作品データ
あらすじ
高い身体能力と天才的な頭脳を持つレイチェル・ストーンは、イギリスの諜報機関MI6と世界平和の為に活動する秘密組織「チャーター」に所属するエージェント。
ある時、レイチェルの仲間が謎の武装組織に殺されてしまい、その目的は世界中のシステムを操作できる「ハート」という装置を奪う事だと判明する。
あらゆる機械にアクセスできる「ハート」を追う武装組織に対し、レイチェルは足取りを追っていく中で予想を超える黒幕の正体を知るのだった。
登場人物&出演者
・レイチェル・ストーン(演:ガル・ガドット)
近年の出演作に『ザ・フラッシュ』、『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』などがあります。
主人公。イギリス諜報機関MI6と秘密組織「チャーター」のエージェント。通称“ハートの9”と呼ばれる。
MI6に潜入して任務をサポートするが、襲撃を受けた事で正体がバレるとパーカーが裏切る。
担当から外されてもケヤを追い、「ハート」の強奪を阻止しようとして結局は失敗していた。
ケヤに追跡装置を付けるもバレてしまい、そのせいでクラブとチームが罠にハマって全滅。
最後はパーカーを倒して「ハート」を取り戻し、ケヤを「チャーター」のチームに入れた。
・ハートのジャック(演:マティアス・シュヴァイクホファー)
代表作に『ワルキューレ』、『アーミー・オブ・シーブズ』などがあります。
秘密組織「チャーター」のエージェント。「ハート」を使って潜入捜査するレイチェルのサポートをしていた。
MI6のチームが襲撃を受けて、レイチェルに逃げるべきだと指示するも無視されてしまう。
パーカーが裏切り者だと分かって分析するが、簡単に「ハート」を奪われて無力化される。
安全の為に基地へと避難して調査を続けていたが、「ハート」の力で逆に監禁されてしまう。
最後は一人で頑張るレイチェルに助けられ、新たなチームとして現場に出る事になった。
・ノマド/ハートのキング(演:ソフィー・オコネドー)
近年の出演作に『レイモンド&レイ』、『ナイル殺人事件』などがあります。
秘密組織「チャーター」の幹部の一人。問題児だったレイチェルを拾って、エージェントとして育てている。
「チャーター」の幹部の中では新入りであり、パーカーの正体を見破れずに任務を失敗する。
原因であるレイチェルを担当から外すが、ケヤたちに「ハート」を奪われて機能不全となる。
安全な場所に避難するが、パーカーが「ハート」を使って逆に閉じ込められて死を待った。
最後はレイチェル頼みになって助け出され、彼女の復帰とケヤのチーム入りを許可した。
・チャン・スー/クラブのキング(演:B・D・ウォン)
近年の出演作に『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』、『ジュラシック・ワールド/炎の王国』などがあります。
秘密組織「チャーター」の幹部の一人。中国の保安局で35年勤務していた。ノマドよりも古いメンバー。
パーカーが「チャーター」を攻撃した事で3年ぶりにキングたちと再会し、状況を把握する。
過去にチェチェンでの紛争で任務が失敗し、ドローン攻撃で諜報員ごと抹殺の指示を出いた。
復讐したいパーカーが「ハート」を奪い、現地へ部隊を率いて止めようと襲撃を指揮した。
最後はパーカーの罠に飛び込み、レイチェルの警告を聞いた瞬間に爆弾でチームと全滅した。
・ベイリー(演:ポール・レディ)
代表作に『メイビー・ベイビー』、『レジェンド・オブ・アロー』などがあります。
イギリス諜報機関MI6のエージェント。ドライビングテクニックに自信を持つ。新人のレイチェルを気遣う。
任務が失敗しそうなると、初めて現場に出るレイチェルを励ましながらサポートしていく。
武器商人の手下を倒す為にヤンと一緒に現場へ急行するが、なぜか誰もおらず任務は失敗。
ケヤの足取りを掴んでリスボンに潜入するが、居場所がバレて襲撃を受けて逃げ出した。
最後はレイチェルの正体を知るも、本性を暴いたパーカーによってあっさりと殺されていた。
