作品データ
あらすじ
南米コロンビアで生産された高純度コカインが、アメリカに向けて陸路で送り出されるも何者かによって強奪されてしまう。
情報を手にしたカナダに拠点を置く麻薬組織から、通称を“料理人”と呼ばれるベテラン運び屋が南米コロンビアの原産地へ飛ぶ事になる。
そこから幾人もの運び屋の手を経て、メキシコやアメリカを越え、カナダへと運ばれる麻薬密輸の長旅に付き添いながら監視をするのだった。
登場人物&出演者
・料理人(演:ニコラス・ケイジ)
近年の出演作に『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』、『アースフォール/JIU JITSU』などがあります。
主人公。カナダ在住のプロの運び屋。普段はイタリアン料理店を経営する。ブツが無事に届くまでの責任者。
コロンビアからのブツが二度も道中で何者かに襲われ、ボスからルートの監視指示を受ける。
処刑人とコンビを組んで運びのルートを監視し、男が勝手に混ぜ物を作っていると知った。
男の裏切りで高所から突き落とされるも助かり、ボスに報告して彼の処刑に立ち会った。
最後は姉を失った女性捜査官が店に来ると、逮捕できないと思ったら銃で撃たれて死亡した。
・男(演:ローレンス・フィッシュバーン)
近年の出演作に『アイス・ロード』、『さらば!2020年』などがあります。
アメリカ在住のプロの運び屋。料理人とは長年の友人。ヤク中になって勝手にブツを拝借して混ぜ物をしていた。
二度も運び屋が襲われてボスから料理人がルートを監視する事を知らず、のん気に過ごす。
密告者に混ぜ物で業界のトップに立てると豪語し、売春婦がオーバードーズを起こして死亡。
料理人とアメリカからカナダにブツを運ぶ時、悪事がバレて彼を始末して一人で運んでいた。
最後は生きていた料理人が悪事が明るみになり、コロンビアで拷問を受けてから殺された。
・女性捜査官(演:レスリー・ビブ)
近年の出演作に『ザ・ベビーシッター/キラークイーン』、『TAG/タグ』などがあります。
連邦捜査官。混ぜ物をしたコカインのオーバードーズで死亡事件が発生し、相棒と一緒に捜査をしていた。
姉とその夫がオーバードーズで亡くなり、残された姪を引き取って復讐の為に捜査していた。
密告者がヤク中として警察に捕まると、混ぜ物のコカインを持っていた事からルートを知る。
男が海外へ逃亡してボスが黒幕と分かるも逮捕できず、強硬手段を取る選択をする事になる。
最後は料理人の店に来て逮捕できない事を話すと、油断した彼に銃弾を浴びせて立ち去った。
・密告者(演:アダム・ゴールドバーグ)
近年の出演作に『バッド・ウェイヴ』、『REBIRTH/リバース』などがあります。
男と長い付き合いの友人。男がコカインを使って混ぜ物にすると、それを軽く試して強い刺激に驚いていた。
寝室にいた娼婦と楽しもうとして、オーバードーズで死んでいると話し男に始末を頼まれる。
警察官にヤク中だとバレて、その場で逮捕されると、女性捜査官に目をつけられてしまう。
黒幕を突き止めたい女性捜査官によって倉庫に監禁され、軽い拷問を受けて全部を話した。
最後は料理人に裏切っている事がバレてしまい、彼によって始末されて遺体を処分される。
・栽培者(演:ピーター・ファシネリ)
代表作に『インビジブル2』、『トワイライト』シリーズなどがあります。
コロンビアの山奥でコカの葉を栽培している。妻と一緒にコカの葉を加工してコカインを抽出している。
完成したコカインのブロックをリュックに詰めて、妻が見送る中でボゴダまで徒歩で向かう。
道中でコカインを狙う二人組に遭遇するが、持っていた銃で葬ると、墓を作って立ち去る。
町の店で待機する料理人と会うと、すべてのブツがある事を確認され約束の報酬を受け取る。
最後は料理人が女性捜査官に殺害されても、ルートは途切れる事なく、生産して町に運ぶ。
・処刑人(演:コール・ハウザー)
近年の出演作に『アクト・オブ・バイオレンス』、『トランセンデンス』などがあります。
麻薬組織の殺し屋。二度も運びルートが邪魔された事から、料理人とともに監視をする為にコロンビアへ向かう。
料理人が運び屋が交代する度にブツの純度を確かめていくと、その様子をしっかりと監視。
途中で運び屋の一人からブツが持ち去られるが、すぐに料理人と捕まえて二人とも始末した。
男が一人でブツをすべて運んできたが、生きていた料理人の情報からコロンビアで拷問する。
最後は裏切り者の処分をする場所に男を連れ込み、ケガした料理人を会わせ処刑を見守った。
・ボス(演:バリー・ペッパー)
近年の出演作に『AWAKE/アウェイク』、『エージェント・トリガー』などがあります。
麻薬組織の黒幕。普段は健全な会社を経営する実業家として振る舞い、料理店や小型飛行機まで所有している。
二度も運びルートを襲われてブツが失われ、監視する為に料理人をコロンビアまで飛ばせた。
男が一人でブツを無事に送り届けると、料理人が滑落して死んだと知り、彼を責任者に抜擢。
実は生きていた料理人から男が裏切っている事を聞き、処刑人と料理人に後始末を任せた。
最後は女性捜査官が来ても確定する証拠がなく、逮捕されないと豪語して彼女を追い出した。
感想
[個人的な評価]
本作はジェイソン・カベルにとって監督と脚本の長編映画デビュー作となります。
ジェイソン・カベル監督は元ネイビーシールズという経歴を持ち、これまで俳優として活躍していました。
この作品はコロンビアからカナダまでコカインがどのように運ばれているのか、それをロードムービーのように演出しています。
始まりがコカの葉を栽培している夫婦から、次にいろんな運び屋を使って国を渡っていき、その時にブツの値段が上がっていくのが分かります。
確かにコカインの密輸は犯罪であって認めるべきじゃないが、本作で演出している状況が淡々としているのが興味深いです。
すでに確保されているルートだとしても、そこを狙っていく人間がいて、確実に運ぶのは非常にリスクの高いモノだと分かります。
とにかく、本作は正確なのか別にして、未知なる世界をみせてくれる点でちょっとした勉強になると感じました。
その中でルートを監視する主人公たちが命を張っているところも描いていて、決してラクな仕事ではないのが伝わってきます。
ただ、あくまで犯罪なので相応のリスクを負っているだろうが、マトモな仕事じゃないから富を得ても安心して睡眠は取れないと思います。
必ず野心が芽生えるヤツが現れて、固定化したルートを乱してバレた時、それはイコールとして命がないと危険な世界だと理解できます。
意外にもキャストは豪華で一度は顔を見た事がある役者が出ているが、ちょっとばかり淡々とした構成のせいでインパクトに欠けていました。
その代わりとしてテンポが非常にいいので、気付いたら終わっているような作品で、未知の世界を描いているから興味深く鑑賞できました。
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