作品データ
あらすじ
1988年のフィラデルフィアで複数人が同時に大量出血で亡くなるという事件が発生した。
警察官のトーマス・ロックハートは事件を解決して犯罪捜査の部署への転属を考え、捜査に全力を注いでいた。
その一方、トーマスの相棒であるマドックスは事件が何者かによる計画と主張し、犯人は黒人女性だと判明するのだった。
登場人物&出演者
・トーマス・ロックハート(演:ボイド・ホルブルック)
近年の出演作に『ベケット』、『ヒーローキッズ』などがあります。
主人公。警察官。刑事になりたくて重要な事件で成果を挙げようとする。妻の兄とはあまり仲良くない。
1988年では同じ時間で起きた殺人事件が共通の犯人と分かり、追撃するも結局は逃げられた。
1997年にシングルファーザーとして娘を育てるが、再び謎の黒人女性に出会い人生が変わる。
2006年で再び現れる謎の黒人女性を追うと、彼女は未来からやって来たと知って次にかける。
最後は2015年に謎の黒人女性が孫と判明すると、殺害を止めて一生懸命育てる事に専念した。
・リア(演:クレオパトラ・コールマン)
代表作に『ステップ・アップ4:レボリューション』、『ハイウェイ10へ進め』などがあります。
1988年に現れた連続殺人事件の犯人。青いパーカーを着た謎の黒人女性として暗躍していた。
三ヶ所で奇妙な死亡事故が起きて、殺人事件だと断定したトーマスに追われる事になる。
まだ生きていた女性から正体がバラされると、駅まで追い詰められ、電車に轢かれて死亡。
実は未来からやって来たトーマスの孫娘で、9年ごとに世界を崩壊させる人間を殺害していた。
最後は2015年に最初のタイムトラベルでトーマスに会い、事情を話して任務を遂行した。
・ジャネット(演:レイチェル・ケラー)
代表作に『Hollidaysburg』、『Write When You Get Work』などがあります。
トーマスの妻でホルトの妹。妊娠中で具合の悪さについて、冗談半分で常にトーマスに言っていた。
夜勤で警察官として働く夫に不満を持っているが、刑事になりたい彼の為にガマンしていた。
謎の黒人女性を追っていたトーマスだが、同時に陣痛がやって来て病院で一人奮闘する。
胎盤が剥がれたせいで出産に苦戦していて、ようやくトーマスがやって来ると意識を失う。
最後は結果的に娘を出産できたが、母体へのダメージが高く、結局は死亡してしまう。
・マドックス(演:ボキーム・ウッドバイン)
近年の出演作に『スペンサー・コンフィデンシャル』、『クイーン&スリム』などがあります。
警察官でトーマスの相棒。刑事になりたいトーマスと違い、妻と子供がいる為に楽な仕事をしたいと考える。
お金が欲しくて常に賭け事をしているが、勝率が悪く、トーマスとの賭けに何度も負ける。
謎の黒人女性に入れ込むトーマスに呆れるが、死ぬ前の女性から情報を得て追撃をしていた。
駅に逃げ込んだ謎の黒人女性を追い詰めていったが、足を折られて障害を負う事になる。
最後は1997年に再び現れた謎の黒人女性を追うが、ショットガンで顔を撃たれて死亡した。
・ホルト刑事(演:マイケル・C・ホール)
代表作に『ペイチェック/消された記憶』、『ザ・シークレットマン』などがあります。
トーマスの義理の兄で上司にあたる。トーマスから嫌われていると分かっているが、妹の夫なので付き合っている。
警察官であるトーマスが死亡事故の現場にいると、仕事熱心を認めるも職務が違うと説明。
更に別の現場でもトーマスがいて、謎の黒人女性を追い詰めるも結果的に殺して事件が終了。
娘を預けられて謎の黒人女性を追うトーマスの人生破綻に嘆き、精神鑑定を彼に勧めていた。
最後は孫娘が生まれて病院に来たトーマスを出迎えると、家族みんなで喜んでいた。
・ナヴィーン・ラオ博士(演:ルディ・ダーマリンガム)
代表作に『Britz』、『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』などがあります。
1997年に再び現れた謎の黒人女性についてトーマスたちに正体を話そうと警察署を訪れた。
その際に違う事件が発生してトーマスたちが現場へ向かうが、タイムトラベラーと説明した。
独自の理論で9年ごとにやって来ると話していたが、相手にならないとして無視されてしまう。
その後、トーマスが現実を目の当たりにして探していたが、ずっと姿を消して研究していた。
最後は世界を崩壊させる人間を消す為、リアを過去に送り込んで遠隔で殺害を行っていた。
感想
[個人的な評価]
本作はNetflixで独占配信された作品となります。
原題をそのまま邦題にしたが、もう少し工夫が欲しいけどNetflixらしい感じです。
この作品の特徴として9年ごとに区切られたエピソードで、それぞれが意味を持っています。
当初は連続殺人事件を追っていく警察官のミステリーだったが、物語の終盤になってくるとSFだった事が判明します。
物語の発端が1988年から始まり、1997年、2006年、2015年と移り変わって主人公の状況も変化しています。
大きなスケールの物語だと思ったら、実は主人公の身の回りだけで発生しているパターンとなっていました。
そこまで大きな予算を使っていない感じだが、タイムトラベルを投入すれば、ある程度の面白さを加える事ができます。
ただし、ちゃんと脚本を練らないと退屈になってしまい、最悪なモノになってくると物語が破綻している場合がある。
本作に関してはタイムトラベルを扱っているが、パラレルワールドの概念はなく、あくまで一本の世界線になっています。
それに主人公と謎の黒人女性との関係性が物語のカギとなるので、複雑にならず意外にシンプルな構造は悪くないです。
俯瞰してみれば単純な物語だが、なぜか複雑にしてしまう作品がある中、本作は素直に展開しているのはいいと思います。
主人公が自分の人生を壊してまで、謎の黒人女性を追う理由は少し弱いような気がしました。
合計で27年も追い続けていく事になるが、主人公がそこまでやる動機の描写が薄かったせいで今ひとつ伝わらなかった。
結局、真実より謎の黒人女性を抹殺するのが目的になっていて、それが身内と知って諦めるところも都合が良すぎる。
自分の孫だと分かって簡単に止めてしまうならば、主人公が歩んできた27年間の意味が伝わって来なかったです。
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