作品データ
あらすじ
妻の手術費用の為にお金が必要なウィルは、血の繋がらない兄弟で犯罪に手を染めるダニーに助けを求めてしまう。
銀行強盗を手伝う事になったウィルだったが、計画通り事が運ばず逃走に失敗して警察に追われる事になる。
追い詰められたウィルとダニーは救急車を奪って逃走を試みるが、そこには銃撃戦で瀕死状態の警官と優秀な救命士のキャムが乗り合わせていたのだった。
登場人物&出演者
・ウィル/ウィリアム・シャープ(演:ヤーヤ・アブドゥル=マルティーン2世)
近年の出演作に『マトリックス/レザレクションズ』、『キャンディマン/2021年版』などがあります。
主人公。元軍人。帰国後は仕事になかなか就けずにいた。ダニーの家に養子としても迎えられて兄弟として育った。
ガンである息子の為に金を借りようとダニーの元に来ると、説得されて銀行強盗を手伝う。
銀行強盗が失敗して救急車を奪って逃走して、警察の追跡を華麗な運転技術でかわしていく。
キャムとザック巡査の手術と輸血までして助け、金を信用して妻に金を渡すように託した。
最後は暴走するダニーを射殺して病院に運ばれると、ザック巡査から命の恩人と言われた。
・ダニー・シャープ(演:ジェイク・ギレンホール)
近年の出演作に『THE GUILTY/ギルティ』、『レリック/遺物』などがあります。
ウィルの養子縁組の兄弟。カリスマ的な犯罪者。父親はイカれた銀行強盗として半ば伝説的な存在になっている。
10年間で37回の銀行強盗を成功させており、その間では一切の殺人をせずに仕事をこなした。
ウィルに説得して銀行強盗をするが、手違いから銃撃戦となって救急車を奪って逃走する。
情緒不安定でイライラしながらもザック巡査を死なせないようし、パピに協力を求めていた。
最後はパピを裏切って倒し、負傷したウィルに撃たれてしまい、そのまま死亡してしまう。
・キャム/カミーユ・トンプソン(演:エイザ・ゴンザレス)
代表作に『ゴジラVSコング』、『パーフェクト・ケア』などがあります。
ヒロイン。ロサンゼルスの救急救命士。どんな負傷を受けた人間でも20分も生きながらえさせる技術を持っている。
新人の相棒から根掘り葉掘り聞かれるも冷たくあしらい、負傷者に対して感情を持たない。
銀行強盗に失敗したウィルとダニーに救急車を奪われ、ザック巡査の緊急手術を行った。
実は医大生の時に薬物依存になって人生を棒に振り、医者になれず救急救命士になっていた。
最後はウィルが善人として金を託されてエイミーに渡し、負傷した子供の傍で見守っていた。
・エイミー・シャープ(演:モーゼス・イングラム)
代表作に『マクベス』、『The Same Storm』などがあります。
ウィルの妻。生まれたばかりの子供がガンを患っている。夫が無職で就職活動中で成功を祈っていた。
電話していた夫の様子から面接に成功したと知り、保険金と治療費が大丈夫として安堵した。
ロサンゼルスで起きているカーチェイスが夫とダニーのせいだと知らず、他人事として見る。
気になって夫に電話をして、仕事が順調だと分かってのん気に就職したとして安心していた。
最後は人質となったエイミーに謝罪するが、夫が託した金をもらって子供の治療費に使う。
・ザック巡査(演:ジャクソン・ホワイト)
代表作に『SPF-18』、『僕らをつなぐ歌』などがあります。
ロサンゼルス市警の新米警察官。警察学校を3ヶ月前に卒業した。銀行にいる窓口係のアジア系女性がひと目惚れする。
マークに言われて銀行にやって来ると、タイミング悪くダニーたちの銀行強盗で人質になる。
ダニーに抵抗したせいでウィルに腹部と脚に銃弾を受け、キャムたちの応急処置を受けた。
逃走の為にダニーに救急車が奪われ、容態が急変してキャムとウィルによる手術で落ち着く。
最後は事件が解決して病院に運ばれると、ウィルが命の恩人だと話して彼の無罪を口にした。
・マーク巡査(演:セドリック・サンダース)
代表作に『幸せになるための10のバイブル』、『アメリカン・ギャングスター』などがあります。
ロサンゼルス市警の警察官。新米のザック巡査と組んで世間話しながら街をパトロールする。
ザック巡査から銀行の窓口係が気に入っていると言われ、すぐに誘うべきとして戻っていく。
外で待っているとダニーたちが銀行強盗だと目撃し、すぐに発砲して事件を大きくした。