・ヤン(演:ジン・ルージ)
代表作に『アレキサンダー・ソード/幻の勇者』、『クレイジー・リッチ!』などがあります。
イギリス諜報機関MI6のエージェント。武器商人を捕まえる任務に出て、新人のレイチェルを心配していた。
無事にパーカーが武器商人を捕まえると、手下が向かっていると知りベイリーと駆けつける。
なぜか手下たちが誰もおらず、武器商人も毒で自殺したせいでチームとして失敗していた。
新たな情報を受けてリスボンに潜入するが、ケヤに居場所がバレて襲撃を受けてしまう。
最後は正体を暴いたレイチェルに助けられるが、本性を暴いたパーカーに呆気なく殺された。
・パーカー(演:ジェイミー・ドーナン)
代表作に『フィフティ・シェイズ』シリーズ、『フッド:ザ・ビギニング』などがあります。
イギリス諜報機関MI6のエージェント。新人のIT部門であるレイチェルに一目を置き、チームの一員として認める。
その正体は過去にMI6の任務失敗で抹殺されそうになるも生き残り、復讐の為に機会を伺う。
レイチェルの正体を知って「チャーター」に復讐するべく、ケヤを使って「ハート」を盗む。
「ハート」を使って幹部を次々と殺害し、世界を支配しようと暴走を始めて強権を振るう。
最後はケヤの裏切りでレイチェルと対決するが、最終的にチームプレイの前に始末された。
・ケヤ・ダワン(演:アーリヤー・バット)
代表作に『ガリーボーイ』、『RRR』などがあります。
インド出身の孤児。世界的な投資家に才能を見出され、養子としてプログラミングの英才教育を受けていた。
投資家が両親を殺害した事から復讐する為にパーカーと手を組んで「ハート」の強奪に加担。
「ハート」を奪って顔認証でロックをかけ、レイチェルに捕まるもパーカーに助けられた。
パーカーが世界中の人を殺しまくっている事に危惧して、レイチェルに情報を流して止めた。
最後はパーカーを倒して「ハート」を戻すと、レイチェルのチームメンバーとして誘われた。
感想
[個人的な評価]
本作はNetflixで独占配信された作品となります。
この作品は『イントゥ・ザ・スカイ/気球で未来を変えたふたり』で知られるトム・ハーパーが監督と共同脚本を務めています。
いわゆる女性版の『ミッション・インポッシブル』に近いスパイ映画ですが、あくまでNetflixのオリジナル映画と考えないといけません。
確かに派手なアクションがあって、カーチェイスや空での戦いなど、色々と詰め込んでいる豪華な内容になっています。
しかし、トム・クルーズの『ミッション・インポッシブル』シリーズと比べ、すべてにおいて劣っているような内容でした。
主人公であるレイチェル・ストーンを有能に見せる為に、本作でやってしまったのは他の登場人物を無能にする事でした。
特にMI6のチームは物語が進むにつれて失敗が目立ってしまい、もはや無能にしか思えないぐらいの立ち回りしかなかったです。
更に主人公が所属する秘密組織も最初はMI6よりも有能に見えるが、これも主人公を際立たせる為に無能となってしまった。
このような作品は決して珍しくないけど、今後シリーズ化を狙うならば、組織の脆弱性よりも敵を有能にするべきだと思います。
なぜなら、主人公側の組織の底を1作目で見せてしまうと、全部がチープになって上辺だけのアクション映画になると思っています。
本作はガル・ガドットという絶対的な魅力があるのに、それを優先させる為に他が無能になるのはシリーズ化としても失敗です。
スパイ映画の大御所「007」では組織が絶対的に強くて、ジェームズ・ボンドはそれがあって成立しているキャラクターである。
しかし、本作は主人公の行動で存続が左右される組織など、今後は何をしても無能という言葉がつきまとうマイナスのイメージしかありません。
アプローチの仕方を完全に間違えた方向性であり、ガル・ガドットがいないと成立しない時点でシリーズ化は無理だと思いました。
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