【死神ランボー/皆殺しの戦場】RE-3800

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洋画

作品データ

公開年月 1986/05/14
ジャンル ホラー/アクション
原作 なし
監督 バディ・ジョヴィナッツォ
脚本 バディ・ジョヴィナッツォ
製作 バディ・ジョヴィナッツォ、ロイド・カウフマン、ほか
製作国 アメリカ
鑑賞方法 レンタルDVD

あらすじ

かつて戦場で“死神”と恐れられていたフランキーだが、祖国アメリカに帰ってきた彼を待ち受けていたのは格差社会という現実であった。
低賃金による危険な不法就労、麻薬に溺れる友人、精神に異常をきたした父親、奇形児として生まれた息子とフランキーの心は壊れ始めてしまう。
そして、ついに限界を迎えたフランキーは戦場での悪夢が蘇り、銃を片手に矛盾あふれる街を血まみれの世界へと変えていくのだった。

登場人物&出演者

フランキー(演:リック・ジョヴィナッツォ)

本作が長編映画デビュー作となります。

主人公。ベトナム戦争の帰還兵。当時のベトコンに2年間も捕虜にされ、救出されるも心的外傷を負っている。

枯葉剤のせいで息子は奇形児として生まれ、仕事がなく食べる物すら買えず妻とケンカする。
路上に出てウロウロとしていたが、金を貸していたギャングに見つかってボコボコにされる。
父親に金の無心をするも断られ、女性からバッグを奪うもパコたちに見つかって殴られた。
最後はブチ切れて銃でパコたちを射殺し、家に帰って妻と赤ん坊を殺し、自殺を遂げた。

キャシー(演:ヴェロニカ・ストーク)

代表作に『Class of Nuke ‘Em High Part II: Subhumanoid Meltdown』などがあります。

ヒロイン。フランキーの妻。夫がマトモな仕事をしないせいで食べる物に困るような生活にうんざりしている。

生まれたばっかりの子供も夫が枯葉剤の影響を受け、奇形児となって病院にも行けずにいた。
お腹が空いて泣いていた赤ん坊の為に粉状の食べ物を探して、なんとか与えて黙らせていた。
水道もついに切られてしまい、テレビもマトモに映らず赤ん坊の泣く声でイライラが募る。
最後はケガした夫が帰ってきて愚痴をこぼすが、ブチ切れられて銃弾を浴びて死亡した。

マイク(演:マイケル・ティエルノ)

代表作に『The Smart Rocks』などがあります。

フランキーの友人。フランキーと同様にマトモな仕事がなく飢えている状態。薬が切れて禁断症状に見舞われている。

駅のホームで禁断症状に苦しんでいたところで、通行人を銃で脅して金を奪おうとしていた。
やって来たフランキーを見かけて金を無心するもできず、女性を見かけて金品を強奪した。
パコに100ドル相当の金品を持っていき、懇願してなんとかヤクをもらう注射器がなく困惑。
最後は針金で腕を傷つけてヤクを直接塗ったが、オーバードーズを引き起こして死亡した。

パコ(演:ミッチ・マグリオ)

本作が長編映画デビュー作となります。

ギャングのリーダー格。金魚のフンを二人引き連れ、荒れた町の中で金貸しやドラッグを売っている。

フランキーに金を貸しているが返してもらえず、彼を見かけるとボコボコにして脅迫した。
マイクから100ドル相当の金品をもらうと、懇願されて手下にヤクを渡してもらっていた。
ブチ切れたフランキーが追い剥ぎをして手下と追うと、ボコボコにして強引に奪っていた。
最後はフランキーが手に入れた銃で手下たちが射殺され、自身も命乞いするも殺された。

感想

[個人的な評価]

評価 :3/5。

本作はコンマビジョンより配給されたホラー映画となります。
この作品はロイド・カウフマンが製作総指揮を務め、もちろんだがトロマ・エンターテイメントが製作をしていた。
ホラー映画版「タクシードライバー」と言われ、カルト的な人気を博している問題作となっています。
80年代のアメリカでベトナム帰還兵の現実を描いている作品だが、一番有名な映画と言ったらシルヴェスター・スタローンが主演した『ランボー』だろう。
本作はそれを意識して邦題にもしていますが、こちらは主人公が同じく心的外傷後ストレス障害を患っているのは同じだが、更に家族持ちで貧困に苦しんでいる。
とにかく、本作の主人公は最底辺まで落とされるような生活状況であり、抜け出せる未来と希望がまったく見えてこない。
あまりにも悲惨すぎる生活をドキュメンタリーと言ってもいいぐらい、主人公が歩む道を淡々と描いていました。
もちろん、ベトナムでの戦場をフラッシュバックという形で描いていますが、さすがに低予算なので大規模な戦いがなく、あくまで主人公を中心にしたシーンとなる。
ただ、それだけでも主人公が戦場でどれだけのストレスとトラウマを持ったのか、しっかりと分かるようなシーンでもありました。
そして、80年代の荒廃したような街並みも決して用意したモノじゃなく、元々あった状態を使っているだろうと思わせる。
主人公は戦争に言って祖国の為に戦ったが、帰国したらなんの技術や資格もなく、仕事ができない苦しい状況が本作から伝わってくる。
更にベトナム戦争では枯葉剤を敵に使ったが、それはアメリカ兵も例外じゃない事実を本作の主人公の赤ん坊から描写していました。
じっくりと主人公の悲惨さを描いて積み重ねており、ラストで見せる社会への不満から凶行に走る姿は仕方ない部分があると思わせてくれました。
本作はトロマ・エンターテイメントの作品なので、徹底した汚い描写、奇形児の赤ん坊などはさすがに強烈なインパクトがありました。

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