作品データ
あらすじ
病院に勤める研修医のウィーとグラは、夜勤をしていた時に「幽霊」を見た事で、なんとか証明する方法を見つけようとする。
死後の世界は本当に存在するのか、幽霊が出現する条件を探り出すべく、二人は実験参加者を募っていた。
そして、幽霊の実在を証明する世界で最初の人間になると、ウィーとグラはその過程で予期せぬトラブルに遭遇するのだった。
登場人物&出演者
・ウィー(演:タナポップ・リーラットタカチョーン)
代表作に『Mary Is Happy, Mary Is Happy』、『One for the Road』などがあります。
研修医。ラトラナジュ病院に外科医として勤めている。母親が寝たきり状態でずっと付き添っている。
仕事以外の時間では、意識のない母親を看病して、他の事をやる気持ちの余裕がない。
グラから幽霊についての研究に誘われ、母親が亡くなると、会う為に自殺を考えるも失敗。
代わりにグラが死んで幽霊の研究を続けるが、姿を現す為にマイまで利用しボロボロになる。
最後はグラから別れを告げられ、霊界でエクスペリメント誌に載ったとして研究を続ける。
・グラ(演:パリ・インタラコマリヤスット)
代表作に『Tootsies & the Fake』などがあります。
研修医。ラトラナジュ病院でウィーとともに外科医として勤める。幽霊の存在を信じて研究する。
病院で二度目に幽霊を見てウィーと協力するが、被験者が必要として自分で命を絶った。
しばらく動きを見せなかったが、ウィーの危機で現れ、次第に存在感が強くなっていく。
姿を現す為に暴走するウィーをボコボコにするが、殺そうとして思い留まって蘇生させた。
最後はマイの夢で浜辺に立って、オーロラの中でエクスペリメント誌を手に笑っていた。
・マイ(演:ナタニチャー・ダンワタナーワニット)
本作が長編映画デビュー作となります。
グラの恋人。建設現場の監督をしている。グラが没頭している幽霊の研究をまったく知らない。
ウィーと組んで幽霊の研究をするグラの動向を知らず、当たり前の毎日を一緒に過ごした。
グラが突然の自殺をして困惑する中で、ウィーに事情を聞き出すも答えをもらえず苦悩する。
ウィーがグラのノートパソコンを持っていると知り、疑惑を持ちながら真実を聞こうとした。
最後は夢の中にグラが浜辺で現れ、笑顔を浮かべていたところを見たとウィーに報告した。
・コイ(演:ラチャニー・シララート)
本作が長編映画デビュー作となります。
グラの母親。幼くして父親を亡くしたグラとギフトを一人だけで立派に育て上げた。
突然のグラの自殺に誰よりも困惑していて、大罪と僧侶に言われて救おうとしていた。
浜辺について聞きに来たウィーを出迎えると、グラの好きだった料理を出してホッとした。
最後はグラのような口調で話すウィーに感動し、救われたと分かって安堵の表情となる。
・ギフト(演:シャリーダ・ギルバート)
代表作に『Puen Tee Raluek』などがあります。
グラの妹。母親と同居していて、グラが自殺した後でもずっと励ましているような状態。
浜辺について質問してきたウィーの話しを聞くが、その内容に不快感を覚えてしまう。
グラがポルターガイストを発生させるが、くだらないとして排除しようとして力が弱まる。
最後はウィーの口を借りてしゃべるグラの存在を感じ取り、母親とともに安堵していた。
感想
[個人的な評価]
本作はNetflixで独占配信された作品となります。
近年では珍しくなくなったタイの映画となっていて、幽霊を扱う意味でホラー映画の要素を思っています。
幽霊について研究をする内容なので、通常のホラー映画と比べると、主人公たちはかなり歓迎するような感じになっています。
主人公となるウィーとグラは幽霊の存在を証明しようとして、あらゆる手段を用いろうとするもモラルを欠き始めます。
どんな優秀な研究者であっても、モラルを第一に考えないといけないが、偉大な功績には多少の問題があってもいいという結論には納得させられる。
やはり、普通の事を研究しているワケじゃないので、常識に囚われていると、実際に成果が上がらないのは分かります。
ただ、主人公たちの行動が計画的なようで、実際は感情的で冷静な研究とは言えなかった。
恋人がいて、母親や妹がいるグラが自殺する流れが強引すぎるし、ウィーが研究に賛同する流れにも説得力を書いている。
主要人物の運命を変える行動には強い理由が必要だが、この作品ではそこを怠ってしまって最後まで引きずってしまっている。
ウィーが研究に参加するのは母親に会うなら分かるけど、その時系列が後になっているから理由がフワッとしすぎていたと感じた。
グラが自殺をするのも衝動的すぎるので、本来ならウィーの代わりに実行する時、しっかりと身元の整理をするべきだと思った。
両者の動きには責任感が伴っておらず、そのような研究が成功するとは感じられなかった。
死ぬ方を逆にしてドラマ性を生み出したかっただろうが、肝心なところを強引な流れにしたのは良くなかったと思いました。
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