作品データ
あらすじ
韓国・衿川(クムチョン)署強力班に国外へ逃亡した犯罪者の引き渡しの為、ベトナム行きの任務が命じられた。
向かったのは強引な捜査で世間の目を集めがちな型破り刑事マ・ソクトと、頼りない班長チョン・イルマンの二人となる。
そこで明らかになったのは、冷酷な凶悪犯罪者カン・ヘサンの存在と、彼が起こした誘拐事件で、マ・ソクトは持ち前の正義感から強引な捜査を開始するのだった。
登場人物&出演者
・マ・ソクト(演:マ・ドンソク)
近年の出演作に『エターナルズ』、『白頭山大噴火』などがあります。
主人公。衿川署強力班の刑事で副班長。強引な事件解決方法で新聞に載ってしまうが、気にせずマイペースにやる。
ベトナムで自首した韓国人を連れ戻す為に行くが、その裏でカンを知って勝手に捜査した。 カンが殺し屋を返り討ちにして襲われるが、班長が大ケガを追うも韓国へ行って追った。 強力班だけで捜査をしていると、チュンベクが保護され、チャンに罠を仕掛けてもらった。 最後はバスで逃げるカンを追い詰め、鉄拳制裁で倒し、大騒ぎになるも事件を解決した。
・チョン・イルマン班長(演:チェ・グィファ)
近年の出演作に『犯罪都市』、『英雄都市』などがあります。
衿川署強力班の班長。派手に暴れ回って新聞に載ってしまうソクトの強引なやり方に毎回頭を抱えている。
ベトナムで自首した韓国人を連れ帰る為、ソクトと行くが凶悪犯のカンの存在を知った。 勝手にカンを捕まえようとするソクトに従っていたが、反撃を受けて大ケガを負った。 韓国に帰国してカンを追っていき、インスクから協力を得て身代金の受け渡しを監視した。 最後は強力班のメンバーがチュンベクを見つけ、ケガで病院へ連れ出しカンを逮捕した。
・チャン・チェン(演:パク・ジファン)
代表作に『犯罪都市』、『無双の鉄拳』などがあります。
元イス派のボスで中国人。以前は不法滞在者であったが、今は合法に国際結婚をする会社を経営している。
中国から韓国へ入る船の情報を取る為、ソクトたちが来ると最初は強気に出るも従った。
身代金を渡す為に運転手としてソクトに連れ出され、大金を目の前にして気持ちが揺らぐ。
インスクを逃して金を横取りしようと逃げたが、ソクトから脅迫の電話を受けて協力した。
最後はカンの殺意を見て一目散に逃げ出し、酒を飲んでソクトからの電話で労われていた。
・キム・インスク(演:パク・チヨン)
代表作に『ホテルレイク』、『ヒョンジェは美しい』などがあります。
チュンベクの再婚した妻。前妻と子供がいなかったチュンベクにとって、跡継ぎとなるはずだった息子を生んだ。
カンによって無惨にも息子が殺されてしまい、夫にプロの殺し屋を雇うように言っていた。
今度は夫がカンに誘拐されると、身代金の交渉相手になるも強気な態度で主導権を取る。
身代金を渡す為にイスと指示通りに車で走り、彼の手下に追われるもソクトが助けられた。
最後は保護された夫とともに殺し屋を雇った悪事が出て、社会的な制裁を受ける事になる。
・チェ・チュンベク(演:ナム・ムンチョル)
代表作に『チョ・ピロ/怒りの逆襲』、『家族以上』などがあります。
「チョウン・キャピタル」の社長。一人息子をカンに誘拐されて、身代金を用意するも殺された事を知る。
金を取り戻す為にプロの殺し屋を雇ってベトナムに行かせるが、失敗して逆に脅迫される。
カンが韓国へ戻ってきた事を知ると、大金を出してプロの殺し屋を再び雇い殺そうとした。
逆にカンが来て誘拐され、妻のインスクが身代金を払う事になり親指を切り落とされた。
最後は強力班のメンバーが来て助け出され、悪事が表に出て在宅起訴をされてしまう。
・カン・ヘサン(演:ソン・ソック)
代表作に『スピード・スクワッド/ひき逃げ専門捜査班』、『恋愛の抜けたロマンス』などがあります。
凶悪犯罪者。ベトナムに身を隠していて、韓国人観光客だけを狙っている。殺人には一切の躊躇いがない。
チェ・チュンベクの息子を誘拐するも逃げられ、その場で殺害して主導権を握っていた。
プロの殺し屋を返り討ちにし、寄越したチュンベクを捕まえると宣言して韓国へ戻った。
ソクトたちの捜査を振り切ってチュンベクを誘拐し、同じ犯罪者と一緒に金を脅し取る。
最後は追い込まれてソクトとタイマン勝負するが、圧倒的な力の前に勝てず逮捕された。
感想
[個人的な評価]
本作は韓国で観客動員1200万人を突破し、異例のメガヒットをしたアクション映画です。
この作品は前作に引き続きマ・ドンソクが主演し、今回は製作にも名を連ねています。
やはり、このシリーズはマ・ドンソクがいてこそ成立していますが、その圧倒的な暴力が最大の魅力だと言えます。
型破りな刑事モノは定番であるけど、そこはマ・ドンソクが演じているという付加価値が非常に高いです。
本作はしっかりと分かっていて、あくまでマ・ドンソクを中心に物語を展開させている点が面白いと言えます。
そして、そんな圧倒的な主人公に対して悪役は序盤から狂気を見せていて、その対決を生み出せるだけの伏線を張っていました。
中盤で一度は主人公と悪役が対決するが、結局は逃げられてしまうが、そこで盛り上がりを見せているのは上手いと思います。
マ・ドンソクがあまり前に出て解決させると一瞬で終わるので、そこら辺を上手くかわしながら動いていた悪役の配置が良かったです。
悪役はずっと悪役に徹してくれるから、序盤からヘイトというヤツを溜め込んでいてラストでの展開を期待させます。
もちろん、刑事モノとしてベトナムから韓国に帰って後、本格的な捜査線を敷いて強力班のメンバーがそれぞれ動いていきます。
ただ、今回は強力班のメンバーは物語を進める上で単なるパーツになってしまったが、これは仕方のない構成だと思います。
そこに余計なエピソードをやっていると、テンポが非常に悪くなってしまう事をしっかりと避けていました。
主人公と悪役をメインに物語を構築しているが、そこにちょっとしたコミカルなキャラクターの入れ方も非常にバランスが良かったです。
やはり、主人公と悪役だけのやり取りだと物語が重くなってしまうが、そこに緩衝材を入れる判断と役割がとても良かったです。
ラストで溜まりに溜まったヘイトを爆発させるべく、主人公と悪役と一対一の戦いは爽快感があって予定調和とは言え、とても面白く盛り上がります。
まだまだマ・ドンソクにはこのシリーズを続けて欲しいと思わせるほど、可能性が残っている作品と思います。
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