作品データ
あらすじ
シカゴの公営住宅“カブリーニ・グリーン”地区には、鏡に向かってキャンディマンと5回唱えると、右手に大きなフックを持った殺人鬼が現れると都市伝説が語り継がれていた。
都市開発によって今や高級住宅地になったカブリーニ・グリーンに引っ越したヴィジュアル・アーティストのアンソニーは、町の都市伝説に興味を持ちキャンディマンの謎を追い始める。
そして、アンソニーは公営住宅に住んでいたという老人からキャンディマンにまつわる驚きの物語を聞かされるのだった。
登場人物&出演者
・アンソニー・マッコイ(演:ヤーヤ・アブドゥル=マティーン三世)
代表作に『グレイテスト・ショーマン』、『マトリックス/レザレクションズ』などがあります。
主人公。新進気鋭の画家。大学卒業時に画廊を開いて受けたが、その後はスランプ状態に陥っている。
恋人のブリアナのおかげで豊かな暮らしをして、キャンディマンの話しに多大な興味を持つ。
蜂に右手が刺され、そのせいで皮膚が変異し始め、キャンディマンを鏡越しで見てしまう。
母親の元を訪れると、実はキャンディマンにさらわれた赤ん坊で次なる生贄にされていた。
最後は駆けつけた警察に射殺されるが、ブリアナの召喚で復活して世に解き放たれてしまう。
・ブリアナ(演:テヨナ・パリス)
代表作に『幸せの始まりは』、『ポイント・ブランク/この愛のために撃て』などがあります。
ヒロイン。美術のキュレーターをしている。業界でも敏腕として名高く相当の成功を収めている。
新進気鋭の画家であるアンソニーと公私ともに付き合い、彼を画廊に紹介して道を切り開く。
キャンディマンをテーマにしたアンソニーの絵が不評に終わり、業界人から心配されていた。
アンソニーがキャンディマンに侵食されてしまい、ウィリアムに生贄として誘拐された。
最後はウィリアムをペンで刺し殺し、警察に捕まるも、キャンディマンを召喚して助かった。
・トロイ(演:ネイサン・スチュアート=ジャレット)
代表作に『天使が消えた街』、『クエスト・オブ・キング/魔法使いと4人の騎士』などがあります。
ブリアナの弟。ゲイで同性の恋人がいる。父親が遺した遺品整理を任せられる。キャンディマンの話しをした。
新進気鋭の画家であるアンソニーに友人として振る舞うが、その実は姉に忠告していた。
画廊でアンソニーのキャンディマンをテーマにした絵が不評で、恋人とその状況を見ていた。
アンソニーがキャンディマンに取り憑かれたと姉に相談され、忠告が本物になったと豪語。
最後はアンソニーが危険として姉を心配し、同棲していた家にある荷物を一緒に取りに来た。
・アン=マリー・マッコイ(演:ヴァネッサ・ウィリアムズ)
代表作に『キャンディマン/1992』、『アイス・スパイダー』などがあります。
アンソニーの母親。長らく施設に入っていたが、ようやく自宅へ戻るが許されていた。
息子のアンソニーを大事に思っていて、しばらく会っていない事に不安を募らせていた。
キャンディマンに体が侵食される息子がやって来ると、ただならぬ様子に真実を話す。
狂人だと言われていたヘレンが恩人で、キャンディマンによって息子が選ばれたと説明した。
最後は状況をようやく理解した息子が出ていくと、止めようとするも結局は見送った。
・ウィリアム(演:コールマン・ドミンゴ)
代表作に『リンカーン』、『マ・レイニーのブラックボトム』などがあります。
カブリーニ・グリーンの団地に住んでいた初老の男性。近くのクリーニング店を経営している。
キャンディマンに興味を持ったアンソニーが廃墟にいて、それを見つけて声をかけていた。
アンソニーにキャンディマンについて聞かれると、過去にいたシャーマンの話しをした。
キャンディマンに侵食されるアンソニーこそが引き継ぐと確信し、彼の右手に鉤爪を装着。
最後は逃げ出したブリアナを追い詰めるが、ペンによるめった刺しによって返り討ちに遭う。
・キャンディマン/シャーマン・フィールズ(演:マイケル・ハーグローブ)
代表作に『エクスプレス/負けざる男たち』、『シェイクスピアと僕の夢』などがあります。
カブリーニ・グリーンにかつて存在した団地に住んでいた男。右手に鉤爪を持ち、子供たちに飴玉をあげていた。
いつも団地の前に立っていて、飴玉にカミソリが仕込まれていた犯人として疑われていた。
ウィリアムが壁の穴にいたところを発見され、警察に見つかったその場で処刑されてしまう。
その正体は恨みを持つ人間が蜂の集合体となって、次の世代に寄生して復活を遂げる存在。
最後はウィリアムがアンソニーに引き継がせ、ブリアナの召喚で警官を殺害して助け出した。
感想
[個人的な評価]
本作はバーナード・ローズの『キャンディマン』と、クライヴ・バーカーの『禁じられた場所』を原作にしています。
この作品は1992年に公開された同名ホラー映画の続編として作られました。。
実際はシリーズとして全部で3作も製作されているが、本作は1作目から直接物語が繋がっています。
なので、シリーズの続編となった2作目と3作目はなかった事になるパラレルワールドという感じになっています。
残念ながらオリジナルの方は鑑賞した事がないので、先入観なく鑑賞できたが、思っていた以上に良かったと感じました。
こういう殺人鬼を扱った作品というのはストーリーや設定が大味になりがちだが、本作は丁寧に作っていたと思います。
特に1作目を鑑賞していなくても状況を分かりやすく説明していて、キャンディマンの成り立ちや登場のルールも分かりやすい。
そこまでグロテスクな描写はないけど、ここから新たにシリーズ化しても問題ないぐらい基本的な作品となっています。
殺人鬼が登場する映画では基本的に女性が生き残るけど、まさか主人公がキャンディマンに変化していくというのは予想外でした。
だからこそ、キャンディマンというキャラクターの成り立ちや目的が分かりやすくなっていると感じました。
ただ、本作は完全に黒人寄りの設定になっているので、白人は犠牲になるだけの存在は少しバランスが悪いと感じました。
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