モンロー警部が到着して追跡するチームに入るが、なぜか犬を乗せていてそのまま帰還した。
最後は逃げたパピの息子を射殺し、ウィルを逮捕するがキャムに相棒を助けたと言われた。
・アンソン・クラーク捜査官(演:キーア・オドネル)
代表作に『猿の惑星:新世紀』、『ドクター・エクソシスト』などがあります。
FBI捜査官。銀行強盗対策課のトップ。大学時代では犯罪学を専攻し、同じく講義を受けていたダニーとは同級生。
ダニーが銀行強盗をした情報を手に入れると、現場にいたモンロー警部に加わると申し出る。
元同級生という事からダニーの性格が分かっていて、逃走を第一に考えていると話した。
パピの部下による襲撃でモンロー警部が倒れると、代わりに現場の指揮官となって動かした。
最後はダニーがウィルによって射殺され、ザック巡査の証言で彼が命の恩人だと言われた。
・モンロー警部(演:ギャレット・ディラハント)
代表作に『チョコレートドーナツ』、『アーミー・オブ・ザ・デッド』などがあります。
ロサンゼルス市警の特別捜査班。ダニーの動きを以前から察知して、銀行強盗の現行犯で逮捕しようと計画を立てた。
ちょうど飼い犬を施設に預けようとしたが、銃撃戦でダニーが救急車で逃走して現場に行く。
移動型の指令室が到着して現場で指揮を取るが、マークの車に飼い犬がいて撤退を指示した。
ザック巡査が死亡したと思い込んでダニーの射殺を命じるが、キャムから生存を聞いて中止。
最後はパピの用意したガトリングガンが搭載された車から銃弾を受け、重傷を負って退場。
・パピ(演:A・マルティネス)
代表作に『メガ・パイソンVSギガント・ゲイター』、『チャイルド・プレイ/誕生の秘密』などがあります。
マフィアのボス。ダニーの父親とは旧知の仲。銀行強盗をするダニーとも交流を持ち、何か頼まれると協力する。
銀行強盗に失敗したダニーから連絡を受けると、金との交換条件で逃走を手伝う事に承諾。
現場に息子を行かせ、警察を撹乱する為に3台の救急車を用意して爆弾まで使っていた。
逃げ切れなかった息子がマークに殺されると、アジトに到着したダニーたちに怒りを持つ。
最後はウィルとダニーの連携で手下たちが射殺され、驚いていたところで銃弾を食らい死亡。
感想
[個人的な評価]
本作は2005年に公開されたデンマーク映画『25ミニッツ』のリメイクとなっています。
この作品は破壊屋として知られるマイケル・ベイが監督として久しぶりにメガホンを取っています。
近年のハリウッド映画は特定のジャンルや作品以外は規模が縮小傾向にあって、以前のような大規模なアクション映画は減っています。
そんな中で街中を破壊しまくるマイケル・ベイの監督作となった本作ですが、136分の中でほとんどカーチェイスが占めています。
しかも、救急車で主人公が逃亡していくので、その中で行われる手術についても一つの緊張感あるシーンが連続しています。
いつもの事ですが、マイケル・ベイ監督の作品はアクション重視で人間ドラマは取って付けたような場合が多いです。
一応、人間ドラマを入れているけど、実際にマイケル・ベイ監督がやりたいのは破壊であるから、その力の入れ具合が非常に分かりやすい。
本作には主人公が銀行強盗する理由がガンである子供の為であるけど、その過程で何人の市民や警察官から死傷者を出しているのか分かりません。
マイケル・ベイ監督の作品ではメインの登場人物たち以外はゴミのような扱いだが、その後どうなったのか描写しないからセーフのように思える。
しかし、暴れた規模からしたら、確実に死者が出てもおかしくないし、主人公たちが行った銀行強盗は正当化できるはずがありません。
それなのにラストでは強引すぎるハッピーエンドに持っていく辺り、さすがのマイケル・ベイ監督という印象でした。
主人公であるはずのヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世はストーリーを進める上でキャラ的に弱く、逆にジェイク・ギレンホールの方が目立ったような気がしました。
肝心の救急車で逃走する事に意味があまりなく、結果的にそうなっただけであって、あとは緊張感を高める為に使っただけのように思えました。
オリジナルは本作ほどの派手さはないだろうから、機会があればそっちも鑑賞して比べてみたいと感じました。
リンク
コメント