作品データ
あらすじ
10年前に起きた爆発事故により、多く人が命を落とした世界でなぜか社会には“残存者”と呼ばれる死者の幻影が出現するようになる。
女子高校生のロニーの家にも、朝になると当たり前のように食卓には爆発で死んだ父親が残存者として現れていた。
ある日、ロニーの家に見た事のない残存者が出現し、鏡に「逃げろ」と書き残し、あるはずのない事態に不安を感じた彼女は同級生カークに相談を持ちかけるのだった。
登場人物&出演者
・ロニー・カルダー(演:ベラ・ソーン)
代表作に『ザ・ベビーシッター』シリーズ、『ミッドナイト・サン/タイヨウのうた』などがあります。
主人公。女子高校生。小さい頃に自分のせいで父親が死んだ事を悔やんで、残存者となった姿を見ていた。
シャワーを浴びている時に残存者のブライアンを見て、彼がメッセージを残して気になる。
残存者オタクであるカークと組んで調査していくと、なぜか彼に惹かれていってしまう。
研究所の跡地でスタイナー博士に遭遇し、転移について聞いてブライアンの目的を知った。
最後は真犯人がビットナー先生でなんとか倒し、父親が成仏してカークと恋人となった。
・カーク・レーン(演:リチャード・ハーモン)
代表作に『残酷で異常』、『アデライン、100年目の恋』などがあります。
ロニーと同級生の男子高校生。残存者オタクとして周りから変人扱いされている。以前の高校を停学になっている。
魚まで残存者となって数を調べていると、ロニーに尾行されて知っている事を説明していた。
実は父親が死んだのに残存者となれず、それをずっと探しているせいでオタクと呼ばれる。
ロニーと組んでブライアンのメッセージを受け取ろうとするが、銃が見つかり信用を失くす。
最後はビットナー先生に殺されそうになるも父親に助けられ、ロニーを助けて恋人となった。
・ミセス・カルダー(演:エイミー・プライス=フランシス)
代表作に『アルマゲドン2007』、『パージ:アナーキー』などがあります。
ロニーの母親。加速器の爆発があった日に幼かった娘を連れ出し、必死に安心させようと声をかけていた。
事故から10年が経過して夫が未だに残存者として現れるが、すでに終わったとして無視する。
父親の存在をまだ認識したい娘から小言を言われるが、温度差のせいで話しがすれ違う。
新たな仕事が見つかったとして遠くへ面接に行くが、そのような約束がないと言われていた。
最後は面接の電話はビットナー先生の仕掛けで、家に帰ってから娘とまた平穏に暮らしいた。
・ミスター・カルダー(演:ショーン・ベンソン)
代表作に『ツイスター2010』、『タイピスト!』などがあります。
ロニーの父親。加速器の爆発に巻き込まれて死亡した。10年が経っても朝の同じ時間に出勤前の姿で現れる。
テーブルを前に新聞を読んでいるが、すでに切り替えた妻から無視される存在になっている。
ブライアンが現れた事で多少の変化が生じて、カークが新聞の日付が8年前だと指摘された。
実は転移を図っているビットナー先生の企みを警告するべく、わずかなメッセージを送る。
最後は凍った湖に落ちた娘の前に現れると、もう大丈夫だとして残存者としての姿を消した。
・ビットナー先生(演:ダーモット・マローニー)
代表作に『インシディアス/序章』、『スリープレス・ナイト』などがあります。
ロニーが通う高校の先生。主に残存者についての授業をしている。残存者は消えていく存在として考えている。
成績が落ちているロニーの相談相手になって、他の生徒同様に家まで呼んで助言をしていた。
ロニーが新たな残存者がメッセージを残そうとしていると言われ、証拠が必要だと説明した。
その正体はうるう年の女性を狙って殺害し、残存者となった娘を永遠に残そうとしていた。
最後はロニーを殺害しようとするが、凍った湖に落ち被害者たちに引きずられ残存者となる。
・スタイナー博士(演:ルイス・ハーサム)
代表作に『TEKKEN/鉄拳』、『L.A.コールドケース』などがあります。
アシュバーン研究所で加速器の実験を行っていた責任者。加速器の爆発で多くの人間が犠牲となって行方をくらました。
研究所の跡地でホームレスが暮らしている中にいて、その正体を隠しながら生活をしていた。
ブライアンに殺された女性を確かめる為に来たロニーたちに見つかり、逃げ回るも捕まった。
仕方なく二人に加速器での実験による真実を話し、残存者が転移する条件を説明していた。
最後はロニーたちに真実を話した事で重荷が下りて、安堵して拳銃で頭を撃ち抜き自殺した。
・ブライアン(演:トーマス・エルムズ)
代表作に『I Still See You』、『Spiral』などがあります。
残存者の一人。シャワーを浴びていたロニーの前に突然現れた青年。何かのメッセージを残そうとして消えた。
ロニーがすぐにカークに相談すると、なぜか名前がすぐに分かった事から正体が明かされる。
過去に女性と接触した後に殺されていると判明し、その後自殺するも殺人者となっていた。
実際はスタイナー博士の助手であり、暴走するビットナー先生を止める為に現れていた。
最後は凍った湖に落ちたビットナー先生の前に現れ、被害者女性たちと引きずり込み処した。
感想
[個人的な評価]
本作はダニエル・ウォーターズの小説『Break My Heart One Thousand Times』を実写映画化した作品となります。
この作品は『ステップ・アップ4:レボリューション』や『ステータス・アップデート』で知られるスコット・スピアーが監督を務めてます。
小説が原作という事で設定の方はそれなりに練られていて、本作に登場する“残存者”というモノが非常に面白いと感じました。
いわゆる残留思念みたいなモノで、一見して幽霊のように見えるが、現実に大きな影響を与える事ができない存在となっている。
生前から強く残っていた意識が何度も同じ場所、同じ時間で繰り返されるだけで、生きている人間が見えてもそれ以上の事が起きない。
しかし、本作では主人公の前に特殊な残存者が現れる事によって、この信じられていたルールが変わって真相を暴いていく流れになります。
序盤から生活に溶け込んでいる残存者が生きている人を同じように見えて、限られた時間にした現れず消えていくところに感情へ訴えるモノがあります。
特にそれが親族だったら思い入れが強く、まるで生きているように自分の前で動くから単なる幽霊や現象として片付けるのは違っています。
それこそが本作の肝になっているが、中盤から主人公が残存者オタクとイケメンと行動する事で単なるティーンドラマになってしまったのは残念で仕方ない。
そもそも、主人公が女性で相棒が男性という時点でそういう流れになるは分かっていたが、ちょっとばかりムリのある進め方だったと思います。
そこに残存者となった主人公の父親との思い出が入ってくるが、こっちに描写を多く入れて二人の絆をもっと丁寧に描いて欲しかったです。
終盤になってくると序盤よりも雑な展開になってしまい、残存者という設定がその為に微妙な使われ方になったも残念だと感じました。
ただ、主人公が長年の後悔から解放され、イケメンの彼氏もゲットしているから、最終的にハッピーエンドとなったのは良かったかもしれない。
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