作品データ
公開年月 | 2002/03/15 |
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ジャンル | ホラー/アクション |
原作 | カプコン 『バイオハザード』 |
監督 | ポール・W・S・アンダーソン |
脚本 | ポール・W・S・アンダーソン |
製作 | ポール・W・S・アンダーソン、ジェレミー・ボルト、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 購入DVD |
あらすじ
巨大企業アンブレラ・コーポレーションでは“ハイブ”と呼ばれる地下施設で研究中だったウイルスが何者かによって施設内にバラ撒かれ、レッド・クイーンによって完全封鎖される。
内部調査の為に送り込まれた特殊部隊は、工作員であるアリスを見つけも、神経ガスの影響で記憶を失っていた。
アリスと地元警察と自称するマット、地下を進む電車で気絶していたスペンスを加え、特殊部隊はハイブで恐ろしい光景を目にするのだった。
登場人物&出演者

映画デビュー作に『トゥー・ムーン』があります。
主人公。洋館の住人で神経ガスにより記憶喪失。アンブレラ社の特殊工作員である。
一時的に記憶を失っており、特殊部隊からの任務報告もできずハイブへ調査に向かう。
当初は状況に振り回されていたが、次第に記憶が蘇るとともに高い戦闘力を発揮していく。
実はアンブレラ社の悪事を暴く為に情報を流していたが、スペンスに知られてしまう。
最後はマットとともにハイブを脱出し、アンブレラ社に捕まるも目覚めて街へ繰り出す。

代表作に『ウォルカム・ドールハウス』、『クルーエル・インテンションズ』などがあります。
アリスが目覚めた時にいた男。自称・ラクーン市警の新任警官。ハイブへ連行される。
素性がハッキリしない為、ハイブではずっと手錠をされ、ゾンビに襲われる時に外した。
その正体は新任警官ではなく、アンブレラ社の悪事を暴き、多方面からマークされている。
妹とともにアンブレラの悪事を暴こうとするが、レッド・クイーンのせいで失敗する。
最後はハイブから脱出するもリッカーの攻撃を受け、ウイルスが変異して実験体となる。

代表作に『沈黙の殺意』、『ROCK YOU!』があります。
洋館の住人。アンブレラ社の特殊工作員。アリスと偽装結婚するも肉体関係を持つ。
実はアリスが情報を横流しをしていると知り、ウイルスを売り込む為に暴走した。
その結果、ハイブ全体がレッド・クイーンによって完全封鎖され、自身も閉じ込められる。
神経ガスの影響でアリス同様に記憶喪失となるが、思い出した瞬間に強欲さを出す。
最後は一人逃げ出すもリッカーの餌食となり、ゾンビ化してアリスに殺される。

代表作に『ガールファイト』、『ワイルド・スピード』があります。
アンブレラ社特殊部隊の隊員。気が強く言葉遣いが荒い女性。JDとは仲が良い。
システムが回復して生存者だと思って近寄るも、噛まれてウイルスに感染してしまう。
その後、隊長やJDが犠牲となってしまい、ほとんど諦めている状態になるも必死に戦う。
全身にウイルスが回っていき、次第に体調が悪化して着実にゾンビへと変わっていく。
最後は地下の列車で完全にゾンビ化するが、マットによってトドメをさされる事に。

本作が長編映画デビュー作となります。
アンブレラ社特殊部隊の隊員。コンピューターのハッキングを担当。少しばかり臆病。
レッド・クイーンの通路で隊長たちが倒されるも、怯えながらも任務を続行する。
アリスたちとともに出口に向かうもゾンビに囲まれ、絶体絶命となってしまう。
それでもなんとか抜け出し、レッド・クイーンに追いつめられたアリスたちを助ける。
地下列車でハイブから脱出しようとしたが、変異したリッカーによって殺されてしまう。

代表作に『Tschäss』、『Ich beiß zurück』があります。
アンブレラ社特殊部隊の隊員。隊員の中では先行して安全を確保する。レインと仲が良い。
レインとはおふざけをする仲であり、ゾンビに襲われた時は警告の銃撃をするも通じず。
最後は脱出しようとエレベーターを開錠するが、ゾンビの大群に捕まえられ食い殺される。

