作品データ
公開年月 | 1983/05/28 |
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ジャンル | 戦争/ヒューマンドラマ |
原作 | ローレンス・ヴァン・デル・ポスト 『影の獄にて』 |
監督 | 大島渚 |
脚本 | 大島渚 |
製作 | ジェレミー・トーマス |
製作国 | 日本、イギリス、オーストラリア、ニュージランド |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
1942年、ジャワ島の日本俘虜収容所で夜が明けきらない中、日本軍軍曹ハラが英国軍中佐のロレンスを叩き起こす。
朝鮮人軍属が白人俘虜を犯すという事件が起きると、収容所長のヨノイ大尉がやって来ると、隙を突いた朝鮮人軍属は銃剣で自死を試みてしまう。
一方、輸送隊を襲撃した際に俘虜となった英国軍少佐ジャック・セリアズをヨノイ大尉が預かると、反抗的な態度に悩まされながらも魅了されていくのだった。
登場人物&出演者
感想
[個人的な評価]
本作は『英国アカデミー賞』にて作曲賞を受賞しています。
坂本龍一が手がけた音楽で有名な作品ですが、実際どのような内容かまったく知らなかったのでちょうどいい機会です。
漠然と戦争映画でクリスマスの時期だと予測できて、デヴィッド・ボウイやビートたけしが出ているぐらいしか知りません。
冒頭から作品の代名詞となるテーマ曲が流れていき、なんだか不思議な気分にさせられる。
これからどのような内容が展開されるのか期待もさせられました。
結果として、正直に感想を言うと、ビートたけしがすべてを持っていったと感じました。
大島渚監督の作品は今回初めて観ましたが、印象として察する典型的な日本人の考え方が反映された内容だと感じました。
つまり、登場人物たちの心情をハッキリ描かず、何がしたいのか迷っているような印象すら与えられました。
確かに坂本龍一の手がける音楽から始まる本作は期待感を持たせるが、実際はずっと何がしたいのか分からないのです。
特に坂本龍一が演じるヨノイ大尉の目的が明確にされず、単純にデヴィッド・ボウイが演じるジャック・セリアズに魅了されるだけでそれ以上は何もない。
だったら徹底的な「愛」を描いた方がいいと感じて、この察するような監督しか分からない展開は個人的に好きじゃありません。
そんなワケが分からない展開の中で、上述でも書いたようにビートたけしが演じたハラの存在は非常に大きかったです。
あくまで漫才師として出演していたビートたけしだが、俳優じゃないからこそ感情の出し方が独特で逆に他の出演者を食っていた。
一方の坂本龍一は素晴らしい音楽を作ったと思うが、演技があまりにヒドイ。
そもそも、全体的に演技のレベルが低く、大島渚監督が狙ったと思いますが、娯楽性を完全に犠牲となっていると思いました。
この作品を名作と言っているのは自称・映画の玄人であり、個人的には面白いという感想と真逆の映画だと断言できます。
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