作品データ
あらすじ
廃炉となった原子力発電所が爆破処理されたカリフォルニアのある海辺の町で、行方不明事件が続発し、白骨化した人間の死体が次々と発見される。
当初は人喰いザメの出現が疑われたが、被害者を襲ったのはサメではなくカブトガニと判明。
放射能の影響で凶暴化したカブトガニの群れが人間を襲い始め、次第に一匹の殺人カブトガニがゴジラ並みに巨大化するのだった。
登場人物&出演者
・フィル・マカリスター(演:ディラン・ライリー・スナイダー)
代表作に『Life During Wartime』、『Mamaboy』などがあります。
主人公。男子高校生。足が不自由で車椅子を使う。修理屋だった父親と同じく機械に精通しているオタクでもある。
自立歩行アシストの機械を自作し、手に入れた「エモリウム・クラスター・グラム」を使う。
プロムまでに完成させようとするが失敗し、マディと母親が密かに修理し使えるようになる。
襲撃したカブトガニから逃げ出し、怪獣カブトガニの存在を知って巨大なロボットを作る。
最後は怪獣カブトガニをロボットで倒すと、恋人となったマディと世界を救う為に向かった。
・マディ・メンラス(演:アリー・ジェニングス)
代表作に『Once I Was a Beehive』、『若草物語』などがあります。
ヒロイン。フィルの幼馴染みの女子高校生。いつもフィルと一緒にいて彼の自立歩行アシストの製作を手伝っている。
何度も試作品の失敗するフィルをその都度励ましながら、プロムの相手として約束している。
失敗したフィルに隠れて母親と一緒に自立歩行アシストを修理し、彼にプレゼントしていた。
プロムに殺人カブトガニが襲撃すると、逃げて怪獣カブトガニを倒すロボットを一緒に作る。
最後は怪獣カブトガニをフィルロボットが倒し、恋人として一緒に世界を救う戦いに向かう。
・ハンター・マカリスター(演:ブライス・ダーフィー)
代表作に『善き人に悪魔は訪れる』、『キリング・ビューティー/あどけない殺人者』などがあります。
フィルの兄で保安官代理。亡くなった父親が残した修理店を繋がず、金がないという事で売却に出している。
弟とは微妙な関係で仕事もサボっているが、上司のフラニガン保安官から信頼されている。
マディが弟に会うとアナリースがやって来て、少し話してプロムのエスコートを頼まれる。
プロムを襲撃した殺人カブトガニを倒し、保安官事務所で操られるフラニガンを倒した。
最後は怪獣カブトガニと戦う弟のロボットを応援し、勝利するとみんなと一緒に喜んでいた。
・アナリス・メンラス(演:ジェシカ・モリス)
代表作に『ジェイソン』、『エクソシズム/父と娘、戦慄の戦い』などがあります。
マディの母親で高校の教師。シングルマザーであるが、女として自分を磨いていてチャンスを伺っている。
フィルの元に娘を連れて行くと、ハンターと話していてプロムでエスコートを彼に頼んだ。
娘に言われて一緒に自立歩行アシストを修理して、翌日にはフィルが歩いて参加していた。
プロムでハンターといい感じになるが、殺人カブトガニの襲撃を受けて一緒に逃げ出した。
最後は怪獣カブトガニと戦う弟のロボットを応援し、勝利するとみんなと一緒に喜んでいた。
・ラドゥ(演:チェイス・パジェット)
本作が長編映画デビュー作となります。
フィルとマディの同級生。知能に少し問題があってクラスから変なヤツと思われているが、本人は気付いていない。
プロムの相手が見つからずマディに頼むも断られ、ハッパを吸う友人たちと会話を楽しんだ。
殺人カブトガニが友人たちが殺され、バーで助けを求めるも追い出されフィルに警告した。
プロムに殺人カブトガニが襲撃すると、追い込まれたハンターを日本刀で助けて一緒に行動。
最後は怪獣カブトガニと戦うフィルロボットを応援し、倒すと意味不明な言葉で喜んでいた。
・フラニガン保安官(演:ロバート・クレイグヘッド)
代表作に『バタリアン』、『ザ・ストーム』などがあります。
ハンターの上司。マカリスター兄弟と仲が良く、フィルの為に「エモリウム・クラスター・グラム」を仕入れた。
フィルが自立歩行アシストを完成させる事を期待し、ハンターにも父親のように接している。
海辺でクジラの死体を見に行き、人間の死体と重傷を追った女性を保護して事情を聞いた。
プロムの日では保安官事務所が休みで、釣りを楽しんでいたが殺人カブトガニに襲われた。
最後は保安官事務所で操られている姿となり、尋ねてきたハンターによって始末された。
感想
[個人的な評価]
本作はいわゆる凶暴化した動物がモンスター化した作品だが、今回の題材となるカブトガニは初とも言えるだろう。
この作品はピアース・ペロルゼイマーにとって長編映画監督デビュー作となっています。
キャッチコピーとして「サメの時代は終わった」という言葉で、サメ映画のジャンルを倒そうとする意気込みが感じられます。
モンスター映画というのは無限の可能性があって、サメ映画がジャンルの中で圧倒的な人気を博しているのは近年になっての事です。
それまではワニやクモなどがあって、恐竜も一種のモンスター映画となっていて、トップのサメ映画を倒そうとする熾烈な争いが行われている。
そこへ殴り込みをしてきた「カブトガニ」を使ったモンスター映画は、宣伝の派手さから好事家たちの間で話題になっていました。
個人的にどのような内容になっていくか気になって鑑賞したが、確かにバカ映画であるけど、サメ映画の地位を脅かすほどじゃなかったです。
どっちかと言えば、『アタック・オブ・ザ・キラー・トマト』の意味不明なモンスター映画に近い要素に感じられました。
サメ映画は思い切ってエンターテイメントに振り切っているが、本作に関しては別の方向にぶっ飛んでしまったと思います。
カブトガニが人間のような感じで堕落する描写は良かったが、終盤で巨大な怪獣になったのはやり過ぎと感じました。
サメ映画もツッコミどころ満載であるけど、一定のルールに従って一応は納得できるような構造となっています。
しかし、本作はそこら辺のルールを一切無視してインパクトだけを求めているので、ラストの怪獣カブトガニはちょっと引いてしまいました。
いくらバカ映画とは言っても、やり過ぎると作品のバランスを大きく破壊してしまい、ちょっと冷めてしまうような見本となってしまった。
そもそも、カブトガニは凶暴性とは無縁であり、逆に人間が搾取する側なので、そこら辺を考えるとサメ映画には到底及ばないと思いました。
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