作品データ
あらすじ
彗星とともに宇宙より襲来した超好戦型のエイリアンが人類に戦いを挑んでくる。
受けて立ったのは謎の隠居者ワイリー率いる人類最強の9人で、古今東西の格闘技や武術をマスターした達人ばっかり。
ワイリーたちはアメリカ諜報部からの激しい追撃をかわしながら、待ち受けるエイリアンとの決闘に挑むのだった。
登場人物&出演者
・ジェイク(演:アラン・ムーシ)
代表作に『キックボクサー』シリーズ、『ザ・サイキック/覚醒の賢者』などがあります。
主人公。「JIUJITSU」を修得した一人。地球人と戦う事を生き甲斐にするブラックスを迎え撃つ。
仲間の一人が早々に殺されてしまい、それを見てビビって逃げ出した結果、記憶喪失となる。
陸軍の情報部に捕まると、ブラックスや「JIUJITSU」の修得者について聞かれるも答えれず。
仲間たちが次々と倒される中、落ちぶれたワイリーが代わりに戦って倒れるまで見ていた。
最後はブラックスをなぜか圧倒して、傷口に手榴弾を埋め込み、爆発させて決着をつけた。
・カルメン(演:ジュージュー・チャン)
代表作に『ソード・オブ・ディスティニー』、『闇の処刑人/ザ・ショットガン』などがあります。
「JIUJITSU」を修得した一人。簡易的な弓矢とヌンチャクを使う女性。ジェイクとは恋人のような関係。
記憶を失った状態のジェイクと再会を果たすと、戦いに身を置いている事を忘れて誘惑する。
ブラックスと遭遇していくと、まずは弓矢で攻撃を繰り出し、接近戦ではヌンチャクを使う。
自分から来たブラックスを迎え撃っていくが、なんとか善戦するもケガを負って離脱した。
最後はブラックスとタイマンするジェイクをサポートし、彼が倒すと勝利を喜んでいた。
・キョン(演:トニー・ジャー)
近年の出演作に『唐人街探偵/東京MISSION』、『モンスターハンター』などがあります。
「JIUJITSU」を修得した一人。ムエタイの格闘技を使い、二本のトンファーを使っている。
アメリカの陸軍情報部に捕まったジェイクを助ける為、単独でやって来た次々と倒した。
ジェイクを連れて仲間と合流すると、ブラックスを倒す為に山へ入ってワイリーと遭遇した。
切り札となるジェイクを逃す為に追ってきたブラックスと対決し、ケガを追って戦線離脱。
最後はジェイクが手榴弾でブラックスを倒すと、長い戦いに決着がついてみんなと喜んだ。
・ハリガン(演:フランク・グリロ)
近年の出演作に『コンティニュー』、『ブラック・アンド・ブルー』などがあります。
「JIUJITSU」を修得した一人。二本のナイフを使う。ジェイクの指示に従うも心のどこかで嫉妬している。
キョンがジェイクを連れて来ると、状況が分からない彼の言動に呆れて小バカにしていた。
ジェイクの恋人的な立場のカルメンとイチャイチャされると、それを見てイライラしていた。
ワイリーが住む洞窟にたどり着くと、落ちぶれた彼に頼る必要はないとして先を急いだ。
最後は仲間が倒れると、ブラックスに挑んでいくが、まったく歯が立たずに呆気なく死んだ。
・ワイリー(演:ニコラス・ケイジ)
近年の出演作に『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド』、『カラー・アウト・オブ・スペース/遭遇』などがあります。
「JIUJITSU」を修得した一人。6年前にやって来た宇宙人との戦いを前にしてビビって逃げ出した。
世捨て人として山にある洞窟に住んでいて、記憶を失っていたジェイクが来て手合わせした。
何かと挑発するような態度のハリガンと並んで、出会った時からジェイクに助言をしていた。
実はジェイクの父親で彼に「JIUJITSU」を教えていて、息子を守る為に戦いを避けていた。
最後はジェイクたちの為に自らブラックスに戦いを挑むが、圧倒的な力の差で処分された。
・テックス(演:エディ・スティープルズ)
代表作に『ホーム・アローン5』、『デッド or キル』などがあります。
アメリカ陸軍情報部で通訳をしている。ビルマでの任務では入門編をしっかりと卒業している。
地元民がジェイクを運んでくると、通訳の為に駆り出されるも、ほとんど聞き取れていない。
ブラックスの襲撃によって隠れ家に来たジェイクたちに、地元民を連れて治療をさせていた。
カルメンが麻酔代わりの酒を断ると、陸軍で唯一生き残ったトラウマで受け取って飲んだ。
