【片腕必殺剣】VD-908

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作品データ

公開年月 1967/07/26
ジャンル カンフー/アクション
原作 なし
監督 チャン・チェ
脚本 チャン・チェ、ニー・クァン
製作 レミー・ショウ
製作国 香港
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

幼い頃に父親を殺され、武道の名門の師匠チー・ルーフォンに我が子同然に育てられ、立派な青年剣士に成長したファン・カン。
だが、兄弟子たちの嫉妬を買ったカンは、道場を去る決意するも師匠のワガママ娘が引き留めようと右腕を切り落としてしまう。
シアオマンという娘に命を救われたカンは、苦労と鍛錬の末に左腕だけの必殺剣という秘術を編み出し、チー一門の打倒をもくろむ悪党一味と死闘を繰り広げるのだった。

登場人物&出演者

ファン・カン(演:ジミー・ウォング)

代表作に『片腕ドラゴン』、『フライング・ギロチン』などがあります。

主人公。神刀大侠一門の弟子。父親が使用人で山賊から命がけで師匠を助け、その恩から正式な弟子として迎えられた。

兄弟子と険悪な関係で一門を出ようとしたが、負けたペイによって右腕を斬り落とされた。
シアオマンに助けられ一命を取り留めると、修行の末に片腕による必殺剣を編み出していた。
一門が殺されていると知って、師匠に伝えようと邪魔になったチェンを倒して家に向かった。
最後は長臂神魔を倒し、師匠に礼を行ってからシアオマンと一緒に遠くの地へ旅立った。

シアオマン(演:チァオ・チァオ)

代表作に『大刺客』、『リズム・オブ・デスティニー』などがあります。

ヒロイン。天涯孤独な女性。川を船で渡っていた時に片腕を失ったカンを拾って、7日間に渡ってずっと看病をしていた。

目覚めたカンの事情を知って武術界から離れて、一緒に暮らそうと言い出して彼を励ました。
父親は武術家で師匠の本をずっと持っていて、左手だけの武術が記されてカンに手渡した。
武術家との生活はありえないとカンに何度も言い、彼が仲間の為に行くとずっと待っていた。
最後は長臂神魔を倒したカンを待っていると、彼がやって来て二人で遠くの地へ旅立った。

チー・ペイ(演:アンジェラ・パン)

代表作に『Come Drink with Me』、『The Jade Faced Assassin』などがあります。

チー・ルーフォンに一人娘。神刀大侠一門で武術を習っているが、ワガママで何事も思い通りにしようとする。

カンに片思いをして思い通りに動かず嫉妬し、兄弟子たちと懲らしめようと森へ誘っていた。
一門を出ようとしたカンに勝負を挑むも簡単に負け、メンヘラ化して彼の右腕を斬り落とす。
チェンの罠で捕まってしまうが、カンが助けに来ると彼の気持ちを知って黙って家に帰った。
最後はボロボロになったカンを心配するが、シアオマンの元に行った彼を見て泣いていた。

スン・ハオ(演:チャン・ペイシャン)

代表作に『King Eagle』、『Heroes Of Sung』などがあります。

神刀大侠一門のカンの兄弟子。父親は武術家で一門を率いるが、チー大侠に厳しい躾を受ける為に預けられている。

カンに兄弟子という立場でイジメをしているが、ペイの気を引く為にワザとやっている。
一門を出ようとしたカンにまったく勝てず、ペイが片腕を斬り落とすと師匠に言い訳をした。
同門の弟子たちが殺されている事実を知らず、町に出るとチェンたちに家へ誘われていた。
最後はチェンが本性を暴いて応戦したが、金刀鎖の前でまったく歯が立たず瞬殺された。

チー・ルーフォン(演:ティエン・フォン)

代表作に『ドラゴン怒りの鉄拳』、『ブルース・リーよ永遠に』などがあります。

神刀大侠一門の師匠。過去に山賊の襲撃を受けると、使用人だったカンの父親が命がけで助け息子を弟子に迎えた。

周囲の様子が怪しくなって調査するも不発に終わって、引退を考えていて跡継ぎ候補を探す。
カンを娘と結婚させて跡継ぎにしようとするが、弟子たちのせいで追い出されて激怒した。
長臂神魔が復讐の為に誕生日の集まりにやって来ると、相手をするも勝てずケガを負う。
最後はカンが長臂神魔を違った剣術で倒し、負けたとして自ら剣を折って見送っていった。

チェン・ティエンショウ(演:ティ・タング)

代表作に『文素臣』、『無名英雄』などがあります。

長臂神魔の弟弟子。で笑面二郎と呼ばれる。大師伯の命令を受けてチー・ルーフォンの監視にやって来た。

大師伯がやって来ると、神刀大侠を封じる技と金刀鎖を託され、弟子たちに覚えさせていく。
町で勝手に遊んでいた弟子たちを追うと、チーたちを見かけて家に招いて始末をさせた。
弟子たちの右腕を斬り落としたカンを見かけると、習得した金刀鎖を使って善戦をしていた。
最後はカンが独自に編み出した剣術の前に劣勢となり、あっさりと斬られ川に落ちて死亡。

長臂神魔(演:ハオ・リージェン)

代表作に『続・片腕必殺剣』、『少林寺三十六房』などがあります。

13年前に山賊として活動して、邪魔していたチー・ルーフォンに挑むもカンの父親によって撃退されている。

長年に渡る復讐をする為、チー・ルーフォンの剣術を封じる技と金刀鎖を作って鍛錬した。
弟子たちに技と金刀鎖を託してチー・ルーフォンの弟子を殺させ、その様子を棒立ちで見る。
ついにチー・ルーフォンの家へ突撃すると、対決するべく前に出て戦うとケガを負わせる。
最後は遅れてやって来たカンと戦い、まったく違う剣術に戸惑っていると簡単に倒された。

感想

[個人的な評価]

評価 :3/5。

本作は当時の香港映画史上初の興行収入100万ドルを記録した作品となります。
この作品は“天皇巨星”と呼ばれたジミー・ウォングが主演しています。
ジミー・ウォングは当時アイドル的な人気を誇っていて、特に本作を含めた『片腕』シリーズは大ヒットしています。
特に本作の大ヒットでジミー・ウォングが一躍有名なると、香港カンフー映画のブームの基礎を築いたとも言われている。
昔の香港映画はかなり質素な作りで京劇に近いような大げさな演技が普通だったようだが、本サウはもう少し人間臭い方に寄っています。
ただ、現代と比べると登場人物の心情は非常に単純で分かりやすいので、どうしても本作はそこまで主人公に共感できない印象がある。
それに元々が強かった主人公が片腕になって更に強くなってしまうが、あくまで相手が技を封じる相手で違う戦法で勝ったという感じになっている。
とにかく、敵も次々と出てきて分かりやすい配置で戦っていくが、主人公が出てくるとあっさりと勝ってしまうのは仕方のない部分だろう。
何より隆盛を極めているはずの武術一門が技を封じられただけであっさりとやられるのは、逆に強さの説得力を失わせているように見えました。
あくまで主人公の強さを引き立てる為のギミックに過ぎないので、弱く見えてしまうのは当時だと当たり前だったかもしれない。
香港映画などに良くあるコミカルなキャラクターが一切おらず、ずっとシリアスな感じというのも黎明期という感じがあります。
その後の香港カンフー映画ブームだと、太っちょのコミカル担当が必ずいるけど、本作にはそれがないから少し単調な印象が残りました。
本作からジミー・ウォングが有名になってキャリアを築いていると考えれば、ストーリーも破綻していないので良作と言えるだろう。

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