作品データ
あらすじ
神父である父親と母親を“悪魔”と呼ばれるルーファス・バックを殺されたナット・ラブは復讐を誓う。
その時に額へ十字の傷をつけられたナットは、長い時間をかけてルーファス・バックの仲間を一人ずつ消していた。
刑務所に入っていたルーファス・バックが釈放されたと知り、ナットは念願の復讐を果たす為に仲間と死闘を繰り広げるのだった。
登場人物&出演者
・ナット・ラブ(演:ジョナサン・メジャース)
代表作に『ホワイト・ボーイ・リック』、『囚われた国家』などがあります。
主人公。ルーファス・バックによって両親を射殺され、額に十字の傷をつけられてしまう。
復讐の為にルーファス・バックの仲間をすべて殺害し、張本人が刑務所にいて手が出せず。
ルーファス・バックが釈放されたと知って、復讐する為に向かうと、メアリーが人質になる。
ジムとビルを失うもルーファス・バックの一団を崩壊させ、勝負を挑むも腹違い兄だと知る。
最後はルーファス・バックを殺害し、自分の死を偽装し、メアリーと結婚して町へ戻った。
・ステージコーチ・メアリー(演:ザジー・ビーツ)
近年の出演作に『ナイン・デイズ』、『ルーシー・イン・ザ・スカイ』などがあります。
ヒロイン。ステージコーチ・メアリー酒場のオーナー。数々の酒場やレストランを買収する有名人。
かつてナット・ラブ団のメンバーだったが、現在は実業家として成功して足を洗っている。
ナットが帰ってくると、ルーファス・バックが釈放された事を知って一緒に倒そうと同行する。
レッドウッドの偵察しようとして商売の話を持ち込むが、見抜かれてそのまま人質になる。
最後はトルーディとタイマン勝負で倒し、ナットの結婚を受け入れて二人で町へ戻った。
・バス・リーヴス(演:デルロイ・リンドー)
近年の出演作に『ザ・ファイブ・ブラッズ』、『X-ミッション』などがあります。
保安官。ワイリーが一団を裏切った事により、たった一人でルーファス・バックを捕まえて刑務所に入れた。
ギャングを捕まえる事に奔走していたが、噂からルーファス・バックの釈放を聞いていた。
ナットとともにルーファス・バックの殺害に向かうと、メアリーとの取引の銀行強盗を黙認。
レッドウッドに取引の為に行くと、馬車を爆破させてから銃撃戦になって多くを倒していく。
最後はルーファス・バックが倒れると、ナットも死んだ事にして、カフィーを助手にした。
・カフィー(演:ダニエル・デッドワイラー)
代表作に『gifted/ギフテッド』、『ロング,ロングバケーション』などがあります。
ステージコーチ・メアリー酒場の用心棒。男装した女性で、小柄であっても大男を倒す実力を持つ。
店へ戻ってきたナットから武器を没収するが、機嫌が悪いメアリーの部屋を教えていた。
ナットがルーファス・バックへの復讐に向かうと、メアリーたちに従って一緒に向かった。
メアリーと交換条件にある金を手に入れるべく、ナットに女装させられ銀行強盗をやり遂げる。
最後はチェロキー・ビルを早撃ちで射殺し、バスの下で保安官の助手として転職をした。
・ビル・ピケット(演:エディ・ガテギ)
代表作に『アドレナリン』、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』などがあります。
ナット・ラブ団のメンバー。ライフルによる狙撃が得意。ジムと組んで強盗団の金を横取りしていた。
ジムが常に一番の早撃ちだと言っていると、チェロキー・ビルが一番だと反論していた。
捕まえた強盗団のメンバーからルーファス・バックの釈放を知り、すぐにナットへ報告した。
メアリーを助けようとレッドウッドに行くと、狙撃態勢になるもジムの暴走を止めていた。
最後はジムが射殺されると次々と狙撃で倒すが、背後からチェロキー・ビルに撃たれて死亡。
・ジム・ベックワース(演:RJ・サイラー)
代表作に『ぼくとアールと彼女のさよなら』、『パワーレンジャー』などがあります。
ナット・ラブ団のメンバー。早撃ちが自慢。常に自分が一番の早撃ちだとピケットに話している。
ピケットからチェロキー・ビルが一番の早撃ちと言われると、勝負をつけようと考えている。
ナットが釈放されたルーファス・バックの復讐をすると知って、彼を無視して協力する。
メアリーを助けようとレッドウッドに行くと、チェロキー・ビルを挑発するも止められた。
最後はチェロキー・ビルと早撃ち勝負を挑むが、卑怯な手を使われてあっさりと射殺された。
・ワイリー・エスコー(演:デオン・コール)
代表作に『バーバーショップ』、『バーバーショップ3/リニューアル!』などがあります。
