【バーバラと心の巨人】RE-3159

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洋画

作品データ

公開年月 2018/03/23
ジャンル ファンタジー
原作 ジョー・ケリー(原作)、ケン・ニイムラ(作画) 『I Kill Giant』
監督 アンダース・ウォルター
脚本 ジョー・ケリー
製作 クリス・コロンバス、マイケル・バーナサン、ほか
製作国 アメリカ、イギリス、中国、ベルギー
鑑賞方法 レンタルDVD

あらすじ

いつも頭にウサギの耳を付けている風変わりな少女バーバラは、誰にも見えない巨人から町を守る為に孤独な戦いを続けていた。
しかし、そんなバーバラの奮闘は周囲に単なる奇行にしか見えず、姉のカレンにさえ理解してもらえずにいた。
次第に孤立を深めるバーバラだったが、巨人の話を真剣に聞いてくれた転校生の少女ソフィアと少しずつ距離を縮めていくのだった。

登場人物&出演者

バーバラ・ソーソン(演:マディソン・ウルフ)

代表作に『デビルズ・バースデイ』、『死霊館/エンフィールド事件』などがあります。

主人公。常にウサギの耳をつけている。自分の世界に入り込み、街を巨人から守っている。

イギリスから転校してきたソフィアと友だちになるが、当然のように儀式に付き合わせる。
実際は母親が助からない病気にかかっていて、その事実を認められず自分の世界に入り浸る。
現実を知らせようとするソフィアやモル先生と距離を取るが、彼女たちの訴えが目を覚ます。
最後は母親の病気と死を受け入れ、変わり者を止めて普通の女子中学生に戻っていった。

ソフィア(演:シドニー・ウェイド)

代表作に『くたばれ!ユナイテッド/サッカー万歳!』、『ウーナ』などがあります。

イギリスから引っ越してきた女の子。海辺にいたバーバラと出会ってから友だちになった。

変人のバーバラになぜか惹かれて一緒に行動し、彼女の勇敢さと巨人の話しに耳を傾ける。
バーバラの不可思議な行動を見守っていたが、追い詰められた彼女に殴られて仲違いをする。
イジメっ子のテイラーに儀式を話し、そのせいで壊されてバーバラも殴られてしまう事に。
最後はバーバラと和解して現実に目を向けた彼女の親友となり、学校で巨人の話しをした。

モル先生(演:ゾーイ・サルダナ)

近年の出演作に『アベンジャーズ/エンドゲーム』、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』などがあります。

カウンセラー。バーバラの学校に新しく赴任してきた。変わったバーバラに興味を持つ。

バーバラを呼び出して事情を聞こうとするが、プライベートな質問をされて出て行かれる。
何度もバーバラと会話を通して友だちだと認識させるが、深入りすると逃げられてしまう。
カレンとケンカして家出したバーバラをソフィアとともに探し、現実を知らせようとする。
最後は現実に向かい合ったバーバラを見て安心して、立ち直った彼女の良き理解者となった。

テイラー(演:ロリー・ジャクソン)

代表作に『You』などがあります。

バーバラとソフィアが通う学校のイジメっ子グループのリーダー。バーバラに目をつける。

バーバラが変人で嫌われ者の孤立した弱者だと決めつけて、何かとちょっかいを出している。
そのバーバラから思わぬ反撃を食らってしまい、校長に見られて停学処分を下される。
ずっとバーバラに敵意を持ち、仲違いしたソフィアから儀式をする場所を荒らしていた。
最後は駆けつけたバーバラが武器を取り出そうとするも失敗し、そのまま殴って気絶させた。

カレン・ソーソン(演:イモージェン・ブーツ)

代表作に『Vフォー・ヴェンデッタ』、『28週後…』などがあります。

バーバラの姉。仕事をしながら病床にいる母親の代わりに家事をするもストレスがMAXに。

妹のバーバラは自分の世界に入り浸りで、弟のデイヴはゲームばっかりで言う事を聞かない。
仕事も有給を使いすぎて上司から怒られてしまい、徐々に心身ともボロボロになっていく。
バーバラがソフィアやモル先生を殴って仕事中に呼び出され、それで怒って家出される。
最後はバーバラが現実に向き合って母の死を受け入れ、葬式では二人が仲直りして見届けた。

ミセス・ソーソン(演:ジェニファー・イーリー)

代表作に『高慢と偏見』、『オスカー・ワイルド』などがあります。

バーバラやカレンの母親。余命幾ばくもない重い病気にかかって2階で療養生活をしている。

バーバラにニューヨーク・ジャイアンツ相手に大活躍したコベルスキーについて話していた。
それを未だにテープで何度もバーバラが聞いていて、巨人を倒すという妄想に駆られる事に。
最後は現実を受け止めたバーバラが来ると、久しぶりの再会に涙をして数日後に亡くなる。

感想

[個人的な評価]

評価 :3/5。

本作は『第42回トロント国際映画祭』にてプレミア上映された作品となります。
元々はジョー・ケリーとケン・ニイムラによるグラフィックノベルを基にしています。
巨人が出てくるようなファンタジー映画ではなく、あくまで主人公が自分の世界で作り出した存在というのは分かります。
これは同系統としてスペインとアメリカの合作である『怪物はささやく』があります。
ただ、まだ鑑賞していないので想像の範囲に収まってしまうが、主人公の持つトラウマを克服するという物語になっています。
主人公のバーバラは人知れず巨人から街を守っていて、自分は変人で嫌われ者だと自覚しながらも決して考え方を変えない。
ある意味、主人公は相当頑固でありながら、心の弱さを認めたくない為に非現実な世界に自分を置く事で気持ちを保っているという。
そんな変わり者の主人公に事情を知らない転校生を通じてバーバラの素性を知り、赴任したばっかりのカウンセラーも同様に彼女の心に触れていく。
このように自分の世界に入ってしまったバーバラを両面から迫っていき、観ている側に彼女の真意を教えていく感じになります。
中盤から自分勝手になって周りを振り回すバーバラに少しイライラさせられるが、これはラストに控えている悲しい事実にあらがう彼女の抵抗だと分かります。
バーバラが倒すべき巨人に見立てる要因が分かると、あまりにも切ない彼女なりの現実に向き合おうとする健気な姿が胸に突き刺さります。
ラストで最も危険なタイタンと表現する巨人が登場して、ちょっとしたバトルを見せるが、あくまでバーバラの心を表現した演出になっている。
現実を認めて亡くなる母親の元に行って、寄り添う姿もまた悲しさとともに背負っていたモノが降りて安堵した表情がとても印象的でした。
ただ、どうしても前半でバーバラがマトモじゃないというのが分かった上で、彼女の世界観に付き合わないといけないのは少し厳しい。
本当に巨人がいるかもしれないミスリードも弱く、そこら辺は思っていたよりも上手く活かしていなかったと感じた。
それでも、バーバラを演じたマディソン・ウルフがとても魅力的で、それだけでも充分に絵になっていたのは良かったです。

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