作品データ
あらすじ
ゾンビで溢れかえる世界、ほとんどの人間は食い尽くされ、食糧難に陥ったゾンビは数少ない人間たちを家畜化し始める。
童貞のとしゆきもゾンビに捕まって“人間牧場”で繁殖行為を強要されるが、人間の尊厳を守るべく抵抗していた。
そんな彼の前に美少女のみつえが繁殖相手として充てがわれると、としゆきは尊厳と欲望の中で葛藤が渦巻くのだった。
登場人物&出演者
・三木としゆき(演:村井良大)
代表作に『ドクムシ』、『真田十勇士』などがあります。
主人公。21歳の童貞。ゾンビから逃げ回っていて、一軒家までたどり着くと助けられた。
同じ生き残りの赤坂に案内され、人間牧場でみつえとの子作りをリーダーに指示される。
みつえが婚約者を探したいと外に出るが、赤坂に見つかってそのまま人間牧場へ戻る。
リーダーの秘密を赤坂と知り、毒薬を飲まされて無理矢理従うも争う意志を見せない。
最後は赤坂がみつえに殺され、彼女もゾンビになり、新たな人間牧場の管理人となった。
・相葉みつえ(演:小田島渚)
代表作に『オードリー』、『ウスケボーイズ』があります。
ヒロイン。人間牧場で二番目に来た若い女性。リーダーの指示でとしゆきと子作りする。
人間牧場のルールを仕方なく従うが、としゆきに婚約者の事を話して外で一緒に探した。
赤坂に連れ戻され、ゾンビとなった婚約者を人質にされ、としゆきと子作りに励んだ。
赤坂のクーデターに利用されるが、暴走した婚約者が殺されそうになって逆に殺した。
最後は婚約者に首を噛ませてゾンビ化すると、人間牧場で一緒に暮らすようになった。
・赤坂(演:新納慎也)
代表作に『レディ・トゥ・レディ』、『さんかく窓の外側は夜』などがあります。
人間牧場の一人目の男性。リーダーから信頼され、管理人として人間たちの面倒をみる。
新入りとなったとしゆきに人間牧場の説明をして、みつえとの子作りがメインだと話す。
一度逃げ出したとしゆきとみつえを見つけると、なんとか連れ戻すも立場が悪くなる。
リーダーが人間でゾンビになった娘を匿っていると知り、としゆきとクーデターを狙う。
最後は暴走する婚約者ゾンビを殺そうとしたが、ブチ切れたみつえに殺されてしまう。
・るみ(演:亜紗美)
近年の出演作に『劇場版 忍者じゃじゃ丸くん』、『ツングースカ・バタフライ/サキとマリの物語』などがあります。
人間牧場で一人目の女性。他にいた二人目と三人目の男と子作りし、四人を出産した。
その為、ゾンビリーダーから特別待遇を受けていて、ワガママし放題で赤坂も見下す。
子作りの時間では二人目と三人目を相手にするが、あくまで自分優位でやりたい放題。
汚い寿司を出されて赤坂にブチ切れると、当然のように恨みを買われて毒で殺された。
最後はゾンビリーダーが二体のゾンビの食料にされ、脳ミソだけは彼の娘に食べられた。
・ゾンビリーダー(演:水谷あつし)
代表作に『容疑者・室井慎次』などがあります。
一軒家で二体のゾンビを使い、人間牧場の人間たちを世話させる。なぜか会話ができる。
新入りのとしゆきを有望だと考え、若いみつえとの子作りをするように赤坂に指示した。
正体はメイクした人間で、ゾンビとなった娘の為に人間を繁殖させて食べさせていた。
更にゾンビの第一号を作った張本人で、主人として立場から襲われず全員従っている。
最後は赤坂のクーデターで気絶してゾンビたちが暴走するが、目を覚まして元に戻る。
感想
[個人的な評価]
本作は『ハンブルグ日本映画祭』にて上映された作品となります。
いわゆる低予算のゾンビ映画となります。
舞台はほぼ一軒家だけで完結するという低予算ゾンビ映画の王道と言えます。
ただ、この作品に登場するゾンビたちはちょっとしたオリジナリティがあります。
死ぬ前に一番食べたかったモノが強く意識に残り、ゾンビ化するとその食べ物を呟きながら襲って行くのです。
通常のゾンビはうめき声しか上げないが、本作は食べ物を連呼しながら襲ってくる姿はシュールながらユーモアを感じさせる。
なんだか本作の根底にあるのは「食べ物」に対する強いこだわりで、これはゾンビから逃げ回っている人間たちも同じな感じです。
韓国映画ではやたらと食事シーンが出てきて食べたくなるが、本作は違ったアプローチで食べるシーンは多いです。
しかし、それは韓国映画と違って、観ているうちに食欲をなくしてしまうぐらい汚い。
人間もゾンビも根本的に変わらないと表現したいのか、食事シーンは不快感しかない。
低予算ゾンビ映画なので必然的にコミカルな描写が多いけど、内容としては真面目な印象を持ちました。
ちゃんとした予算があれば、コミカルな要素は排除してシリアスな感じで作れると思う。
だが、予算がないからある程度はお笑いに持っていた方が許容できるので、そっちの方面に物語を持っていったと感じました。
残念ながら全体的に面白さがないし、物語が上っ面だけでドラマ性で引き込むほどのパワーは感じられなかったです。
低予算ゾンビ映画のツラさは分かりますが、もう少しアイデアや演出などでカバーできたじゃないかと思います。
同じ低予算の映画にを『カメラを止めるな!』があるけど、それと比べてしまうと構造的に限界があったのは残念でした。
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