作品データ
あらすじ
土地開発事業として着工された巨大アミューズメント“荒島パーク”のプロジェクトで、施工段階の開発地で巨大な恐竜の骨が発見される。
しかし、荒島パークの完成を急ぐ開発業者は研究を主張する考古学者を尻目に、工事を進める為に爆弾による破壊を命じた。
爆発の影響で未曾有のメガ・スネークが出現し、更に太古の恐竜まで目を覚ますと、開発業者と考古学者たちは危険な島から脱出しようと奮闘するのだった。
登場人物&出演者
・シャオカイ(演:ガオ・リンユウ)
本作が長編映画デビュー作となります。
主人公。過去に火事で右足を大火傷して泣き叫ぶ中で母親に助けられた。PTSDも患ってマトモに歩けずにいる。
恐竜がいるテーマパークへ行きたくて歩く訓練をし、母親と行くもずっと付き添われていた。
バスの故障で小便に行くと逸れ、恐竜に襲われるも盤古王蛇に助けられて心を通わせる。
母親たちと合流して山頂を目指すと、暴虐竜王に遭遇するも盤古王蛇が倒して生還を果たす。
最後は実はすべて創作で母親は火事の時に亡くなり、ラオジアの番組で物語が採用された。
・シャオ・ナン(演:チェン・ジーハン)
代表作に『The Mirror』、『女ドラゴンと怒りの未亡人軍団』などがあります。
シャオカイの母親。片足が不自由な息子を常に歩く訓練に付き合う。息子を火事から助けた時に大火傷を背中に負う。
一度は「無人島楽園」での恐竜ツアーを断念させるが、結局はチケットを買って一緒に行く。
バスが故障して息子が別の場所にいると知らず、盤古王蛇に襲われてから気づいてから探す。
チャン・ヤンたちと行動して息子を探し当てると、盤古王蛇と暴虐竜王の戦いを見守った。
最後は火事ですでに亡くなっていて、シャオカイの創作物に登場する人物だと判明した。
・チャン・ヤン(演:ルオ・イークン)
代表作に『王朝の陰謀/判事ディーと天空のドラゴン』、『Land Shark』などがあります。
「無人島楽園」での恐竜ツアーのバス運転手。ガイドが話している間、黙って運転しながら道なき道を走破する。
飛んできた岩を避けてバスが木に衝突すると、悪魔蛙に襲われ、シャオ・ナンに助けられた。
シャオ・ナンが息子を探すという事から、命の恩人として協力するとして一緒に向かった。
盤古王蛇と暴虐竜王が戦う中で足を負傷していて、結局はラオジアに介護されて見守った。
最後はシャオカイの創作物に登場する人物で、元々が俳優で主演作のポスターに載っていた。
・アーレイ(演:リー・ルオシー)
代表作に『地底怪物』、『五行秘術』などがあります。
ラオジア教授が主席顧問を務める「山海計画」の番組で助手を務める。ツインテールの派手な服装をしている。
悪魔蛙によってバスが襲撃されると、見た目と違って冷静な判断と豊富な知識を披露した。
息子を探すシャオ・ナンに付いて行くと、周囲の状況について分析して教授に褒められた。
暴虐竜王の動きを止める為に爆弾へ火をつけようとしたが、飛来した石により倒されていた。
最後はシャオカイの創作物に登場して、番組では様々な古生物について紹介をしていた。
・ラオジア教授(演:ユエ・ドンフェン)
代表作に『地底怪物』、『山村狐妻』などがあります。
古生物学者で「山海計画」という番組を持っている。助手のアーレイと恐竜ツアーに参加していた。
悪魔蛙による襲撃でバスが破壊されると、他の参加者に危険だと知らせて逃げ回っていた。
息子を探しに行くシャオ・ナンに付いて行くと、豊富な知識を披露しながら説明をしていた。
二つの島が衝突して盤古王蛇と暴虐竜王が長年戦っていると分析し、その激闘を見送った。
最後はシャオカイの創作物に登場していたが、番組で彼の物語を採用して紹介していた。
・チェン会長(演:チョン・レイ)
代表作に『スピード・エンジェル』、『The Twins’ Code』などがあります。
チェングループの会長。亡骨島で「無人島楽園」というリゾート開発するが、資金繰りが上手くいかずにいた。
恐竜ツアーを主催して投資家を呼び込むが、予定外の襲撃を受けて命の危険にさらされる。
参観者から批判を受けながらも電波塔がある山頂を目指し、シャオ・ナンたちを置いていく。
ガイドにカメラで事実を撮らせるも暴虐竜王に襲われ、あとから来たシャオカイたちと合流。
最後は暴走して暴虐竜王に踏み潰されるが、シャオカイの創作物で架空の人物と判明した。
感想
[個人的な評価]
本作は英題が『Snake3』となっているので、もしかするとシリーズ物かもしれません。
この作品は中国映画の一本となっていて、いわゆる近年多く作られている中華製のモンスター映画となっています。
個人的に中華製のモンスター映画は今まで鑑賞してアタリがほぼなかったので、今回についても期待せずに鑑賞しました。
ただ、金だけはある中華製モンスター映画が多いので、本作における巨大蛇や恐竜のCGは悪くなかったです。
欧米の超低予算モンスター映画になってくると、もはやCGすらマトモに作れないレベルだと考えれば、本作はちゃんとしていました。
それと、最近気づいた事だが、中国の映画というのはムリヤリでも家族愛をねじ込もうとするけど、これはハリウッドの影響を受けているのだろうか。
観ている側として恐竜のど派手なバトルを期待しているのに、テンポを悪くする家族愛をメインに持っていく意味がよく分かりません。
確かに映画というのはドラマが多少あった方が盛り上がるかもしれませんが、それはジャンルによって求められるモノが違うと思います。
似たパターンだとローランド・エメリッヒ監督の『ムーンフォール』というディザスター映画も、ムリヤリ家族ドラマを入れたせいで微妙になっていました。
このバランスを上手くできる監督は少なく、本作においても少年を主人公にしているが、明らかにご都合主義が全開の流れで萎えてしまいました。
片足が悪くマトモに歩けない子供すら捕食できない恐竜が、普通に生き延びる説得力を失わせてくれています。
しかし、本作における大きな問題はそこじゃなく、夢オチならぬ創作オチであり、主人公の少年が描いた物語をずっと見せられていました。
そうなってくると、それまで築いたドラマの意味がなくなり、なんだか小バカにされているような印象すら持ってしまう。
創作物で「夢オチ」は絶対にやっちゃいけないと言われているが、それがよく分かるダメな作品となってしまいました。
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