作品データ
公開年月 | 2006/03/23 |
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ジャンル | SF/アクション |
原作 | なし |
監督 | カート・ウィマー |
脚本 | カート・ウィマー |
製作 | ジョン・バルデッチ、ルーカス・フォスター |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 購入DVD |
あらすじ
21世紀末、新種のウイルスが蔓延し、感染した人間は“ファージ”と呼ばれ、超人的な知能と運動能力を身につける代わりに寿命が12年となる。
社会から恐れられたファージたちは地下組織を結成するが、掃討作戦を開始した政府は殲滅の切り札となる最終兵器の開発に成功する。
かつて、感染した夫と子供を政府に殺され復讐に燃えるヴァイオレットは、兵器の入ったケースを奪うも、それが9歳の少年だと知るのだった。
登場人物&出演者
感想
[個人的な評価]
本作は『リベリオン』で大きな影響を与えたカート・ウィマーが監督と脚本を務めた作品。
『リベリオン』では独自のアクション「ガン=カタ」を開発し、日本の映画やアニメなど多くのメディアで影響を与えました。
そんなカート・ウィマー監督にとっての最新作となり、主演にアクション女優として地位を築いたミラ・ジョヴォヴィッチが務めています。
そのミラ・ジョヴォヴィッチは1年間のハードなトレーニングを積み、オリンピック選手に匹敵するほどだったという。
もちろん、『リベリオン』で魅せた「ガン=カタ」も健在で、そこに新体操の要素を加えて独自のアクションシーンを描いています。
物語の舞台となるのは近未来となっているが、本作には興味深いギミックが多く登場していて非常に魅力的な世界観になっている。
特に次元を圧縮して銃を取り出す装置、使い捨ての携帯電話、ブレスレット型の電子マネーなど、『リベリオン』と比べても面白くなっている。
ただ、カート・ウィマー監督の短所であって長所でもある世界観が殺風景で、現実性があまりないファンタジックなところがリアリティを伴っていない。
『リベリオン』での設定における世界観が殺風景すぎて、リアリティがないせいでキャラクターたちの物語が薄っぺらい感じでした。
本作もそこまで深い世界観ではないが、その分だけ派手になっているから映像としては『リベリオン』よりは見応えがあると思いました。
それと、肝心の「ガン=カタ」についてだが、いくらトレーニングを積んだミラ・ジョヴォヴィッチでもクリスチャン・ベイルには敵わないと感じました。
新体操の要素を加えたと言っても、なんだかミラ・ジョヴォヴィッチの体が重く感じてしまい、本来の「ガン=カタ」が持つキレを再現できていなかったと思う。
しかしながら、そんな微妙になってしまったアクションに変わって、映像の方は格段にカート・ウィマー監督のセンスが打ち出されています。
主人公が女性になったからこそ、そこで魅せる色の使い方、ヴァイオレットの髪や服の色が一瞬で変わる演出がとても印象的でした。
この作品が微妙な結果となったせいか、それ以降、カート・ウィマーが監督として作品を作らなくなったのは非常に残念です。
今のCGが当たり前の映画では、カート・ウィマーのセンスがもっと活かせるだけに、本当にもったいないと今でも思っています。
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