作品データ
あらすじ
神紅大学のミステリー愛好会のメンバーは自称ホームズの会長・明智と、ミステリー小説オタクだが推理は当たった事がない万年助手・葉村の二人だけ。
そんなある日、二人は同じ大学に通う美少女探偵・剣崎比留子から昨年にロックフェス研究会の合宿で参加した一人の女子部員が行方不明になったと聞かされる。
こうして三人は合宿が行われる山奥のペンション“屍人荘”へやって来ると、初日でいきなり想像を絶する異常事態に巻き込まれるのだった。
登場人物&出演者
・葉村譲(演:神木隆之介)
近年の出演作に『Dr.コトー診療所』、『GHOSTBOOK/おばけずかん』などがあります。
主人公。神紅大学のミステリー愛好会のメンバーで明智の助手。推理小説のオタクで迷宮太郎というあだ名を持つ。
食堂での調査中に見かけた比留子にひと目惚れし、明智を無視してずっと彼女を見ていた。
比留子からロックフェスに誘われると、行方不明になった女子大生の真相を突き止める事に。
ゾンビが発生して明智が犠牲となり、比留子とともにペンションで起きた殺人の推理をする。
最後は犯人の美冬を助けるもムダに終わり、ゾンビ化した明智から比留子に助けられていた。
・剣崎比留子(演:浜辺美波)
代表作に『映画 賭ケグルイ』シリーズ、『君の膵臓をたべたい』などがあります。
ヒロイン。神紅大学文学部の女子大生。警察の依頼を受けて数々の事件を解決している名探偵と言われている。
明智の噂を知っていて、葉村とロックフェスで行方不明となった女子大生の調査を頼んだ。
ゾンビが発生してペンションに避難すると、葉村を助手のような形にして殺人の調査をする。
葉村のドアトリックについて素直に褒めるが、彼のあだ名が気に入って小バカにしていた。
最後は美冬が犯人だと見事に当てると、葉村を襲うゾンビ化した明智を撃退して彼をもらう。
・明智恭介(演:中村倫也)
代表作に『やるっきゃ騎士』、『サイレント・トーキョー』などがあります。
神紅大学のミステリー愛好会の会長で「神紅大学のホームズ」と呼ばれる。6か7年生で大学の事件を引き受ける。
閃いた瞬間に指を鳴らすクセを持っていて、その都度、葉村の説明や推理を邪魔している。
食堂での事件を調査していた時、比留子からロックフェスの謎について誘いを受けていた。
縁がある探偵事務所から比留子が本物の探偵だと知り、強いライバル意識を持っていた。
最後はロックフェスでゾンビから美冬を助けるも犠牲となり、比留子によって始末された。
・静原美冬(演:山田杏奈)
代表作に『ミスミソウ』、『樹海村』などがあります。
ロックフェスに参加していた女子高校生。スマホを落とし、拾った七宮と立浪にペンションへ誘われた。
ロックフェスでゾンビが発生し、車に閉じ込められ、明智に助けられペンションに避難した。
そのせいで明智が犠牲になってしまい、助手の葉村に謝罪するも責任はないと言われていた。
実は行方不明となった女子大生の妹であり、自殺した姉の為に七宮への復讐を企み達成した。
最後は比留子に犯人だと明かされ、ゾンビに噛まれた事で謝罪をして自殺して身を投げた。
・名張純江(演:佐久間由衣)
代表作に『“隠れビッチ”やってました。』、『君は永遠にそいつらより若い』などがあります。
神紅大学文学部3年生の女子大生。ロックフェス研究会のメンバー。睡眠障害を患っていて薬を服用している。
女子メンバーに不満を持っていた立浪に迫られるが、運良く重元に助け舟を出されていた。
ゾンビが発生しペンションに避難すると、外での出来事から薬を服用できないと美冬に話す。
進藤がゾンビ化した時に見つかったメモが重元の字と同じとして、彼に真偽を確かめていた。
最後は美冬に睡眠薬を使われてしまい、ゾンビから逃げると救助隊が来て生還を果たした。
・重元充(演:矢本悠馬)
代表作に『ちはやふる』シリーズ、『君の膵臓をたべたい』などがあります。
神紅大学文学部3年生の男子大学生。ロックフェス研究会のメンバーで七宮に気に入られようとしている。
黒縁の眼鏡をかけて不器用さから七宮たちから小バカにされるもまったく気づいていない。
立浪が名張を狙っていると、それを見て助け舟を出してなんとか彼女を窮地から助け出した。
ゾンビが発生してペンションまで逃げると、その正体について意気揚々と説明していた。
最後はゾンビが実在する事に喜んでいて、なんとか生き残って救助隊が来て生還を果たした。
・進藤歩(演:葉山奨之)
代表作に『夏ノ日、君ノ声』、『青空エール』などがあります。
