を見る余裕がなくなって無関心になった。
最後は戻ってきた健太郎を見てガッカリし、娘に八つ当たりをして精神的に追い詰められる。

敏夫(演:西川浩幸)

代表作に『お米のなみだ』、『Livespire』シリーズなどがあります。

斎藤家の大黒柱。サラリーマン。健太郎が家にいる事が当たり前という態度を見せ、子供たちに無関心となる。

妻と同様に健太郎を腫れ物扱いにして、なるべく刺激しないように慎重な言動を見せている。
過去に妻が健太郎と娘をひき逃げするが、彼が家にやって来ると土下座で謝罪をしていた。
逃げるように仕事へ行くが、健太郎によって書類が破られても子供たちのせいにして怒った。
最後は戻ってきた健太郎で再び不気味な雰囲気になるが、何も言えず生活を繰り返していく。

感想

[個人的な評価]

評価 :3/5。

本作は『第18回自主制作映画コンテスト』にてノミネートされた作品となります。
この作品は青山学院大学総合政策学部映像制作プロデュースラボに所属する二年生の高木駿輝にとって映画監督デビュー作となります。
あまり鑑賞する事のない短編映画となりますが、以前から強烈なまでに興味を持っていたので特別枠として今回はレビューしていきます。
作品の尺は35分という短編映画らしく短いのですが、物語は冒頭から意味不明で自然と惹きつけられる要素があります。
普通の家庭に異質すぎる存在である“健太郎さん”は何者なのか、その説明がないまま不気味な共同生活を見ていく事になる。
もちろん、健太郎さんは幽霊の類ではなく、ちゃんと生きた人間で食事もするし、家族にも認識されている。
ただ、腫れ物扱いのように両親は慎重に声をかけ、長男は毛嫌いするような態度で、唯一娘だけが普通に接する不気味すぎる存在である。
物語が中盤に差しかかって健太郎さんが失踪してしまい、それによって不気味だった雰囲気が一気に解消されていく。
それまで家族間での違和感ある雰囲気から、普通の家族としてそれぞれが気にかけるような生活に戻っています。
元々は普通の家族である事が分かるけど、またも健太郎さんが戻ってくると、なぜ居座るようになったのかという理由が語られます。
この理由が娘をひき逃げされた家族に寄生して、精神的に追い詰めていくという感じになるけど、ちょっと弱かったと思います。
やはり、冒頭からの健太郎さんという不気味な存在に対する説得力があまりなく、もっとすごい仕掛けを期待していただけに残念と言える。
ただ、本作は大きな可能性を秘めていると思うので、長編としてリメイクすると面白くなるかもしれないと思いました。

コメント

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