【スプートニク】VD-813

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洋画

作品データ

公開年月 2021/03/26
ジャンル SF/ホラー
原作 なし
監督 エゴール・アブラメンコ
脚本 オレグ・マロビチュコ、アンドレイ・ゾロタレフ
製作 ミハイル・ヴリュベル、アレクサンデル・アンドリュシュチェンコ、ほか
製作国 ロシア
鑑賞方法 動画配信サービス

あらすじ

1983年のソ連、宇宙ステーションから切り離されたスプートニク号でトラブルが発生し、船員の二人のうちコンスタンティン・ヴェシュニャコフだけが地上に生還を果たす。
患者へ行った治療が問題となって解雇された精神医学の医師タチアナ・ユリエヴナは、審問を終えた直後にセミラドフ大佐からコンスタンティンの診断を依頼される。
コンスタンティンを診察したタチアナは、彼に寄生する奇妙な生命体の存在を知り、セミラドフ大佐から分離させる協力を求められるのだった。

登場人物&出演者

タチアナ・ユリエヴナ(演:オクサナ・アキンシナ)

代表作に『ミッソン・イン・モスクワ』、『チェルノブイリ1986』などがあります。

主人公。精神医学の医師。政府や学会から問題視される治療を行ったせいで審問会で2週間後に解雇される予定となる。

セミラドフ大佐からスカウトを受けてコンスタンティンの診察をして、奇妙な生命体を知る。
コンスタンティンとエイリアンを分離する為に研究を開始し、刺激を与えて行動を見ていた。
エイリアンに囚人を食わせている事実を知り、止るべくリーゲルに協力を求めて脱出を図る。
最後はコンスタンティンがエイリアンと自死し、彼の残された息子を迎えに行って会った。

コンスタンティン・ヴェシュニャコフ(演:ピョートル・フョードロフ)

代表作に『プリズナー・オブ・パワー/囚われの惑星』、『ワールドエンド』などがあります。

宇宙船スプートニク号の宇宙飛行士。地上へ宇宙船が墜落して副船長が死んでいて自身は記憶喪失となっている。

ソ連の英雄だと自負していて監禁されていると事が気に食わず、治療に非協力的な態度に。
タチアナの治療を信用していたが、息子の存在について強い質問を受けて不信感を持つ。
実はエイリアンの存在を知っていて、捕食する時の感情も共有して分離できないと知った。
最後は研究所を脱出し、大佐がエイリアンを持ち込み、体に入ってから銃で自殺をした。

ヤン・リーゲル局長(演:アントン・ワシーリエフ)

代表作に『ストリート・レーサー』、『アトラクション/侵略』などがあります。

カザフ・ソビエトにある全連邦科学研究所の研究局長。コンスタンティンの欠落した記憶を探る為に研究する。

英雄だと自負するコンスタンティンのプライドを尊重せず、そのせいで小バカにされている。
タチアナが新たに治療へやって来ると、仕事を奪われるという事を危惧し高圧な態度を取る。
ノーベル賞を狙ってエイリアンの兵器にしようとするが、タチアナの説得を受けて心変わり。
最後は外部にセミラドフ大佐の悪事を伝え、タチアナを助けるも結局はバレて始末された。

セミラドフ大佐(演:フョードル・ボンダルチュク)

代表作に『プリズナー・オブ・パワー/囚われの惑星』、『オーガストウォーズ』などがあります。

カザフ・ソビエトにある全連邦科学研究所の管理者。常識に囚われないタチアナのやり方に興味を持っている。

コンスタンティンの中にエイリアンがいる事を知って、分離させる為にあらゆる手段を取る。
タチアナのやり方を受け入れて、コンスタンティンを一般病棟に移して状況を静観していた。
ウソの報告書を書いてコンスタンティンの処刑を回避し、囚人をエイリアンに食べさせる。
最後は裏切ったタチアナたちを追ってエイリアンを持ち込むが、反撃により殺されてしまう。

感想

評価 :2.5/5。

[個人的な評価]

本作は『未体験ゾーンの映画たち2021』にて上映された作品となります。
この作品は『2020年トライベッカ映画祭』で公開され、他に『シッチェス・カタロニア国際映画祭』などでも話題となりました。
ジャケットから主人公たちとエイリアンが戦うような雰囲気であるけど、実際はそこまでのアクションはありませんでした。
あくまでエイリアンは実験体として秘密裏に軍が確保していて、宇宙飛行士との分離と兵器として使用する為に研究しているだけとなる。
そうなってくると、物語は同じような場所で主人公と宇宙飛行士のやり取り、たまに他の研究員と大佐という感じでグルグル回しているだけでした。
主人公は学会からはみ出し者として疎まれ、宇宙飛行士は英雄だと自負する一方でエイリアンの存在を知っているなど、普通とは違った背景を持っています。
ロシア映画というのはSF映画だと結構派手なイメージがあるけど、本作はほぼ大人しい感じだから逆に新鮮でもありました。
尺稼ぎの為に頭数だけを揃えた低予算映画とは違って、少ない登場人物で物語を構築しているからこそ入り込む事ができます。
安易にエイリアンを暴れせず、なんとか解決しようとする主人公だが、その行動もまた愚かで兵士たちが簡単に死んでいく結果も皮肉と言えるだろう。
時代背景として冷戦下のソ連という事だから、どうしてもアメリカに対抗するような強力な兵器が必要という事実にも説得力があったと思います。
エイリアンの造形についてはそこまで魅力的じゃなく、既視感のある雰囲気なので、もう少し個性を出して欲しかったです。
ただ、主人公の素性について回想で小出しにしていたが、あまり物語とリンクしていなかった事もあって微妙な印象を持ちました。
もっと主人公との背景を物語に落とし込めばいいけど、そこはまだまだ成長の余地があるロシア映画という意味で今後は期待できると思います。

コメント

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