レッドウッドの町で町長と保安官を兼任している。過去にルーファス・バックを裏切って今の地位を手にした。
司法取引で釈放されたルーファス・バックが帰ってくると、ボコボコにされて追放された。
道中でナットたちに遭遇すると、ルーファス・バックの戦力を教えるも信用されず立ち去る。
ルーファス・バックに復讐をしたいとナットたちに武器を持ち込み、一緒に殴り込みに行く。
最後はダイナマイトで応戦するが、ルーファス・バックの銃弾が当たって呆気なく爆死した。
・チェロキー・ビル(演:ラキース・スタンフィールド)
代表作に『パージ:アナーキー』、『ゲット・アウト』などがあります。
ルーファス・バック団のメンバー。早撃ちとして有名。トルーディとともに一団を束ねている。
司法取引によって自由を許されたルーファス・バックを釈放する為に列車を襲撃していた。
ルーファス・バックが戻ってくると黙って従っていて、ナットが町に来て睨みを利かせる。
ジムとの早撃ち勝負で卑怯な手で射殺し、すぐに姿を消して、次にピケットを背後から射殺。
最後はカフィーと早撃ち勝負を挑むが、彼女の速さに勝てず首を撃ち抜かれ、外で死亡した。
・トルーディ・スミス(演:レジーナ・キング)
代表作に『Ray/レイ』、『ビール・ストリートの恋人たち』などがあります。
ルーファス・バック団の紅一点。ルーファス・バックにとって右腕的な存在で一団をまとめる役を担う。
司法取引によってるルーファス・バックの自由が認められ、移送する列車を襲って解放した。
レッドウッドでワイリーを追放すると、金を奪われた事から住民への強制的な税収をさせる。
過去に病弱な妹をケガさせた少女を容赦なく殺していて、そのせいで祖父母に預けられた。
最後はメアリーとタイマン勝負を挑むも倒され、立ち去るナットたちを遠くから見ていた。
・ルーファス・バック(演:イドリス・エルバ)
近年の出演作に『ザ・スーサイド・スクワッド/“極”悪党、集結』、『コンクリート・カウボーイ:本当の僕は』などがあります。
悪役。ルーファス・バック団のリーダー。過去にナットの両親を目の前で殺害し、バスによって逮捕されて服役している。
移送されていたところを仲間たちがやって来て、司法取引によって解放されて自由になった。
自分が作った町からやり直そうとするが、予定の金を奪われた事で住民から税収していく。
ナットの仲間が奪ったとしてメアリーを人質に取り、金を上乗せして取引すると申し出た。
最後はナットに腹の違いの兄だと告白し、彼を挑発して抵抗せずに銃弾を食らった死亡した。
感想
[個人的な評価]
本作は一部の劇場で公開された後、Netflixで独占配信された作品となります。
この作品はラッパーとして知らえるジェイ・Zがプロデューサーとして名を連ねています。
物語のほとんどが黒人のキャストで固められていて、西部劇ながら独特な雰囲気を持ちます。
劇中で流れる音楽にヒップホップが入っていて、これはプロデューサーであるジェイ・Zの影響だろうと思います。
そのおかげで他の西部劇映画とは違ったテイストとなっているが、内容としては王道な構成となっています。
あくまで物語として両親を殺された主人公が復讐していく展開であるが、黒人キャストや音楽で違いが出ています。
なんと言っても、本作における悪役を演じるイドリス・エルバの存在感が大きく、まさに満を持して登場する言葉が似合っている。
もちろん、お膳立てをしてくれる主人公たちの立ち回りがあるからこそ生かされるので、そこら辺をその他大勢でバランスを取っています。
ただ、本作はあくまで映画的な西部劇であって、リアリティよりも演出を重視した内容だから全体的に切迫した緊張感がない。
死と隣合わせのような状況であっても、その緊張感が伝わってこないのは、映画的な西部劇という本質があるからだと思います。
アクションに関してもガンガン銃撃戦があるワケじゃなく、あくまで土台作りとして全体的に静かな印象を持ちました。
映画的な演出とは言っても、決してエンターテイメントに振り切っていないので、スカッとするアクションを求めるならお門違いとなる。
確かに少し異色な感じであるけど、個人的にはあまりハマるような要素がなく、途中のロマンスやミュージカルが中途半端に感じてしまった。
ラストのオチについても伏線があまりにも弱く、意外性があっても驚くような事じゃないから今ひとつという感じでした。
あれだけ引っ張った悪役への復讐があっさりしすぎて、そこにあった主人公の思いも軽く感じてしまったのは残念でならなかったです。
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