作品データ
あらすじ
ホーソーン大学の学生たちはクリスマス休暇を満喫していた。
そんな折、どこからともなく黒い覆面を被った人物が現れ、学生たちを次々と惨殺する。
女子学生会MKEに所属するライリー、クリス、マーティ、ジェシーの四人は恐怖に怯えながらも、殺人鬼と闘う覚悟を決めるのだった。
登場人物&出演者
・ライリー(演:イモージェン・プーツ)
近年の出演作に『ナショナル・シアター・ライヴ2019/ヴァージニア・ウルフなんかこわくない』、『バーバラと心の巨人』などがあります。
主人公。女子会学生MKEのメンバー。過去にDKOのブライアンにレイプされるも立証されず。
クリスマスのパーティに向けてパフォーマンスを指導し、ヘレナが酔い潰れ代役となる。
SNSのDMに脅迫メールをもらい、他のメンバーが失踪して何か起きていると訴えた。
大学の創立者による黒魔術に支配されたDKOに追われ、反撃するも捕まってしまう。
最後はクリスや他の女子会に助けられ、胸像を破壊して、DKOの寮が燃えるのを眺めた。
・クリス(演:アレイズ・シャノン)
代表作に『Inez & Doug & Kira』などがあります。
女子会学生MKEのメンバー。気が強くて男性を嫌う。創立者の胸像を排除した過去を持つ。
男尊女卑で人種差別者のケルマン教授をクビにするべく、地道な署名活動をしている。
ライリーに立ち上がる為に署名活動をしているという正義を振り回し、正しいと考える。
DKOのメンバーに仲間が殺され、胸像を壊したいライリーと反発して違う女子寮に行く。
最後は他の女子を連れて反撃し、棒立ちしていたケルマン教授を火炙りにして去った。
・マーティ(演:リリー・ドナヒュー)
代表作に『Less Than Zero』などがあります。
女子会学生MKEのメンバー。仲間と会っても恋人のネイトを連れてイチャイチャしている。
クリスマス・パーティで酒を大量に飲んだヘレナをゲロ女としてジョークにしていた。
ライリーとクリスの口論が始まると、口を挟んだネイトになぜかブチ切れて追い出した。
DKOのメンバーに弓矢で足を浅くケガしてしまい、なぜか重傷のような感じになっていた。
最後は手斧を持ってDKOのメンバーに迫り、ライリーたちを助ける為に体を張って死んだ。
・ジェシー(演:ブリタニー・オグレイディ)
代表作に『Above Suspicion』などがあります。
女子会学生MKEのメンバー。常にマイペースで人の話しをほとんど聞いていない天然。
クリスマス・パーティでのパフォーマンスをしっかりやるが、他の事は気にしない。
女子が失踪したとライリーが話し、クリスと口論が始まると聞きたくないと移動した。
屋根裏でクリスマスツリーを飾る電球を探していくと、DKOのメンバーに見つかる。
最後は探しに来たクリスに見つけられるが、すでにDKOのメンバーに殺されていた。
・ランドン(演:ケイレブ・エバハート)
代表作に『ベンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』、『愛はラップに勝る』があります。
どこにも属していない男子学生。ライリーに気があって、彼女のバイト先に通っていた。
意を決して話しかけるが、ぎこちないながらも会話ができるようになって懸命になる。
MKEのパフォーマンスを褒めて、ライリーと話すと、孤児パーティに誘われて有頂天に。
DKOか持つ胸像を破壊するべく、ライリーに協力して彼らの気を引く役割を果たす。
最後は儀式でDKOの仲間になるが、胸像が壊れて目を覚まし、ライリーたちと生還した。
・ネイト(演:サイモン・ミード)
代表作に『Why Does Love?』などがあります。
マーティの恋人でどこにも所属していない男子学生。ずっとマーティとイチャイチャする。
クリスマス・パーティではMKEの控え室にいて、彼女たちの撮影を任せられてしまう。
