作品データ
あらすじ
人気ラッパーのカオは祖父の葬式の為に故郷へ帰ってくると、常に水不足に悩まされ、幼馴染みでYouTuberのフォンが街を活性化させようと地下水の掘削コンテストを開催する。
地下水発見者には優勝賞金100万バーツが与えられる事から、多くの人々が参加し、経済状況が厳しいカオも参加していく。
しかし、イベントが始まると次々と参加者が失踪する中、コンテストは地下に潜んでいた巨大生物により大パニックとなっていくのだった。
登場人物&出演者
・カオ(演:ゴルフ・ピチャヤ・ニティポーサンクン)
代表作に『捨て犬マッカムの冒険』、『レムルズ/悪魔の館』などがあります。
主人公。人気ラッパー。社長がギャラの中抜きをする事に怒って事務所を辞める。そのせいで生活に困窮する。
祖父の訃報を知って村に帰ると、幼馴染みで片思いのフォンと再会するも相手にされない。 フォンが掘削コンテストを開催すると、生活苦を脱する為に参加して祖父の地図を入手する。 洞窟でヨーが捕まって逃げ出すと、フォンも巨大トカゲに捕まってみんな指示を出していた。 最後はフォンを助け出して洞窟が爆破されて水が出て、念願の恋人として近づいていった。
・フォン(演:ファン=タナントン・ニーラシン)
本作が長編映画デビュー作となります。
ヒロイン。カオの幼馴染みでYouTuber。常に悩まされる水不足を解消するべく、掘削コンテストを開催する。
カオがみんな置いてバンコクへ出ていった事が気になり、再会しても不機嫌な態度を取る。
大会参加者が行方不明になって中止しようとしたが、村長に説得されて続行する事にした。
巨大なトカゲが出現してカオと逃げていたが、過去に祖父が助けてくれた事を話していた。
最後は巨大トカゲに捕まりるが、カオが助けてに来て和解し、ついでに水も出て喜んでいた。
・ジェーン(演:ナタチャ・デ・ソウザ)
代表作に『Premika-Parab』、『Premika』などがあります。
トゥン・タワン・ヤン村の出身でカオと同じ事務所に所属している。カオが事務所を辞めて社長の怖さを知った。
母親から連絡を受けてカオの祖父が亡くなった事を伝え、一緒に村へ帰って葬式に出ていた。
フォンが開催する掘削コンテストで賞金が出ると知り、生活苦を脱する為に参加をしていく。
カオの祖父が残した地図を頼りに洞窟へ行くと、巨大なトカゲに遭遇してトラックに逃げた。
最後はカオの指示でヨーたちを助け出し、トカゲを倒すとロトの当選で一緒に喜んでいた。
・ヨー(演:スパチャ・スワノン)
本作が長編映画デビュー作となります。
トゥン・タワン・ヤン村の青年。カオの祖父と一緒に掘削作業をしていた助手。カオの大ファンで写真を撮っていた。
フォンが掘削コンテストを開催して賞金が出る事で、カオたちが参加する為に協力をした。
祖父が残したトラックを修理して塗装して臨むが、なかなか地下水を見つけられず苦戦する。
カオが祖父の残した地図を見つけ洞窟に行くが、巨大化したトカゲに捕まって保存食になる。
最後はジェーンたちがやって来て助け出され、ロトにも当たって大金を手にして喜んでいた。
・ミー親分(演:ポンタップ・アヌラト)
代表作に『Buppah Rahtree 3.1』、『Art Idol』などがあります。
掘削業界の大物。大きなプロジェクトのみしか引き受けないが、フォンと個人的に知り合いになりたくて参加する。
豊富な資金力と機械を所有して優勝間違いないと言われるが、フォンから避けられてしまう。
行方不明者が出て村長から中止する可能性を聞くと、当然のように拒否して続行させていた。
巨大なトカゲが出現したジェーンと隠れるが、自分の車に移ろうとしてバレて捕まっていた。
最後は保存食にされている時にフォンに助け出され、巨大なトカゲの卵を持ち出していた。
感想
[個人的な評価]
本作は『ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭』と『ヌーシャテル国際ファンタスティック映画祭』に招待された作品となります。
この作品はチャリット・クリリードモンコ監督にとって初の長編映画となります。
タイ産のモンスター映画という事で期待しましたが、あまりノウハウのない状況だと出来上がるのは微妙な作品だと分かりました。
モンスター映画だと一番問題となるモンスターのCGだが、本作は予想以上に巨大なトカゲの造形が良かったです。
普通は出し惜しみするけど、よほど巨大トカゲの造形に自信があったから最初からしっかりと出していました。
ここら辺は低予算映画ではないところを見せていますが、基本的なストーリーの構築が使い古されたタイプでした。
特にアジア圏で良くあるタイプで、なぜかコミカルな描写を入れたがるのはなぜなのかと思ってしまうぐらいに多いです。
このコミカルな描写やキャラクターが上手く機能すればいいけど、単なる尺稼ぎや雰囲気を変える為だけで重要性がまったくないと言えます。
それに本作は主人公とヒロイン以外はほとんど存在に意味がなく、あとは巨大トカゲの設定もほとんど考えていません。
そもそも、なんで巨大化したのか一切触れておらず、ただ出てきて人を襲うだけのギミックに過ぎなかったのも微妙でした。
それと人間ドラマが化石時代とも思うぐらい古臭い雰囲気で、これもテンプレートすぎて登場人物に魅力が一切なかったです。
タイ産のモンスター映画で、珍しい巨大なトカゲという2点しか目を引くところがなく、ノウハウを確立してからスタートになると感じました。
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