作品データ
公開年月 | 2019/12/06 |
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ジャンル | ホラー |
原作 | なし |
監督 | カロリーナ・ヘルスゴード |
脚本 | オリヴィア・フィーヴィク |
製作 | インゲローレ・クーニヒ、クラウディア・シュローター |
製作国 | ドイツ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
病原菌が拡散し人々がゾンビになった世界で、ワイマールとイエナという都市だけが辛うじて難を逃れていたという。
ワイマールの人々はゾンビ殺しに躍起となっていて、イエナの人々は治療薬の研究に奔走する日々を送っていた。
ビビはワイマールから飛び出し、イエナを目指す道中、同じ目的を持ったエバと出会って一緒に旅をする事になるのだった。
登場人物&出演者
感想
[個人的な評価]
本作は『トロント国際映画祭』を含めた多くの映画祭にて上映された作品となります。
今やゾンビ映画は低予算専用の作品じゃなく、超大作にもなれるほどのジャンルで世界各国で製作されています。
そんな本作はドイツ製のゾンビ映画となりますが、いつもならヒトラーが一枚噛んでくるけど今回は出てきません。
王道のゾンビ映画と違ったアプローチになっていて、どっちかと言えば、二人の女性によるロードムービーに近い感じでした。
二つしか残されていた都市のもう一つを目指すだけの旅になるが、主人公の方はどうやって生き残ってきたのか不思議なぐらいナメきっている。
外には危険なゾンビがいっぱいいるのに武器を持たず、食糧を持たず、サンダルという主人公じゃなければすぐに死にそうな装備で行く。
もう一人の主人公も同じく武器もなく、食糧もなく、噛みやすいようにタンクトップでこちらも主人公補正がないとすぐに死にます。
リアルな世界観を見せているワリに主人公たちのナメたような感じにリアリティはない。
ゾンビ映画に原因の説明は不要な事が多いけど、本作は謎設定が多すぎて途中から何がしたいのか分かりません。
多分、新しい要素を取り入れようとしたが、設定をちゃんと練っていないから細かい説明や描写を省いて不思議な雰囲気で押し通している。
そのせいでラストのフワッとした着地にしていて、ロードムービーのゴールも見せないまま終わるのは怠慢でしかない。
製作側としては「あとは想像に任せます」だろうけど、これは予算がないのか、結末を描くほどのアイデアが出ずに放棄したようにしか感じません。
ゾンビの方はモダン型で全力疾走するが、板を投げつけられたり、蹴り飛ばされたりするだけで立てなくなるぐらい弱い。
そのせいで追い込まれる主人公たちの危機感も伝わらず、大群に追いかけられる場面では完全に製作側のご都合主義になってしまっている。
説明不足の中でも主人公を助ける草おばさんの意味が分からず、遠回しに人類の生き残る道を示しているも全体的に意味が分かりません。
新たな事に挑戦しようとする姿勢は嫌いじゃないが、ちゃんと設定や構成を練ってから撮影に臨んで欲しいと思いました。
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