クリスマスツリーでは一人だけ張り切って、クリスの選んだ大きな木に戸惑っていた。
ライリーが失踪した女子を心配し、クリスの身勝手な正義は問題になると割って入った。
最後はケンカしたマーティと仲直りに戻るが、DKOのメンバーに弓矢を食らって死亡。
・ヘレナ(演:マデリン・アダムズ)
代表作に『Close Enough』、『Faint of Heart』があります。
女子学生会MKEのメンバー。ライリーよりも1年後輩で、何かと彼女に頼っているような妹分的な存在。
クリスマス・パーティでのパフォーマンスに選ばれるが、酒の飲みすぎてダウンしてしまう。
女子寮に一人で帰郷の準備をしていたが、背後にDKOのメンバーがいて行方不明となった。
実はDKOに”従順な女”として彼らに従う事を違い、生贄となる女たちの持ち物を奪っていた。
最後はブライアンに必要ないと判断され、ライリーたちの前であっさりと始末された。
・ブライアン(演:ライアン・マッキンタイア)
本作が長編映画デビューとなります。
元ホーソーン大学の男子学生でDKOのOB。すでに卒業しているが、クリスマスには戻ってきた。
過去にライリーを睡眠薬で眠らせ、レイプするも証拠がなくて結局は訴えられず。
クリスマス・パーティに姿を現すが、MKEのレイプしたネタが動画サイトで流れされる。
創立者から出る黒い液体で仲間を増やし、拘束されていたライリーを殺そうとした。
最後はクリスに弓矢を背中に食らい、ライリーに胸像を破壊された事で倒れてしまう。
・ゲルソン教授(演:ケイリー・エルウィス)
近年の出演作に『ビリオネア・ボーイズ・クラブ』、『クロッシング・マインド/消えない銃声』などがあります。
古典を専門にしている。男女尊卑で人種差別者。女子学生の間で評判が非常に悪い。
クリスが懸命に署名活動をしていると知りながらも、何もできずに講義で正当性を話す。
ライリーとブライアンに起きた事を知っているが、当然のように気に留めていなかった。
講義中にライリーを当てて、怖くて困らせていき、自分の正当性を訴えていた。
最後はDKOのメンバーで女子の生贄をするが、胸像を壊され、火をつけられて死亡。
感想
[個人的な評価]
本作は1974年に公開された『暗闇にベルが鳴る』のリメイク作品となります。
日本では劇場公開されず、残念ながらビデオスルーになりました。
いつもながらオリジナルとなる作品を鑑賞せず、あくまでも情報が少ない状態で鑑賞した。
この作品はソフィア・タカールが監督と脚本を務めていますが、なんだか女性らしい内容だと感じさせられました。
まず、主人公は過去にレイプされた経験を持っていて、そのせいで男性恐怖症に近い感情を持ってしまっている。
これに関して、男性より女性の割合が多いと思いますが、それを生々しく描けるのは女性監督だからと感じさせられます。
徹底的に男性を悪者に描いているが、その中で一人だけは主人公に寄り添っていくも結局は結ばれる感じではない。
それとアメリカの大学にありがちな秘密結社も描いていて、そこには男尊女卑という概念を持っているのも特徴的です。
あくまで男性が優位であって、女性はそれに従う存在を強調しているが、本作は本当に「フェミニズム」に特化している印象です。
ただ、これが作品の面白さに繋がっておらず、あくまで監督が訴えたい事を映画にしているだけでメッセージ性としても乏しい。
分かりやすい勧善懲悪を描いていますが、あまりにも一方的な視点のせいで、作品としてのバランスが非常に悪いです。
ラストではファンタジーを取り入れてしまい、もはや物語としての整合性がかなり失われてしまっています。
せっかく男女差別について語っているのだから、そこら辺はファンタジーに頼ったのは安直だった気がしています。
あまりにも扱おうとしたテーマと、物語の構造が噛み合っておらず、残念ながら個人的にはあまり面白くなかったです。
リンク
コメント