最後はブラックスと戦って傷を追わせると、手榴弾を渡し、倒すきっかけを作ってくれた。
・マイラ(演:マリー・アヴゲロプロス)
代表作に『愛しのベス・クーパー』、『アンリミテッド』などがあります。
アメリカ陸軍情報部の女性兵士。地元の女性が連れて来たジェイクの尋問を担当していた。
ジェイクがいた寺院には大量のプロトニウムがあって、彼が何をしていたのか尋問する。
記憶喪失のせいで情報を引き出せず、上官から詰められると、散歩しながら聞こうとした。
キョンの襲撃で一度ジェイクに逃げられるが、また彼が捕まって一緒に寺院へ向かった。
最後は山に入ってブラックスから襲撃を受けると、流れ弾が当たってあっさりと殺された。
・サンド大尉(演:リック・ユーン)
代表作に『ワイルド・スピード』、『アリータ:バトル・エンジェル』などがあります。
アメリカ陸軍情報部の男性兵士。寺院にいたジェイクが地元民に連れ出された様子を見ていた。
マイラがなかなか情報を掴めない状況を遠くから観察し、ジェイクの様子を伺っていた。
ジェイクとともにアメリカ陸軍が山に来ると、ブラックスの襲撃を受けて大ケガを負った。
一人だけ山でウロウロしていたジェイクに蹴りを入れて、気絶させて起きるまで待っていた。
最後はブラックスを追っているとジェイクに話すが、大ケガのせいで何もできずに死んだ。
・ブラックス(演:ライアン・タラン)
代表作に『Birth Of a Warrior』、『Bloody Hell』などがあります。
宇宙からやって来た宇宙人。6年周期で地球にやって来て、「JIUJITSU」を修得した人間と戦う。
あくまで刃物や拳で戦う事を第一にしていて、対決した時に相手が死んでも名誉と刷り込む。
ヘルメットには興奮した時や呼吸した時に顔が薄っすらと出て、感情を表に出している。
最初に来た時に修得者を一人殺すと、一目散に逃げ出したジェイクをずっと特別視していた。
最後は傷が回復する前にジェイクが手榴弾を突っ込まれ、宇宙船とともに爆死を果たした。
感想
[個人的な評価]
本作は『キックボクサー/ザ・リベンジ』で知られるディミトリ・ロゴセティスが監督と共同脚本を務めています。
製作費が25億円という破格の予算で作られていますが、ニコラス・ケイジ、トニー・ジャー、フランク・グリロが出ているのは納得できる。
多分、製作費の半分ぐらいは彼らのギャラで吹き飛んでいる可能性が高いと思われます。
それぐらい主役を張れるキャストを起用していますが、これは監督かプロデューサーが知り合いだったかもしれない。
まず、この作品のベースには格闘技があって、次に「JIUJITSU」があって、仕上げとして『プレデター』を使っています。
ストーリーには一切のオリジナリティが感じられず、格闘技好きの宇宙人が「JIUJITSU」を修得した人間と戦うという内容です。
それ以上でもそれ以下でもなく、ストーリーを考えるのが面倒くさかったのか、適当に主人公の父親要素と恋愛要素を入れてドラマっぽい事もしていました。
しかし、その要素は入れるつもりはなかったようで、最後の方で仕方なく取り入れたような印象しかなかった。
明らかに監督の趣味を取り入れた内容で、オリジナリティを出そうとしたが、結局は失敗しているパターンでした。
格闘技によるアクションが満載と書けば面白そうだが、全体的に演出がヘタクソすぎて、途中で胸焼けがしてきます。
確かにアクションを入れれば面白いかもしれないが、問題はその状況になるまでの過程や理由について説明が不足しています。
細かい設定をあまり考えていないのは見え見えで、とりあえずはアクションをやりたい気持ちが先行してしまっている。
現場では盛り上がっていただろうが、鑑賞する側の事を一切考えずに作った印象が強くてラストの決着なんてどうでも良くなった。
フランク・グリロ、トニー・ジャー、ニコラス・ケイジが退場した時点で、もうこの作品に意味はありませんでした。
そもそも、肝心の宇宙人の設定が適当であるし、見た目にもカッコ良さがないので、地味な無名の主人公と対決しても盛り上がるワケがありません。
やはり、25億円の製作費はギャラでほとんど吹き飛んでしまい、残った分で監督がやりたい事をやっただけの残念すぎる作品となりました。
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