作品データ
あらすじ
ニューヨークでメッセンジャーをしているワイリーは、持ち前の自転車テクニックで日々の仕事をこなし、仲間からの信頼が厚い好青年。
そんなある日、ワイリーは知り合いの中国人女性ニマから一通の封筒を受け取るが、ただならぬ雰囲気を感じていた。
配達へ出発したワイリーの前にマンデーと名乗る刑事が現れ、封筒を渡すように言われるも拒否して逃げると、彼は警官たちの執拗な追跡を受けるのだった。
登場人物&出演者
・ワイリー(演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット)
近年の出演作に『シカゴ7裁判』、『プロジェクト・パワー』などがあります。
主人公。「セキュリティ・クーリエ」に所属するメッセンジャー。ロースクールを卒業するもスーツを嫌っている。
ブレーキやギアチェンジをつけない自転車を使い、瞬時に安全なルートを判断できてしまう。
ニマの配達をするもマンデーに睨まれてしまい、拒絶するも執拗な追跡に命の危険を感じる。
一度は配達を断念するが、ニマの事情を知って再び引き受けてマニーから奪い返していた。
最後はケガを負いながらヴァネッサとの連携で無事に送り届け、元の生活を取り戻していた。
・ヴァネッサ(演:ダニア・ラミレス)
代表作に『X-MEN:ファイナル デシジョン』、『REC:レック/ザ・クアランティン』などがあります。
ヒロイン。「セキュリティ・クーリエ」に所属するメッセンジャー。ワイリーの恋人だが2日前に別れている。
無茶な運転をするワイリーにブレーキをつけるべきと話すが、逆に危ないと言われていた。
マニーとの関係についてワイリーに迫られ、電話などで通話をして話しがまったく合わない。
マンデーにニマの居場所を話してしまい、そのせいで危険な状況になって責任を感じた。
最後はワイリーとの連携でチケットを奪い返し、マンデーを翻弄しながら無事に送り届けた。
・ニマ(演:ジェイミー・チャン)
近年の出演作に『ザ・ミスフィッツ』、『デンジャラス・デイ』などがあります。
中国からやって来た移民の女性。ロースクールなどで仕事を掛け持ちする。ヴァネッサとルームシェアしている。
息子と母親をアメリカに渡らせる為、事情を話さずヴァネッサに出ていくように頼んでいた。
ワイリーに息子たちが来る為のチケットを渡すが、マンデーにバレて伝票を奪われてしまう。
チケットが届かない事に焦りを見せて、ワイリーやヴァネッサに事情を説明して協力を得る。
最後はワイリーたちが無事にチケットを送り届け、息子たちが渡米する事を知って安心した。
・マニー(演:ウォーレ・パークス)
代表作に『TAKING CHANCE/戦場のおくりびと』、『マン・ダウン/戦士の約束』などがあります。
「セキュリティ・クーリエ」に所属するメッセンジャー。高性能の自転車と高い車と筋肉を持っている。
ワイリーと別れたばかりのヴァネッサに言い寄って、引っ越しする彼女の手伝いをしていた。
ヴァネッサを狙っているとワイリーに話すが、まだ終わっていないと言われて嫉妬心が湧く。
ニマの配達物を断念したワイリーの代わりに運ぶが、彼との競争に負けて奪われてしまう。
最後は事情を知ってワイリーを助ける為に彼の元へ行き、マンデーを地面に倒していた。
・ラジ(演:アーシフ・マンドヴィ)
代表作に『スパイダーマン2』、『インターンシップ』などがあります。
「セキュリティ・クーリエ」の配車係。所属するメンバーたちに仕事を振り分ける重要な役目を担う。
ワイリーの母校であるロースクールから配達の依頼が来ると、指名された彼に言い渡した。
配達物が危険で命を狙われたとしてワイリーが配達を拒否すると、帰ってきたマニーに渡す。
ニマの配達物がワイリーやヴァネッサにも求められ、マンデーに行き先変更をしてしまう。
最後はヴァネッサからワイリーを助けるべく、同業者に電話をして出動を要請していた。
・ロゼリ(演:クリストファー・プレイス)
代表作に『アンダーカヴァー』、『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』などがあります。
ニューヨーク市警の警察官。自転車でパトロールしている。交通ルールに厳しく通行人に注意をしている。
マンデーから逃げていたワイリーを見つけると、すぐに自転車を出して必死に追いかけた。
ワイリーの巧みすぎる運転技術に追いつけず、タクシーのドアに当たって転倒して諦めた。
傷だらけの状態で警察署へ帰って仲間から労いの言葉をもらうが、ワイリーを見て再度追う。
最後はまたもワイリーに自転車を奪われるが、もう追いかける事をせずに諦めて見送った。
・ボビー・マンデー刑事(演:マイケル・シャノン)
近年の出演作に『ブレット・トレイン』、『バッド・ジョブ/シカゴ・セレブ強盗団』などがあります。
ニューヨーク市警の刑事。中国人との賭けギャンブルで多額の借金を背負う。医者から衝動制御障害と言われている。
刑事だという理由で金を手に入れて別の店でギャンブルをするボロ負けし、窮地に陥った。
ボコボコにする中国人を殴り殺し、借金を返す為にニマが払ったチケットを奪おうと暴れる。
チケットを配達するワイリーをしつこく追いかけ、何度も逃げられても執念で追い詰めた。
最後はワイリーがチケットを無事に送り届け、借金を返せない事からマフィアに射殺された。
感想
[個人的な評価]
本作は署名活動により期間限定で『新宿シネマカリテ』にて劇場公開されています。
この作品は『永遠に美しく…』や『ジュラシックパーク』の脚本家として知られるデヴィッド・コープが監督と共同脚本を務めています。
日本でも存在するメッセンジャーですが、ニューヨークの大都市だからこそ彼らがポイントで活躍してくれます。
現代社会において通信手段としてメールなどのインターネットが主流となっているが、それでも紙媒体のモノはまだ存在します。
そうなってくると、宅配便なども存在するが、車や人の多い場所では自転車で走行するメッセンジャーが非常に強いと言えます。
本作の主人公はまさにそのような才能に恵まれていて、安全の為にブレーキすら取っ払うほど運転技術に自信が見えてきます。
特に一瞬で安全なルートを判断できる能力は面白く、これは昔に読んだ『アイシールド21』の主人公を思い出させてくれました。
そんな主人公が闇社会に関係ある配達を引き受けてしまったせいで、普段はまったく関わらない危険な世界で自転車を走らせていく事になる。
ニューヨークの街を舞台にしたメッセンジャーたちの華麗なる走行と運転技術は面白く、それを見ているだけでもハラハラとドキドキが伝わってきます。
ニューヨークは人種の坩堝とも言われるほど、様々な人間が住んでいるが、昔から中国人も数多くいて彼らの問題も多くあります。
当初は危険な配達として主人公は拒否するが、事情を聞いてケガを負いながら助けようとする姿にはヒーロー的なところがありました。
ただ、個人的には交通ルールは絶対に守るべきであり、現実にメッセンジャーが歩行者などと衝突した事故だって少なくはない。
本作ではメッセンジャーの正当性を出そうとしているが、ルールを守るべきだという個人的な感情から応援はできなかったです。
しかしながら、スーツを着て社会に揉まれるより、気楽にできるメッセンジャーを選んだ主人公の気持ちはよくわかりました。
リンク
コメント