神紅大学ロックフェス研究会の幹事長。去年起きた失踪事件によって女子メンバー集めに苦労していた。
人数合わせに自分の恋人まで連れて来るが、七宮たちの横柄な態度に文句を言われていた。
そのおかげで比留子たちが参加し、去年起きた出来事について探られるも一切語らなかった。
ゾンビが発生し恋人を探しに行こうとしたが、間に合わず部屋に閉じこもるもゾンビ化した。
最後は比留子の推理でゾンビ化した恋人を連れ込んだ事で殺され、殺人に利用されたと判明。
・立浪波流(演:古川雄輝)
代表作に『脳内ポイズンベリー』、『僕だけがいない街』などがあります。
ロックフェス研究会のOB。毎年のように七宮と参加している。去年の出来事について一切語る事がない。
今回進藤が集めた女子メンバーのレベルの低さに不満を持つが、名張に狙いをつけていた。
ロックフェスにいた美冬のスマホを拾い、七宮とともに彼女を強引にペンションへ誘った。
ゾンビが発生する中で確実に頭部を破壊して倒すが、ペンションが出られずキレていた。
最後は復讐を誓った美冬に眠らされ、ゾンビに噛まれて変異し、頭を殴られて殺されていた。
・七宮兼光(演:柄本時生)
代表作に『俺たちに明日はないッス』、『スラッカーズ』などがあります。
ロックフェス研究会のOB。父親は七宮コーポレーションの社長。ペンション「紫湛荘」のオーナーでもある。
ご機嫌を取れば良い就職先にありつけるとして女が来ていたが、今回は集まりが悪かった。
ロックフェスがゾンビだらけになり、ペンションに戻ると怖くなって部屋に引きこもった。
実は前年に美冬の姉をレイプし、妊娠させた上に中絶させようとして自殺されていたという。
最後は部屋に引き込まるが、美冬の計画でゾンビ化し、葉村を襲う時に彼女に殺された。
・菅野唯人(演:池田鉄洋)
代表作に『劇場版トリック』シリーズ、『ウェディング・ハイ』などがあります。
七宮が所有するペンションの管理人。七宮には頭が上がる事がなく、きっちりと自分の仕事をこなしている。
参加した比留子たちがやって来ると、丁寧な対応で説明をしてペンションの中を案内した。
ロックフェスがゾンビだらけになると、帰ってきた七宮たちを迎え入れて斧で武装していた。
非常食を用意してみんなに分け与えたが、七宮が自分の部屋に引きこもるとして手伝った。
最後は犯人じゃないと比留子に言われ、駆けつけた救助隊に助け出されて生還を果たした。
感想
[個人的な評価]
本作は今村昌弘の同名小説を実写映画化した作品となります。
この作品は『任侠学園』や『仮面病棟』で知られる木村ひさしが監督を務めています。
毎度のように原作の方はまったく知らなかったですが、映画の方はなんとなくタイトルだけは見た事がありました。
当初は鑑賞する予定はなかったのですが、予告編でゾンビらしくモノが出てきたので見逃すワケにはいきませんでした。
物語は推理映画をベースにして、オマケ程度にゾンビを出しながら犯人探しをしていくという王道のスタイルとなっています。
ゾンビが出てくるという点では珍しいところですが、本作にゾンビが出てくる必然性はあまりなかったと思います。
あくまで殺人の為に利用されただけで、主人公たちがサバイバルするのは本当にオマケ程度の感じになっていました。
なので、本作をゾンビ映画としてジャンル分けするのはちょっとムリがあるので、中途半端にゾンビを出す意味が分かりませんでした。
肝心の謎解きについてはなるほどと思わせようとしているが、途中から犯人が分かってしまう点は仕方ないと思います。
本作のメインはなんと言っても、ヒロインである浜辺美波をどれだけ魅力的に見せていくかというところに力が入っていたと思います。
浜辺美波の出演作は本作が初めてだと記憶していますが、確かにここまでクセのある魅力的なキャラクターに仕上げたのは分かります。
可愛いから変な行動をしても許される浜辺美波の魅力について、監督はしっかりと事務所の意向に添っていたと思います。
主人公を演じる神木隆之介も当然ながら上手いのですが、どうしても浜辺美波の方にいいとこ取りされている印象を持ちました。
コミカルに描いている点でゾンビの怖さがほぼなく、如何にして浜辺美波が謎を解いていくかという展開に集約されていたと思います。
続編を匂わせるような終わり方ですが、ゾンビを出してしまった本作で、これ以上のインパクトを与える設定は難しいと感じました。
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