代表作に『007/トゥモロー・ネバー・ダイ』、『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』などがあります。
アンブレラ社特殊部隊の隊長。冷静沈着な判断力を持ち、隊員からは絶大な信頼を寄せる。
特殊工作員のアリスから報告を聞き出すも、神経ガスで記憶喪失と判明して諦める。
慎重にハイブを進んでいくと、暴走したレッド・クイーンと止めるべく制御室まで行く。
最後はレッド・クイーンへのレーザーを一度は回避するも、二度目は細切れになる。

代表作に『The Sight』などがあります。
アンブレラ社が開発した人工知能。ハイブ全体を管理しているメインコンピューター。
ハイブでウイルスがバラ撒かれ、外部への流出を防ぐ為に完全封鎖をしてしまう。
そのせいで研究所の人間は神経ガスの散布で死んだしまうも流出を防ぐ事に成功した。
特殊部隊によってシステムが回復し、それに伴ってゾンビと化した研究員が放った。
最後は脱出する条件に感染したレインの抹殺を提示し、カプランに破壊される。
感想
[個人的な評価]
本作はカプコンの大ヒットした人気ゲームシリーズ『バイオハザード』の実写映画です。
ゲームの実写映画というのは多いが、ポール・W・S・アンダーソン監督と主演のミラ・ジョヴォヴィッチは原作の大ファンである。
まずはポール・W・S・アンダーソン監督が企画を持ち出し、ミラ・ジョヴォヴィッチがオファーを受けて即決で抜擢される。
ポール・W・S・アンダーソン監督はアメリカの人気格闘ゲーム『モータル・コンバット』の実写映画化で成功をし、本作の企画が通ったのは言うまでもないでしょう。
主演のミラ・ジョヴォヴィッチは今でこそアクション女優のイメージは強いが、それまでは『フィフス・エレメント』や『ジャンヌ・ダルク』の戦うヒロインというイメージがありました。
本シリーズによってアクション女優の地位を確実にしただけじゃなく、美しくも強い女性を完璧に演じています。
本作はとにかく、原作ファンである監督の強い影響でゲームの世界観を見事に再現し、映画オリジナルの設定も上手く調和させています。
その証拠に映画の設定が原作の方に使われるなど、ちゃんと世界観を意識した内容である。
本作の良い点は『バイオハザード』の世界観を再現しているだけじゃなく、限られた空間での演出も見事にハマっています。
ゾンビ映画であるけど、迫り来るゾンビの大群の恐怖よりも、ゲームさながらのアクションに重点を置いています。
その点ではミラ・ジョヴォヴィッチの起用が大正解で、スタントのほとんどをやっている。
結果として終盤で体中にアザを作っていて、それは特殊メイクではなく、実際にできたアザという名誉の勲章とも言えるモノでした。
主演のミラ・ジョヴォヴィッチだけに限らず、脇役たちのキャラクター性もなかなか良い。
部外者であるマット、バイオハザードの元凶であるスペンス、特殊部隊のレイン、それとカプランも記憶に残るキャラクターばかりです。
ゲームの実写映画というのは失敗する事が多々にあるが、それは原作を良く理解していない製作陣の間違った解釈が多い。
ですが、本作は監督自身が原作の大ファン、主演のミラ・ジョヴォヴィッチも大ファンでアクションを惜しまないなど、本作から伝わる熱意で作品の完成度が多く上がっている。
ゾンビの造形はかなり凝っていて、クラシック型でノロノロと迫って圧倒的な数で人間側が劣勢に立たされるという昔ながらのタイプ。
それに加えて、犬までがゾンビ化し、実験によって生み出された生物兵器のリッカーなども登場し、アクション性がよりスピーディーになっている。
さすがに大ヒットしたゲームが原作だけに、アクションの面は参考になっていて、通常のゾンビ映画よりもスピード感がある展開である。
原作は元々、映画のような物語だが、ちゃんとオリジナリティを出していて、シリーズ化するのは当然の流れだったと思います。
本作はDVDで20回以上は鑑賞しているぐらい好きな作品です。
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