【孤独なふりをした世界で】VD-412

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洋画

作品データ

公開年月 2019/04/05
ジャンル ドラマ/SF
原作 なし
監督 リード・モラーノ
脚本 マイク・マコウスキー
製作 フレッド・バーガー、ブライアン・カヴァナー=ジョーンズ、ほか
製作国 アメリカ
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

人類が死に絶えた町で孤独な男・デルは、死体を弔い、空き家を整理しながら自分の小さな楽園を築いて気ままな生活を送っていた。
そんな静かな日常を送っていたデルだったが、突然、どこからともなく現れた謎の女子グレースによって打ち砕かれてしまう。
生存者と出会えて歓喜するグレースはデルの世界に介入しようとし、状況を飲み込めないデルは彼女を拒絶するのだった。

登場人物&出演者

デル(演:ピーター・ディンクレイジ)

近年の出演作に『ビトウィーン・トゥ・ファーンズ:ザ・ムービー』、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』などがあります。

主人公。人類がいなくなった町で遺体を弔いし、空き家を整理して自分の楽園を築いていた。

地元の図書館で夜勤の仕事をして、人がいなくなってからも整理しながら住み続けている。
いつもの日常を送っていたら、グレースがやって来て当初は警戒心を持って接していた。
何かと話しかけるグレースを気にかけるようになり、一緒に死体の処理をするようになる。
実家をグレースに見つけられ、掃除を拒んだが、孤独じゃないと確信を得て一緒にやる。
グレースの両親が来て、生存者が多くいると分かり、父親から誘われるが当然断った。
最後はグレースを迎えに行って、過去を背負って未来に生きる道を彼女に選択を与えた。

グレース(演:エル・ファニング)

近年の出演作に『最高に素晴らしいこと』、『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』などがあります。

ヒロイン。孤独だったデルの前に現れた謎の少女。車が柱にぶつかって頭をケガしていた。

デルに治療されて目を覚ますと、積極的に色々と聞いていたが、壁を作られていた。
それでも協力する姿勢を見せていくと、徐々にデルが心を許して死体の処理を手伝う事に。
犬を勝手に連れてくるが、デルは邪魔になって追い出すと、酒を飲んでブチ切れてしまう。
両親が迎えに来ていたが、デルと一緒にいたいと必死に主張していたが拒否されて諦める。
生存者の町で感情をなくす手術を受けていたが、迎えに来たデルによって助け出される。
最後は父親を射殺し、母親を自由にして、デルとともに元の町へ戻る道中で笑顔を見せた。

ヴァイオレット(演:シャルロット・ゲンズブール)

代表作に『なまいきシャルロット』、『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』などがあります。

グレースの母親。デルに存在を知らされておらず、グレースが勝手に朝食を作っていた。

明らかに不信感を示しているデルの態度を察知するが、主導を取る夫に従っていた。
家に帰りたくないグレースを説得し、夫と一人でいるのは厳しいと言って納得させた。
デルが生存者の町にやって来て窓の外にいると分かって確かめるが、夫には何も言わず。
最後は夫がグレースに射殺され、悲しむ事なく、娘がいたと話し寝間着のまま出て行った。

パトリック(演:ポール・ジアマッティ)

近年の出演作に『ジャングル・クルーズ』、『プライベート・ライフ』などがあります。

グレースの父親。実の親ではなく、身寄りのいなかったグレースたちと仮の家族を作る。

グレースを探しにデルの町に来て、娘を見つけると、当たり前のように朝食を取っていた。
起きたデルに自分の家のような振る舞いをして、失礼な態度を取っている事に気付かない。
生存者の町に出るのような人間は必要だと話し、一緒に来るよう説得するも結局失敗する。
最後は家に来たデルに驚き、感情は必要ないと熱弁するが、グレースに射殺されてしまう。

感想

[個人的な評価]

評価 :2.5/5。

本作は『未体験ゾーンの映画たち2019』にて上映された作品となります。
この作品は『2018年サンダンス映画祭』にて審査委員特別賞を受賞しています。
世紀末を描いた作品となるが、すでにパンデミックは収まってほとんどの人間が原因不明で死んでいるような状態です。
似たような作品だと古くは『地球最後の男』やリメイク版である『アイ・アム・レジェンド』なんかがあります。
個人的には『アイ・アム・レジェンド』の前半は素晴らしい雰囲気で好きでしたが、後半は生き残った女性と子供が登場してから作品をぶち壊してくれました。
そんな苦い思い出があるので、本作の主人公が送っていた孤独な生活がヒロインによって壊されるのは可能性に不安がありました。
何より一番危惧していたのは、孤独だった主人公がヒロインと男女の関係になって、第三者が介入する展開だけはやめて欲しいと思いながら見守っていました。
しかし、予想していた通り、主人公の世界をヒロインがぶち壊しに来て問題も持ってくる。
さすがに主人公だけの淡々とした日常を描くだけじゃ間が持たないと恐れた監督のテコ入れが思っていたよりも早かった。
主人公を演じるピーター・ディンクレイジは寡黙で一度も笑わないが、孤独な世界の中ではしっかりと合っていたと思います。
その代わりとしてヒロインを演じるエル・ファニングはずっとしゃべっていて、主人公の作り上げた世界を理解しないで身勝手な行動するところにイラッとさせられました。
ただ、上記で挙げた『アイ・アム・レジェンド』よりはマシだったが、終盤に登場した両親で台無しになりました。
そもそもヒロインの素性が語られないところに更なる謎で態度がヤケに大きい両親が突然現れると、積み上げて来た雰囲気を見事に壊してがっかりしました。
あの両親や彼らが目指す世界は蛇足ように感じてしまい、主人公とヒロインだけでメッセージを伝えて欲しかったです。
この二人だけで物語が完結すれば、かなりの良作になっただけに残念でなりません。
主人公が引きずる過去を否定する両親との対比を示したかったのだろうが、ポッと出だった説得力に欠ける部分があった。
やはり、こういう作品を最小限の登場人物で完結させるのは難しいと分かります。

コメント

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