作品データ
あらすじ
イラン国内で核開発阻止の為の極秘潜入活動を行っていたCIA工作員のトム・ハリスだったが、機密情報が漏洩したせいで正体がバレてしまう。
潜入ミッションは即刻中止され、ただちに現地から脱出を図るトムだったが、400マイル先の救出地点まで単独で向かうしか方法がなく30時間の制限が課せられる。
そんなトムを狙ってイランの精鋭集団“コッズ部隊”を含め、パキスタン軍統合情報局やゲリラ組織など、様々な勢力が行く手に立ちはだかるのだった。
登場人物&出演者
・トム・ハリス(演:ジェラルド・バトラー)
近年の出演作に『ロスト・フライト』、『CHASE/チェイス 猛追』などがあります。
主人公。イギリス人。CIAに協力するMI&の工作員。イランにある核施設の破壊を成功させ、帰国しようとしていた。
報酬と引き換えにアフガンで秘密の滑走路を奪う作戦を引き受け、モハメドと合流を果たす。
ルナのせいで正体がバレてカンダハルに向かい、追撃するファルザドをあっさりと倒した。
タジクの過激派に協力を求める裏切られ、タリバンに捕まるもローマンによって救出される。
最後はCIAが権限を無視して爆撃によって助けられ、無事に帰国して娘と再会を果たした。
・モハメド(演:ナヴィド・ネガーバン)
代表作に『アメリカン・スナイパー』、『アラジン/2019年版』などがあります。
アフガニスタン人。英語の他にダリー語とパシュトー語ができる。カンダハル出身で現在はカブールに住んでいる。
あくまで通訳としてトムと同行していたが、カンダハルに行く作戦をまったく知らなかった。
タジク人の過激派によって息子を殺されていて、トムが頼った彼らに憎しみを持つも許した。
タリバンに使って拷問を受けていたが、責任を感じたローマンによって救出されて逃げた。
最後はナズィールに追い詰められていたが、無人機の空爆で助かって無事に家へ生還をした。
・ローマン・チャルマーズ(演:トラヴィス・フィメル)
代表作に『ギャングバスターズ』、『ウォークラフト』などがあります。
CIA捜査官。長らくイランに滞在して金持ちとして偽装している。白人でありながらイスラム教に改宗している。
対イランの地元捜査官として活動し、核施設を破壊するトムたちの手配をして監視していた。
作戦が成功して帰国しようとするトムを引き止め、アフガンの滑走路を抑える作戦を託した。
正体がバレたトムと連絡を取って、帰国せずにアフガン特殊部隊を使ってタリバンから救出。
最後はナズィールによる追撃で重傷を負ってしまうと、トムを逃げす為に犠牲となった。
・ルナ・グジャイ(演:ニーナ・トゥーサント=ホワイト)
本作が長編映画デビュー作となります。
イラン人。記者。中東のニュースを扱っている。アメリカ人の友人からCIAの機密情報を入手していた。
公表しようとして慎重に動いていたが、すべてイラン革命防衛隊に盗聴されていて気付かず。
イランの核施設が破壊された事でCIAの情報を持つとして、拉致されて尋問を受けていた。
ファルザドから厳しい表情でトムの正体を聞かれるが、名前まで知らないと必死に訴えた。
最後はファルザドの死亡で拘束する意味がなくなり、上層部の判断で解放される事になった。
・ファルザド・アサディ大佐(演:バハドール・フォラディ)
代表作に『カンダハール』、『マイ・スキニー・シスター』などがあります。
イラン革命防衛隊の大佐。記者であるルナを監視していて、CIAの機密情報を手に入れた事を知っていた。
イランの核施設が何者かに破壊されると、ルナが何か知っているとして拘束させて尋問する。
トムが偽装している会社だけしか知らないルナを脅すが、家族がいる事から気乗りしない。
逃げていたトムたちを追跡して、市場に逃げられるもヘリで追いかけて攻撃を仕掛けていた。
最後はトムがモハメドを囮にした作戦にかかり、手榴弾と銃撃でヘリが墜落して死亡した。
・カヒル・ナズィール(演:アリ・ファザール)
代表作に『ワイルド・スピード/SKY MISSION』、『ナイル殺人事件』などがあります。
パキスタン人。パキスタン軍統合情報部「ISS」の幹部。タリバン指導者評議会にも顔を出すほど力を持つ。
タリバンにも武器や情報を提供しているが、砂漠での活動について辟易をして休暇を取った。
イランの核施設を爆破の犯人であるトムが狙われる中、上層部から捕まえる命令を受ける。
逃げていたトムたちを追ってバイクで追跡し、タリバンを使って基地に着く寸前に止めた。
最後はトムと銃撃戦になるも致命傷を受けて倒れ、それ以上は何もせず彼を逃してしまう。
感想
[個人的な評価]
本作はジェラルド・バトラーが主演と製作を務めています。
この作品は『エンド・オブ・ステイツ』や『グリーンランド/地球最後の2日間』などがあります。
中東での問題が題材となっているが、現在ではイスラエルとテロリスト組織との紛争がある中で現実味があります。
日本にとって中東問題はそこまで分かるようなモノじゃなく、なんとなく理解している感じだと言えるだろう。
本作では民族紛争に限らず、関わっているアメリカやイギリスなども加わって非常に複雑な状況となっています。
イラン、アフガン、パキスタンとテロリストが多くいる国が登場しているが、あまりにも日本とはかけ離れた世界だと分かる。
主人公はCIAに協力するイギリス人の諜報員だが、通訳となっている相棒はアフガン人で厳しい生活を送ってきた。
一概にどっちが悪いとも言えないような世界であり、憎しみが憎しむを生み、そこで金儲けをする人間も出てくる。
みんながそれぞれの正義によって動いているからこそ、誰が悪人で誰が善人という線引きもそう簡単にできるようなモノじゃない。
善悪の区別が付かない子供ですら爆弾を作ったり、銃を撃ったりするなど、これが当たり前の生活と考えると日本は平和だと分かる。
本題に入るまで50分弱あって、ここら辺の描写はもう少し短くできるはずだが、どうしても人間ドラマを入れないといけないのは仕方ない。
問題が根本的に解決しているワケじゃなく、あくまで主人公たちの逃亡劇に集約しているから物語にゴールがあっただけ。
これがフィクションなら素直に楽しめるけど、現実的に起きている事だからこそ色々と考えさせる作品だったと思います。
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