作品データ
あらすじ
妻に先立たれて女子高生の娘マーゴットと二人暮らしするデヴィッド。
ある日、勉強会に行ったはずのマーゴットが行方不明な事に気付き、デヴィッドは刑事のヴィックとともに捜索を始める。
マーゴットのパソコンにログインし、SNSを探し始めると、そこにはデヴィッドの知らないもう一人のマーゴットを知る事になるのだった。
登場人物&出演者
・デヴィッド・キム(演:ジョン・チョー)
代表作に『アメリカン・パイ』シリーズ、『スター・トレック』シリーズなどがあります。
主人公。妻を亡くして娘のマーゴットと二人暮らししている。娘と仲良くやっていると思っている。
妻が好きだったピアノのレッスンをマーゴットがやっていると思っていた実際は違っていた。
マーゴットが失踪してから、彼女について調べているうちに知らない事が多くて困惑する。
犯人が名乗り出てマーゴットの死亡が確実となるが、ちょっとしたヒントから真犯人を知る。
最後は救出したマーゴットと再会を果たし、わだかまりも解けて親子として絆を強めた。
・マーゴット・キム(演:ミシェル・ラー)
本作が長編映画デビュー作となります。
デヴィッドの一人娘。母親をリンパ性のガンで亡くす。ピアノのレッスンをしている。
表面的には父親と仲良くやっているようだが、実際は母親の事でわだかまりが出来ていた。
失踪してからデヴィッドにより、知られなかった部分が明るみに出て不満が伝わった。
ローズマリーの息子に崖から突き落とされるが、二日目の嵐により水分補給ができていた。
最後はデヴィッドの機転で崖下で発見され、一命を取り留めてピアノを再び始める事に。
・パム・キム(演:サラ・ソーン)
代表作に『Furious Seven』などがあります。
デヴィッドの妻でマーゴットの母親。マーゴットが幼稚園に入る時にパソコンで記録する。
マーゴットにピアノを教えていき、その記録をデヴィッドとともにパソコンに残していく。
簡易検査でリンパ腫だと判明してしまうが、家族で一致団結して闘おうと決意する。
最後はリンパ腫には勝てず、デヴィッドとマーゴットに見守られて亡くなった。
・ピーター・キム(演:ジョセフ・リー)
代表作に『Nerve』、『Lion』などがあります。
デヴィッドの弟。兄と違って独身。気ままに暮らしているが、マリファナを吸っている。
姪であるマーゴットと度々会っていたが、その時には一緒にマリファナを吸っていた。
デヴィッドには内緒だったが、失踪したマーゴットの捜査でバレて犯人だと疑われる事に。
最後はようやく落ち着くと、デヴィッドがマーゴットの事を分かっていないと主張した。
・ロバート・ヴィック(演:スティーヴン・マイケル・アイク)
代表作に『Neighbors』などがあります。
ローズマリーの息子。過去にウソをついて募金するが、母親のフォローで事なきを得る。
小学生の頃からマーゴットに片想いしていて、彼女の生配信で別人を装って会話していた。
マーゴットの母親と同じ病気に冒されている設定で、実際に治療費まで送金される。
こっそりとマリファナを吸いに行ったマーゴットをつけ、誤って彼女を崖下に落とした。
最後はローズマリーの隠蔽がバレて逮捕されるが、母親がすべての罪を被る事になる。
・ローズマリー・ヴィック刑事(演:デブラ・メッシング)
代表作に『セレブリティ』、『ラッキー・ユー』などがあります。
行方不明のマーゴットの捜索を担当する刑事。シングルマザー。一人息子を溺愛している。
マーゴットが失踪してから捜索に任命され、同じく子供を持つ親として懸命に仕事をこなす。
必死に娘を探し出そうとするデヴィッドの協力もあったが、彼の勝手な行動に困惑する。
ようやく真犯人を見つけて事件が解決し、マーゴットの葬儀に出席するも真実が明らかに。
最後はマーゴットを殺害した息子を庇う為に偽装したと認め、すべての罪を被る事に。
感想
[個人的な評価]
本作は『サンダンス映画祭』にてプレミア上映された作品です。
アメリカの映画でありながら、キャストのほとんどをアジア系で固めた作品となります。
アジア系で主要人物を固めただけじゃなく、映像をパソコンの画面に限定している挑戦的な作品でもあります。
とにかく、本作はかなりの挑戦的な作品になっていて、全編をパソコンの画面でやっているのは現代的だと言えるだろう。
娘が謎の失踪をするという決して珍しくない題材であるが、これを父親がパソコンを使って調べていく展開が非常に面白いです。
何よりSNSやエクセルなど使い方も分かりやすい示している点でも興味深い作品である。
キャストや限定された手法に注目される本作だが、純粋にサスペンス映画としてもちゃんと練られています。
パソコン画面ではなくても、普通のサスペンス映画としても面白いのも本作の強みである。
主人公のデヴィッドを演じるジョン・チョーの演技も上手く、娘をすべて知っているようで実は何も知らなかったという父親像はハマっていました。
本作は構成がしっかりしているので、ちょっとしたヒントや伏線がラストで活きているのも引きつける要素になっています。
パソコン画面で限定された映像でも違和感がなく、物語自体のテンポも良いので自然と引き込まれていきます。
普段、パソコンに触っている人なら映像に出てくるシーンは見慣れている分、どこか親近感を持つ点でも本作の狙いがあると思います。
今後は本作のような手法が増えていくかもしれないが、ベースがしっかりしているから面白いのであって、挑戦的な姿勢だけで臨んでいないのが素晴らしい。
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』ではPOV手法が流行し、今でも作られているが、元祖がそこまで面白くないので未だに納得はできていません。
しかしながら、パソコン画面を主軸にした本作は面白いので、これに追随する良作が出てくる事を願うばかりです。
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